サービスデスクとヘルプデスクの違いは?役割や特徴などを解説

  • 2023/6/16
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顧客からの問い合わせ対応などを行う窓口は、「サービスデスク」や「ヘルプデスク」などの名称で呼ばれることが一般的です。
しかし、ITサービスのサービス運用に携わる企業担当者のなかには「サービスデスクとヘルプデスクの違いがよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、サービスデスクの概要や種類、ヘルプデスクとの違い、サービスデスクを設置するメリット・デメリットなどを解説していきます。

 

 

サービスデスクとは?

はじめに、サービスデスクの概要やヘルプデスクとの違いについて解説します。

サービスデスクの業務概要

サービスデスクとは、商品やサービス、システムを利用する社内外のユーザーからの問い合わせをまとめて受け付ける窓口のことです。
問い合わせは、商品・サービスの利用方法やシステムの不具合、契約内容の確認・更新、パスワードのリセットなど多岐にわたります。
加えて、よくある問い合わせ(FAQ)の整備・公開や商品・サービスのバージョンアップの通知、顧客満足度調査の結果公開といった情報発信も業務の一部です。
問い合わせの一次窓口であるため、専門的な内容の問い合わせが来た際は、商品を製造する事業部など他の部門へ引き継ぎます。

サービスデスクとヘルプデスクの違い

サービスデスクとヘルプデスクの大きな違いは、業務対応範囲の広さにあります。ヘルプデスクは、商品故障時などが発生した際に、顧客からの問い合わせに対応することが主な業務です。
一方でサービスデスクは、商品故障や不具合に関することだけでなく、契約やシステム操作、パスワード忘れへの対応といったさまざまな問い合わせを扱います。サービスデスクは顧客からだけでなく、社内のユーザーからの問い合わせにも対応します。
また、サービスデスクは受動的な問い合わせ対応以外に、FAQの公開やシステムの最新バージョンの周知などの能動的な情報発信も業務の対応範囲内です。

 

 

サービスデスクの種類

ここでは、サービスデスクの種類として、以下の4つを解説します。

  • ローカルサービスデスク
  • センターサービスデスク(中央サービスデスク)
  • バーチャルサービスデスク
  • フォロー・ザ・サン

ローカルサービスデスク

ローカルサービスデスクは、同じ拠点内やエリア内など、ユーザーに近い場所に設置する形式のサービスデスクです。担当者が直接ユーザーのもとへ行くことで、不具合などへの迅速な対応ができます。
ただし、迅速なトラブル解決のためには、常に各拠点の規模に応じた数の担当者が駐在している必要があります。

センターサービスデスク(中央サービスデスク)

センターサービスデスク(中央サービスデスク)は、拠点ごとでなく、本社などの一か所に集約する形式のサービスデスクです。一か所でまとめて業務を行うため、低コストに運営できます。また、情報共有や統制も容易です。
一方で、トラブルが生じた拠点へ直接出向いて現場対応を行うことは難しくなります。また、ユーザーからの問い合わせが集中している時間帯などは、電話の保留などユーザーの待ち時間が発生する可能性もあります。

バーチャルサービスデスク

バーチャルサービスデスクは、ネットワーク上で仮想的に設置する形式のサービスデスクです。実際の担当者は各拠点や自宅にいますが、ITツールを活用してネットワーク上で1つの組織としてサービスデスクを構成します。
物理的な拠点の確保などが不要なため柔軟に運用でき、昨今普及が進んでいる在宅勤務などにも対応できます。ただし、各担当者が離れているため、担当者の管理や対応品質の統一などは課題となるでしょう。

フォロー・ザ・サン

フォロー・ザ・サンは、複数の海外拠点に設置する形式のサービスデスクです。海外拠点ごとの時差を利用することで、担当者が夜勤をしなくても24時間365日対応可能な体制を構築できます。
しかし、国によってライフスタイルや商習慣が異なるため、海外拠点ごとの相互理解やスムーズな連携が課題です。

 

 

サービスデスクを設置するメリット

サービスデスクを設置する主なメリットは以下の2点です。

  • 情報システム担当者の業務効率化
  • ノウハウ集約による顧客満足度の向上

情報システム担当者の業務効率化

問い合わせ窓口がサービスデスクに一本化されることで、問い合わせフローが明確になり、問い合わせのやり取りにかかる手間を軽減できます。
日中に頻繁に問い合わせを受けて業務に集中できなかった情報システム担当者も、本来の情報システムの企画・構築などの業務に集中できるようになるでしょう。

ノウハウ集約による顧客満足度の向上

問い合わせ対応を続けていくなかで、サービスデスク内にノウハウやナレッジを蓄積していくことが可能です。蓄積したノウハウやナレッジを活用することで、問い合わせ対応品質の向上を実現し、その結果顧客満足度の向上につながります。
また、問い合わせの対応履歴をもとに、新たな商品企画やマーケティング施策などのビジネスチャンスにつなげることも可能です。

サービスデスクを設置するデメリット

一方で、サービスデスクを設置するデメリットには、以下の3点が挙げられます。

  • サービスデスクを運営するための人員確保が必要となる。
  • 問い合わせのノウハウやナレッジを共有するための仕組み構築が求められる。
  • 問い合わせに使用するシステムの操作方法などの教育が必要となる。

サービスデスクを自社で運営するための人員確保や教育などが求められます。なお、サービスデスクを導入・運用するためのリソースが十分にない場合は、サービスデスク業務に役立つツール・システムの利用が効果的です。以下の関連記事も合わせてご確認ください。

関連記事:「ヘルプデスクツールは業務効率化に必要?メリット・デメリットを解説
関連記事:「バックオフィスシステムとは?業務効率化に期待できるシステム・ツール4選

 

 

まとめ

サービスデスクは、社内外のユーザーからの問い合わせをまとめて受け付ける窓口であり、商品や契約内容、システム操作、FAQ公開など多種多様な内容を扱います。
商品故障などの顧客からの問い合わせ対応が主業務となるヘルプデスクとの大きな違いは、業務対応範囲の広さです。

サービスデスクを設置することで、システム担当者の業務効率化やノウハウ集約による顧客満足度の向上などが期待できます。一方で、サービスデスクを自社で運営するためは十分な人員確保や教育などが必要です。
自社でサービスデスクを設置することが難しい場合は、サービスデスク業務に役立つツール・システムを利用する手段もあります。自社に合った形でサービスデスクを設置し、業務効率化を実現していきましょう。

 

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