ITパスポートは取得する意味がない!?気になる真相を徹底解説
自身のITスキルや知識量を効率よく証明できるIT関連資格。現在、用途や難易度・出題範囲などが異なるさまざまなIT関連資格が存在しています。
中でも、知名度の高い資格として挙げられるのが「ITパスポート」です。しかし、インターネット上では「ITパスポートは取得する意味のない資格」として取り上げられることも。そのため、実際の有用性が気になっている方もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、ITパスポートが本当に取得する意味のない資格なのかという疑問に焦点を当て、SNS上のリアルな意見や軽視される理由をご紹介します。ITパスポートの取得をおすすめできる人の特徴についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ITパスポートは意味のない資格?
SNSや知恵袋で「意味のない資格」と揶揄されるITパスポートですが、実際、人によっては取得する必要性が低い資格といえます。
そもそもITパスポートとは、ITに関する基礎的な知識やスキルを証明するための国家資格です。技術的な内容からIT戦略やマネジメント関連知識など幅広い問題が出題されます。
しかし、ITパスポートの試験内容は基礎的な知識であるため、高度な専門知識を有している証明にはなりません。そのため、IT業界に転職したい方やエンジニアとしてのスキルをアピールしたい方にとっては、意味のない資格ともいえます。
ただし、1から知識を身につけたいIT初心者や資格取得の勉強を通して学びを深めたい方などには、有効な資格です。資格の取得を迷っている方は、自身のレベルや活用方法から検討すると良いでしょう。
ITパスポートやその他の資格の詳細を詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご確認ください。
関連記事:「情シスにおすすめの資格7選|ジャンル別に取るべき資格をご紹介」
ITパスポートに関する有識者の意見・評価
実際にITパスポートを取得した方やエンジニアとして活躍している方、IT資格の有益性に詳しい方などの意見をTwitterからピックアップしました。
IT業界内でのITパスポートに関するリアルな評価を知るために、ぜひご確認ください。
■Kさん ITパスポート試験に全く受からない後輩から「IT系への就職はやめようと思う…」と😰 ITパスポート、全然いらないよぉ~ うちの会社のIT部門で、持っている人なんかほぼいない その都度学べばいいんだよね この資格至上主義は、サッサと止めるべきだよ… ほんと意味ない😟 引用:https://twitter.com/Carine_Strand/status/1607309173288730631 |
■Hさん すっかり忘れていましたが先月受験したITパスポートの合格発表があったみたいで無事合格していました👏 資格としては意味ないと言われる?ITパスポートですが、勉強したおかげで仕事中に飛び交う言葉たちの意味がわかるようになったので、個人的には本当に勉強して良かったなぁと思ってる✨ 引用:https://twitter.com/haru_web1/status/1571041250111008771 |
■Jさん ITパスポート意味ない派▶︎資格自体は評価されない ITパスポート意味ある派▶︎習得できる知識や学習習慣は役立つ て感じだから言ってることが全然違うんですよね。どっちも正しい。 引用:https://twitter.com/george_desuyo/status/1570960664075833349 |
■Hさん ITパスポートは持ってても意味ないとよく言われていますがそんなことはありません。 未経験からであればITの当たり前とされる基礎を学ぶことができるのでとても有効です。 大切なのは今の自分に何が必要かを見極めること。 引用:https://twitter.com/hazien_career/status/1598482084330229760 |
■Gさん ITコンサルにとっては、基本情報や応用情報を取ったからって何の意味や価値もないけど、基本情報や応用情報すら取れないITコンサルにも何の意味や価値もないので、とりあえずそれくらいの資格は息をするように取ってて 入社前:ITパスポート 1年目:基本情報 2年目:応用情報 で進められれば十分よ 引用:https://twitter.com/ChoConejito/status/1433951916011110401 |
上記の意見から、ITパスポートは資格としての有用性は高くありませんが、取得するまでの過程には価値があるといえます。とくに、IT知識の理解度が低い方にとっては十分、取得する価値のある資格です。
ITパスポートが意味ないと言われる理由3選
ITパスポートが意味のない資格と言われる理由として、以下の3点が挙げられます。
- 業務独占資格ではないから
- 専門的な知識は証明できない資格だから
- 難易度が低く希少価値が少ないから
ITパスポートが取得する価値のある資格か見極めるためにも、3つの理由の詳細を把握しておきましょう。
業務独占資格ではないから
ITパスポートが軽視される理由として、業務独占資格ではない点が挙げられます。
業務独占資格とは国家資格の分類の一種で、有資格者しか携われない業務を独占的に行える資格のことです。代表的な資格としては、医師免許や弁護士免許が該当します。
ITパスポートは業務独占資格ではないため、所持していない方でもスキルさえあれば、IT関連業務に携われます。
実際、現場で活躍しているエンジニアの中には、ITパスポートを取得していない方も多く、転職や昇進の際の評価基準としても、実践的なスキルや知識の方が重要といえるでしょう。
専門的な知識は証明できない資格だから
ITパスポートは、数々のIT関連資格の中で初級レベルに該当する資格です。
出題される内容は多岐に渡りますが、専門性は低く、IT関係で働く人なら理解していて当然といった基礎的な知識が出題されます。
そのため、ITパスポートを取得しているからといって、専門性の高い高度なITスキル・知識を有している証明にはなりません。
また、知識の深さだけでなく「現場で使う機会のない非実用的な知識が出題される」といったITパスポートの内容を疑問視する声も少なからず挙がっています。
IT関連の資格の難易度について詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご確認ください。
関連記事:「情報処理技術者試験の難易度ランキング | キャリア別のおすすめも」
難易度が低く希少価値がないから
ITパスポートが意味のない資格といわれる理由の一つとして、希少価値の低さが挙げられます。
ITパスポートは需要の高いIT関連の国家資格でありながら、難易度が低いため毎年多くの方が受験します。
現在、ITパスポートの受験者数は年々増加しており、令和3年度の年間受験者数は約20万人以上を記録しました。令和3年度の年間合格率は52.7%であるため、去年だけで10万人以上の方が有資格者となりました。
令和4年度以降も同等以上の有資格者の増加が見込まれるため、資格としての希少価値はさらに低下すると予想されます。
また、ITパスポートの試験は毎月行われ、受験資格もないため気軽に受験できる点も希少価値を下げる大きな要因といえるでしょう。
ITパスポートはこんな人におすすめ
資格としての価値はそこまで高くないITパスポートですが、人によっては取得する価値のある資格です。
受験を検討している方のために、ITパスポートの取得をおすすめできる方の特徴をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
IT業界の基礎知識を身につけたい人
ITパスポートは、IT関連の基礎知識を身につけたい方におすすめの資格です。
ITパスポートに関する受験勉強の中でIT関連の幅広い知識を学習できるのはもちろん、資格取得という明確な目標を設定することで、効率よく知識を深められます。
したがって「ITの知識を身につけたいが学習方法すら分からない」といったIT初心者やIT関連以外の業種に携わる方には、とくにメリットが大きい資格です。
また、ITパスポートは未経験からIT業界への就職・転職を考えている方にも有益な資格といえます。専門性のアピールにはなりませんが、最低限の知識を身につけている証明にはなるため、他の未経験者よりは優位に立てるでしょう。
これから就職活動をはじめる学生
ITパスポートは、これから就職活動をはじめる学生にとってメリットの大きい資格です。
ITパスポートによって、新社会人としてITの基礎的な素養を証明することで、就職活動が有利になる可能性もあります。
また、多くの企業がDXに着手している現在、IT系の企業・部門でなくてもITスキルは重宝されているため、ITパスポートが加点対象になるケースも。
同時に目標に向けて継続的に学習する姿勢や意欲の高さもアピールできるため、どのような企業・業種を希望する場合でも、取得しておいて損はないといえるでしょう。
まとめ
数あるIT関連資格の中でも、意味のない資格と言われているITパスポート。実際、専門的なITスキル・知識をアピールしたい人にとっては、取得する意味が薄い資格です。
ただし、IT初心者やIT業界以外に従事する方にとっては、基礎的な知識を取得している証明になります。さらに、IT関連資格を取得するにあたってのファーストステップとしては最適な資格であるため、一概に意味のない資格とは言い切れません。
本記事で紹介した内容と自身の知識量やスキルレベルから、ITパスポートが自分にとって本当に必要な資格なのかご検討ください。
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