デジタルトランスフォーメーション推進、日本はアジア全体より低い結果に マイクロソフト調査

  • 2017/3/2
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2017/03/02

マイクロソフトは、アジア13か国・地域のビジネスリーダーを対象に「デジタルトランスフォーメーション(DTF)」について最新テクノロジーの活用とビジネス変革の調査をまとめ公表した。調査では「デジタルトランスフォーメーション」を重要視する日本のリーダーは、アジア全体と比較して非常に低いことが分かった。

調査によると「デジタルトランスフォーメーション」が重要であると回答した日本のビジネスリーダーの割合は50%。アジア全体の平均80%と比較して非常に低い結果になった。また、調査では進展の阻害要因として(1)サイバーセキュリティの脅威(2)不確実な経済環境(3)デジタルスキルを持つ人のリソース不足(4)政府とICTインフラのサポート不足(5)エグゼクティブ層のリーダーシップ不足という5つが分かったという。

また、マイクロソフトでは、日本とアジア全体を比較して「デジタルトランスフォーメーションの現状と準備状況」「デジタル技術の活用状況」「デジタルトランスフォーメーションを進めるリーダーシップの状況」を注目すべきポイントとして挙げている。

「デジタルトランスフォーメーションの現状と準備状況」では、「デジタルトランスフォーメーションの準備ができている」の回答は、アジア全体では27.4%で日本は15.7%だった。現状では、プロセス管理など、手続きや仕組み作りを重視する傾向が強く、実際の変革への着手がアジアの他国と比較して後回しになっている現状が浮き彫りになったという。

デジタルトランスフォーメーションの現状と注力分野の調査結果

デジタルトランスフォーメーションの現状と注力分野の調査結果

「デジタル技術の活用状況」は、自社でのデジタル技術の活用について、「クラウドとデバイスによるリモートワーク環境」「組織のデジタル化」「データ分析による経営」「クラウドの重要性」を提示し、どれに同意するか質問した。その結果、日本の平均値は52%で、アジア全体の平均値79.5%よりも低い結果となった。

「デジタル技術の活用状況」の回答結果

「デジタル技術の活用状況」の回答結果

「デジタルトランスフォーメーションを進めるリーダーシップの状況」では、確信を持って「デジタルトランスフォーメーション」を推進するリーダーがアジア全体55%いるのに対し、日本では約30%にとどまった。

「デジタルトランスフォーメーションを進めるリーダーシップの状況」の結果

「デジタルトランスフォーメーションを進めるリーダーシップの状況」の結果

マイクロソフトでは、調査結果から日本企業がデジタルトランスフォーメーションを成功させるためには(1)緊急性のあるデジタルトランスフォーメーションの推進(2)組織のデジタル化(3)信頼できるパートナーの確保が重要と提言している。

具体的には(1)では「ビジネスリーダーが、デジタル技術の活用による具体的な成果を想定し、確信を持って速やかにデジタルトランスフォーメーションを推進する」、(2)は「テクノロジーの導入と使いこなすスキルを備えた人材の育成、テクノロジーを活用する目的の明確化」、(3)では「目指すべきゴールの設定、課題の洗い出しなど、変革に向け必要となるステップを支援する信頼できるパートナーを確保すべき」としている。

「Microsoft Asia Digital Transformation Study」と名付けられた今回の調査は、オーストラリア、中国、香港、インドネシア、インド、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイで実施。115人の日本人を含む1494人が回答した。

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