情報処理技術者試験の難易度ランキング | キャリア別のおすすめも
「自分のレベルに合うIT資格はどれがあるのだろう?」
「情報処理技術者試験は種類が多くてよくわからない」
ITの国家資格である「情報処理技術者試験」には13種類もの試験があります。
それぞれの試験で難易度も異なり、対象としている受験者層も違うため、初めて受験する方はどれを受ければ良いのか迷う方も多いでしょう。
そこで、本記事では情報処理技術者試験13種の難易度ランキングやキャリア別のおすすめ試験などをご紹介します。
この記事の目次
情報処理技術者試験とは
情報処理技術者試験とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施するIT唯一の国家試験です。
受験者のレベルに合わせて、13種類の試験が用意されています。
各試験のレベルが1〜4の4段階で、レベルが上がるにつれ難易度も上がっていきます。
レベル4は特に難易度が高く、難関資格ではありますが、合格すればその道のスペシャリストとして重宝されることは間違いありません。
将来、自分の進みたい分野に関わる試験を受験しましょう。
情報処理技術者試験の難易度をランキング形式で紹介
【情報処理技術者試験 難易度ランキング】
レベル | 資格名称 | 合格率
(新制度累計) |
難易度 |
レベル1 | ITパスポート | 54.0% | D |
レベル2 | 情報セキュリティマネジメント | 54.0% | D |
基本情報技術者 | 26.6% | C | |
レベル3 | 応用情報技術者 | 22.1% | B |
レベル4
|
エンベデッドシステムスペシャリスト | 18.3% | A |
ネットワークスペシャリスト | 17.1% | A | |
データベーススペシャリスト | 16.1% | A | |
情報処理安全確保支援士 | 16.1% | A | |
システムアーキテクト | 13.9% | A | |
ITサービスマネージャ | 13.6% | A | |
プロジェクトマネージャ | 13.4% | A | |
ITストラテジスト | 14.5% | S | |
システム監査技術者 | 14.4% | S |
※13種類の情報処理技術者試験を難易度順に一覧化
※合格率は公式サイトに掲示されている統計資料から抜粋
参考 : https://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/toukei_r04h.pdf
おすすめの情報処理技術者試験(キャリア別)
上記の通り、情報処理技術者試験は種類が多いため、どれを受験すべきか悩ましいでしょう。
本章では、それぞれのキャリアに応じて受けるべき資格を解説していきます。
・中堅~ベテランエンジニアにおすすめ
本章では、高度試験の中でも比較的合格率の高い資格をご紹介します。
ある程度実務経験を積んだ中堅エンジニア、ベテランエンジニアの方におすすめです。
- データベーススペシャリスト
- ネットワークスペシャリスト
データベーススペシャリストとは、データベースの専門知識が問われるレベル4の高度試験です。
ビッグデータ活用が推進されている現代において、データベースのスキルを持つ人材は高く評価されます。
合格率は10〜20%と難しい試験ですが、高度試験の中では比較的対策がたてやすい試験です。
データベースの管理・運用を行う管理者、データベース構築を行うエンジニア、データベースを使用して開発を行うエンジニアの方におすすめです。
ネットワークスペシャリストとは、ネットワークの設計や構築などネットワークに関連する全ての知識が問われる高度試験です。
世の中で動いているWebシステムやWebサービスは、全てネットワークを使用していると言っても過言ではありません。
そのため、ネットワークの専門知識を有していることは大きなアドバンテージとなるでしょう。
社内ネットワークの管理・運用を行う管理者、中〜大規模なネットワーク構築を行うエンジニア、Webシステムの開発を行うエンジニアの方におすすめの資格です。
・若手エンジニアにおすすめ
若手プログラマー、若手ネットワークエンジニアにおすすめしたいのは以下の資格です。
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
基本情報技術者試験とは、ITの基本的な知識や技能が問われる若手ITエンジニア向けの試験です。
基本情報技術者の学習を行うことで、コンピューターの基礎、ネットワーク、データベース、経営戦略といったITの基礎知識を体系的に学べます。
合格率は20〜30%で推移していますが、決して簡単な試験ではありません。
応用情報技術者とは、基本情報技術者の上位資格であり、レベル3に位置付けられています。
ITの基礎知識を学んだエンジニアを対象としており、午後問題で記述式の問題があることが特徴。
基本情報技術者では午後問題でプログラミングが必須ですが、応用情報技術者は選択式です。
どうしてもプログラミング・アルゴリズムが苦手な人は飛び級で応用情報技術者を選ぶことも検討しましょう。
・新入社員・エンジニア以外の方におすすめ
本章では、情報処理技術者試験の中でも難易度の低い試験をご紹介します。
新入社員、非エンジニアの方、IT業界に就職したい学生は以下の資格を受験するとよいでしょう。
- ITパスポート
- 情報セキュリティマネジメント
ITパスポートとは、情報処理技術者試験で唯一レベル1に該当する試験です。
「ITを利用する人」が持つべき基礎知識を試験で問われます。
IT化が進んだ現代において、ITの基礎知識を持つことは重要なため、業種・職種を問わず受験すべき資格です。
情報処理技術者試験の中では一番難易度が低いため、しっかり対策をすれば初心者の方でも合格できます。
情報セキュリティマネジメントとは、情報を安全に守るためのセキュリティ知識が問われる試験です。
ITパスポートと同様に「ITを利用する人」を対象としています。
ネットの普及に伴い、サイバー攻撃を受けるリスクが高まってきた背景から、情報セキュリティの知識を有した人物を拡充するため、2016年に新設されました。
基本情報技術者と同じレベル2の試験ではありますが、「ITを利用する人」を対象としているため、細かな専門知識はあまり問われません。
合格率も50%を超えており、基本情報技術者より難易度の低い試験といえるでしょう。
情報処理技術者試験以外のおすすめの資格
前章までは、情報処理技術者試験にスポットを当てて詳しく解説しました。
本章では、情報技術者試験以外のIT民間資格のおすすめを2つご紹介します。
・ORACLE MASTER
ORACLE MASTERとは、「Oracle Database」の知識、技術力を認定する資格です。
「日本オラクル社」が運営しており、試験ではデータベースの管理運用、SQLに関わる知識が問われます。
一般的なリレーショナルデータベースの挙動や、SQL実行時のデータベースの仕組みについて学べます。
データベースを扱う機会が多いITエンジニアにおすすめの資格です。
初めて受験する方はBronzeから挑戦するとよいでしょう。
・G検定(ジェネラリスト検定)
G検定(ジェネラリスト検定)とは、「日本ディープラーニング協会」が運営するAI、ディープラーニングの入門資格です。
本試験では、AIやディープラーニングの歴史や法律、機械学習の仕組みについて幅広く学べます。
G検定は、難しい計算やプログラミングの知識が問われないため、エンジニア以外の方にもおすすめです。
データサイエンス、AIに興味がある方はぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事: G検定(ジェネラリスト検定)ってなに?難易度や勉強時間も解説
まとめ : 試験の難易度や内容を把握して、自分に必要な資格を取得しよう
本記事では、情報処理技術者試験、キャリア別のおすすめの資格を簡単に解説しました。
ITスキルが必須となった現代において、IT資格を持っていることは就職・転職で重要なアピール材料となるでしょう。
また資格取得を通じて、ITの基礎知識を身に着けることで自身の知識・スキル向上も期待できます。
自分が将来専門にしたい分野をじっくり考えて、キャリアアップにつながる資格を選びましょう!
この情報は役に立ちましたか?