パソコンがUSBを認識しない原因と対処法6選!よくある症状もご紹介
パソコンがUSBデバイスを認識しない現象は、意外とよくあるトラブルのひとつです。中には、現在進行形で「USBメモリにデータを保存できなくて困っている」という方もいるのではないでしょうか?
そのようなお悩みを解決するために本記事では、パソコンがUSBを認識しない原因とその対処法について詳しく解説します。
また、よくある症状や公私ともに活用されている方も多い「Windows 10」における対処法などもご紹介しますので、ぜひトラブル解決にお役立てください。
この記事の目次
パソコンがUSBを認識しない場合のよくある症状
パソコンがUSBを認識しない場合、以下のような症状が発生します。
- USBメモリの接続時、ランプが点灯しない
- 「フォーマットしますか?」といったメッセージが表示される
- 「PC」(マイコンピュータ)内にUSBデバイスの項目が表示されない
- エラーの内容を伝える警告が表示される など
症状の中でもとくに注目すべきなのが、以下のようなエラー内容を伝えてくれる警告文です。
- パラメータが誤っています
- ファイル、またはディレクトリが間違っています など
上記のように原因や解決策のヒントを提示してくれるケースもあるため、まずは警告された内容を確認し、改善点の目星をつけていきましょう。
パソコンがUSBを認識しない原因と対処法6選
パソコンがUSBを認識しない場合、おもに以下の6つの原因が考えられます。
- 適切にデバイスを接続できていない
- 複数のデバイスを同時に使用している
- USBメモリの故障
- デバイス管理を行うソフトウェアの不具合
- 出力機器の故障
- BIOS(バイオス)の設定が適切でない
それぞれの原因の詳細と対処法をご紹介しますので、現在USBが認識されなくて困っている方はもちろん、もしもの時に備えておきたい方もぜひ参考にしてください。
適切にデバイスを接続できていない
原因のひとつとして、USBポートへの差し込みが甘く、接触不良を起こしている可能性が考えられます。
しっかり差し込んだつもりが奥まで入っていなかったり、端子が適合していなかったりするケースもあるため、再度ポートとデバイスの端子の形状を確認し、奥まで差し直してみてください。
また、端子の中のゴミやほこりが接触不良の原因になっている可能性もあるため、ピンセットなどで掃除するのもおすすめです。
とくに、ランプが点灯していない場合や「認識されません」「再接続してください」といったエラーが発生する場合は、上記のような物理的な接触不良を疑いましょう。
複数のデバイスを同時に使用している
マウスやキーボード、外付けHDDなど電力で動作するデバイスを複数接続している場合、認識に不具合が生じる可能性があります。
この場合、他の接続機器を一旦取り外した状態で動作を試してみてください。
とくにUSBハブを経由して複数のデバイスを使用する場合、電力不足に陥りやすいです。どうしても複数のデバイスを同時に使用したい場合はコンセントから直接、電力を共有できるセルフパワータイプのUSBハブを活用しましょう。
USBメモリの故障
USBメモリ本体の故障も原因のひとつです。なお、USBメモリの故障は以下の2種類に分けられます。
概要・特徴 | 具体例 | |
論理的故障 | USBメモリ内のシステムが破損している状態 | ・データを読み書きしている最中にメモリを取り外した
・処理中に電源を切った ・知らぬ間にデータの誤削除や上書きが行われている |
物理的故障 | USBメモリが物理的に破損している状態 | ・水没してしまった
・USBメモリを踏みつけた・落とした ・メモリを挿入した状態で衝撃が加わり、曲がってしまった ・静電気によるショート |
論理的故障が発生している場合は、フォーマットを求める内容やパラメータ、ファイル・ディレクトリが間違っているといった警告文が表示されやすいです。
対策として、USBメモリのフォーマット(初期化)が挙げられますが、内部のデータも消えてしまうため、業者にお願いしてデータを取り出してもらうなどの対処が必要となります。
USBメモリの先端が曲がっているなど物理的故障の兆しがある場合は、早めにバックアップを取っておくのが懸命です。完全に破損してしまうと業者でもデータを取り出せない可能性があるため、事前に対策しておきましょう。
デバイス管理を行うソフトウェアの不具合
原因のひとつとして、USBデバイスを管理するソフトウェアである「デバイスマネージャー」に不具合が起こっている可能性も考えられます。
「PC」(マイコンピュータ)の項目にUSBデバイスが表示されていない場合や警告文が表示されている場合は、デバイスマネージャーの破損やバージョンが古くなっている可能性を疑いましょう。
この場合、ソフトウェアのアップデートや再インストールが対処法となります。
出力機器の故障
パソコンのUSBポートの故障による接触不良もよくある原因です。
ポートにデバイスを差し込んでもランプが点灯しない場合や「PC」(マイコンピュータ)にUSBの項目が表示されていない場合は、出力機器の故障を疑いましょう。
とくに購入してから年月が経っている場合、経年劣化でUSBポートにサビや汚れが発生していたり、内部にゴミやほこりが詰まっていたりするため、USBを正しく認識できないケースが多いようです。
別のパソコンで確認し、USBが正しく認識されるのであればPCの買い替えや修理を検討しましょう。
BIOS(バイオス)の設定が適切でない
パソコン本体や接続されているデバイスを管理・制御するシステム「BIOS(バイオス)」の設定が適切でない場合、USBメモリが認識されない可能性があります。
対処法としては、BIOSの初期化や設定変更が挙げられます。ただし、BIOSの操作には一定レベルの知識が必要なので、初心者の方におすすめできる方法とはいえません。
BIOSの設定を誤ると、PCが起動しなくなってしまうなど状況が悪化してしまう可能性もあるため、不安を感じるようであれば、業者にお願いするのが確実です。
Windows 10でUSBを認識しない場合の対処法
Windows 10をお使いの方でUSBが認識されない場合、以下の手順を試してみてください。
- 高速スタートアップを無効化した状態で再起動を行う
- USBデバイスが正常に差し込まれているか確認する
- 他のUSBデバイスを取り外す
- デバイスマネージャー、ドライバーのアップデート・再インストールを行う
- USBメモリのドライブ文字が他の記憶装置と重複していないか確認する
- BIOSを初期化する
- 正常に動作していた状態までシステムを復元する
- パソコンのフォーマットを検討する
なお、手順6以降を実行する場合、重要なデータの消失やパソコンの起動に不具合が生じる可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
データのバックアップはもちろん、高度な知識も要求されるため、パソコンの扱いに慣れていない方は自身でなんとかしようとせず、業者への修理依頼を検討しましょう。
まとめ
パソコンがUSBを認識しない場合、デバイス側の問題だけでなく、パソコン本体に問題があるケースなどさまざまな原因が考えられます。
そのため、警告文や「PC」(マイコンピュータ)内の項目など発生している症状を確認し、考えられる原因を絞り込んだうえで適切な対処を実施しましょう。
なお、症状によってはUSBメモリやパソコン本体のフォーマットが求められるケースもありますが、まずはシステムや内部のデータに影響が発生しづらい簡単な対処法から順番に実行するのが得策です。
それでも改善しない場合は、専門業者に相談したり、データのロストを防ぐためのバックアップを取ったりなど、状況が悪化しないよう慎重に対処を進めていきましょう。