国内データセンターサービス市場予測-IDC

IT専門調査会社 IDC Japanは、国内データセンターサービス(顧客企業の情報システムを情報サービス事業者のデータセンター内で運用監視するサービス)市場の最新予測を発表している。

このレポートによると2021年の国内データセンターサービス(DCサービス)市場は、前年比11.6%増の1兆7,341億円となる見込みである。
また、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は12.5%と、高い成長率が維持されるとIDCではみている。
その結果、2025年の市場規模は2兆7,987億円となると予測している。

国内データセンターサービス市場 売上額、成長率予測: 2019年~2025年

Note:    2019年~2020年は実績値、2021年以降は予測
Source: IDC Japan, 10/2021

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による市場成長率へのマイナス影響はほとんど見られなかった。
パンデミック初期には顧客による投資の先送りなどが部分的に発生したものの、結局のところ、コロナ禍によりITインフラのリモート運用やインターネット上のサービスの利用拡大に後押しされて、データセンター利用は順調に拡大を続けている。
特にクラウドサービスの分野では、AWSやマイクロソフトAzureのようなパブリッククラウドサービスの高成長が続いていることに加えて、クラウドサービスプロバイダーに大規模DC設備を貸し出すタイプのサービス(ホールセールコロケーション)も伸びている。

国内DCサービス市場は今後クラウドサービスの市場拡大を軸にして高い成長が続くものとIDCでは予測している。特にホールセールコロケーション分野に新規参入する事業者が出てきており、この分野での高成長が続くものと考えられる。

クラウドサービスの利用拡大とともに、クラウドサービスへのネットワーク接続もDCの重要な機能になりつつある。

と、IDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの伊藤 未明氏はこの状況を以下のように分析している。

「DCサービス事業者は、クラウドサービスへの安定的で柔軟性のあるインターコネクション機能を整備することが重要となる」

 

より詳細なレポートはIDCが発行した国内データセンターサービス市場予測、 2021 年~ 2025 年 にその詳細が報告されている。
このレポートでは、データセンターサービス市場を、事業者の種類(SI/ITベンダー、通信事業者、DC専業事業者)別に算出しているだけでなく、データセンターの所在地の地域別の予測データも掲載している。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。

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