国内DX支援サービスの需要動向調査-IDC

IT専門調査会社 IDC Japanは、デジタルサービス(デジタルトランスフォーメーションを支援するITサービス/ビジネスサービス)の需要動向調査の結果を発表した。調査の結果、DXイニシアティブにおいて、ビジネス変革支援サービスがもっとも利用されていることが分かった。

IDCでは2021年1月に、国内の従業員1,000人以上の大企業においてDX(デジタルトランスフォーメーション)イニシアティブに従事するマネージャー層から経営層を対象に、DXイニシアティブの進行状況と併せて、各種のデジタルサービスの利用状況や、支援サービス事業者の利用動向、その選定基準などを調査しました。

本調査レポートによると、国内大企業におけるDXイニシアティブの約8割において、何らかの支援サービスを利用していることが明らかとなり、中でも、「ビジネス変革支援」を受けているとの回答が、全体の52.6%と最多となっています。また、IoT活用の支援やSNS/ソーシャル技術の活用支援、サイバーセキュリティ支援などを含む「その他のデジタル技術活用の支援」が38.2%、「デジタルマーケティング/デザインの支援」が28.9%、「データ分析/AI活用/自動化の支援」が28.4%でこれに続いています(図参照)

Q. DXへの取り組みで利用している外部事業者による支援サービスの内容は何ですか?

(出典:IDC) n=380
Notes:
・複数回答
・OT:Operational Technology、BPR:Business Process Re-Engineering
Source: IDC Japan, 3/2021

1位となった「ビジネス変革支援」の内容を具体的にみると、「DX人材の育成/リスキルの支援」、「業務プロセスの変革/BPR(Business Process Re-engineering)の支援」、「デジタル戦略の策定/デジタル事業開発の支援」が、高い利用率となっている。

また、DXイニシアティブで実際に支援サービスを受けている最重要パートナーをたずねた調査結果では、回答率は「コンサルティングファーム」が最高となり、第2位となった「SI事業者/ITサービスベンダー」、第3位となった「ITハードウェアベンダー」を上回るなど、ビジネス変革支援に向け、コンサルティングファームのパートナーとしての重要性が高まっていることが示唆されている。

国内企業のDXへの取り組みが着実に進展する中で、技術支援主導型ではなく、ビジネス視点からの変革主導型の支援サービスの需要は今後も高まっていくとIDCではみている。
一方で、本調査からは、具体的な利用サービスは、DXイニシアティブの進行状況、主導部門、産業分野別に大きく変化する/異なることも明らかとなっており、支援サービスを提供する事業者はこうした変化/違いに応じた支援を顧客企業に提供していくことが重要となっている。

IDC Japan ITサービスのグループマネージャーである植村 卓弥氏によれば、「DX支援サービス事業者は、多岐にわたる支援サービスを、どの段階で、どの部門に対し、どのように提供していくかといった、DXジャーニーに伴走し続ける視点でオファリングを組み立て、必要に応じて他の事業者との連携を強化することが求められる」とこの状況を分析する。

 

今回の発表はIDCが発行した2021 年 国内デジタルサービス需要動向調査 にその詳細が報告されている。
本レポートでは、国内企業のDXイニシアティブの進行状況や主要課題、DXの主導部門やDXイニシアティブの進行状況別の支援サービスの利用状況、支援サービス事業者の認知/利用状況や選定基準などの調査結果を分析している。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ47548421

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