【最新版】国内CRMアプリケーション市場予測-IDC

IDC Japanは、国内CRM(Customer Relationship Management)アプリケーション市場を調査し、2018年の同市場の分析と2019年~2023年の市場予測を発表。

IDCでは国内CRMアプリケーション市場を「広告アプリケーション市場」「コンタクトセンターアプリケーション市場」「カスタマーサービスアプリケーション市場」「デジタルコマースアプリケーション市場」「マーケティングキャンペーン管理アプリケーション市場」「セールス生産性/管理アプリケーション市場」の6つの機能市場に分類し、それぞれの市場について個別に市場予測を実施。上記のうち、「広告アプリケーション」「デジタルコマースアプリケーション」の両市場は、2019年から新設し、新たに市場予測を行った。

 

上記のような市場分類にて、2018年の国内CRMアプリケーション市場規模は、前年比7.2%増の1,572億1,400万円になった。同市場の中でも、マーケティングキャンペーン管理アプリケーション/コンタクトセンターアプリケーション市場は、顧客エクスペリエンス(CX)をデジタルで創造する需要が高まっていることなどから、市場全体の成長を牽引したとみている。一方、カスタマーサービスアプリケーションは、2018年は低調であり、マイナス成長となった。

国内CRMアプリケーション市場 売上額予測、2017年~2023年

Source: IDC Japan, 7/2019

広告アプリケーション市場は、2019年より新設した市場分類であり、2018年の売上額は前年比成長率9.1%、388億3,900万円となった。Criteo広告に代表される、ビッグデータ分析を利用したWebページへのリアルタイム広告の配信は、消費者/ビジネスバイヤーのWebアクセス増加によって、堅調に成長している。
コンタクトセンターアプリケーション市場は、前年比成長率14.6%、293億4,600万円であった。同市場は官公庁関連の大型案件によって成長率が高くなった。
カスタマーサービスアプリケーション市場は、前年比成長率5.5%減、303億6,400万円であった。2018年の同市場は低調であり、FAQ生成の自動化などではAIを利用したシステムへの更改傾向があるものの、チャットボットに市場は移行している。
デジタルコマースアプリケーション市場は、2019年より新設した市場ですが、2018年は前年比成長率6.9%、118億4,900万円となった。デジタルコマースは、近年の消費者におけるeコマース利用の増加や、スマートフォンなどの携帯機器からのショッピング増加によって需要が増加している。

マーケティングキャンペーン管理アプリケーション市場は、前年比成長率16.5%、市場規模は230億6,700万円であった。同市場はマーケティングのデジタル化やオムニコマースの影響で、2017年から継続して高い成長率を維持している。
セールス生産性/管理アプリケーション市場は、前年比成長率5.8%、237億4,900万円であった。2018年は、大企業での利用者追加や、中堅中小企業への拡販が各ベンダーで行われ、堅調に成長した。

IDCでは、国内CRMアプリケーション市場は、顧客エクスペリエンス(CX)の浸透、消費者/ビジネスバイヤーのデジタルトランスフォーメーション(DX)の進行などにより、2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は5.8%、2023年市場規模は2,079億8,000万円と予測する。

IDC Japan グループディレクターの眞鍋敬氏 は「国内CRMアプリケーション市場が今後も成長を継続するために、ITサプライヤーは、CX向上を目的とした統合型CRMシステムの提供、B2B向けHyper Personalizationへの対応、およびCRMにおけるAIのユースケース化準備を行うことが重要である」と述べている。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ45356819

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