【情シスTips】もう怖くない!サービスとして活用するWindows10(第3回)

JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)の情報・産業システム部会 PC・タブレット事業委員会傘下のPC・タブレットユーザサポート専門委員会では、継続的にアップデートされるWindows 10とうまく付き合う方法として、「Windows 10のメリットを活用するためのポイント」をまとめ、移行のためのユーザーの準備を促しています。

そもそもWindows10とはどのようなものなのか? 導入すると何が起きるのかなど、これまでのWindows OSとの違いなどを交えて、シリーズで解説します。

「サービスとしてのWindows:Windows as a Service」の仕組みを把握し、情報システム部門やその役割を担っている方々には、Windows10の正しい理解をしていただき、万全の体制でWindows10の導入をしましょう!
第3回は、「Windows 10環境の構築・メンテナンスの重要機能」についてです。

Windows 10の一般的な特長としては、セキュリティ性の高さや、Cortana、Edge、Windows Helloなどの新機能などが取り上げられがちですが、JEITAの文書では、それらには一切触れず、環境構築やメンテナンスの観点での機能の特長が紹介されています。情報システム部門としても、注目すべき部分です。

Windows Update

Windows 10におけるWindows Updateでは、従来のWindows と比べて、最新の環境に簡単な手順でアップデートができる点が大きな特長です。Windows 10 バージョン1507プレインストールのPCと、Windows 7 SP無しプレインストールのPCとで、出荷時状態から最新のOS環境までアップデートするために要する時間を比べたら、それこそ比べものになりません。
必ずしも、初期バージョンの1507から、最新のバージョン1809に一気に上げられるとは限りませんが、少なくとも→1511→1607→・・・と順番にバージョンアップする必要はないのです。

【バージョン1507で1809をダウンロード中】

反面、特定のバージョンやOSビルドまでアップデートしたい場合は、Windows Updateの機能だけでは、うまくいかない場合もあります。Proエディションの場合は、「機能更新の延期」の期間をうまく設定することで、バージョン1709まで上げたり、1803まで上げたりすることができますが、Homeエディションではそのようなコントロールはできません。

さらに特定のOSビルドでとどめたい場合は、「Microsoft Updateカタログ」から、対象となる累積更新プログラムをダウンロードして、適用する必要があります。

下記「Windows 10 のリリース情報」のページでは、OSビルドと累積更新プログラムのKB番号の関係が判ります。例えば、バージョン1803のOSビルド17134.648でとどめたい場合は、KB 4489868を個別に適用する、という具合です。

【参考】Windows 10 のリリース情報
https://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/release-info

 

Windows 10 バージョン1809では、.NET Frameworkの累積更新プログラムが、OSの更新プログラムとは別になりました。バージョン1803以前であれば、OSビルドを合わせることで、.NET Frameworkの条件も合わせることができたものが、バージョン1809では、適用されている.NET Frameworkの累積更新プログラムのKB番号を確認して、同じ条件にしなければならない、ということです。

.NET Frameworkを使用しているアプリケーションの動作について調査や確認をする場合は、要注意なポイントです。

【参考】.NET Framework の Windows 10、1809 のバージョンの累積的な更新の履歴
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4466961/net-framework-update-history-for-windows-10-october-2018-update-and-wi

 

インストールメディアの作成

またWindows 10は、ブラウザー経由で最新バージョンのインストールイメージを誰でも、タダで入手できる点が大きな特長です。
JEITAの文書では、「マイクロソフトコミュニティ」の「フォーラムの記事」にあるインストールメディアの作成方法を紹介していますが、これを参考にすれば、簡単な手順でインストールメディアが作成できることが判ります。

この方法で作成できるインストールメディアは、その時点の最新バージョンのみとなる点に注意が必要ですが、現在では、「Rufus」などのフリーウェアを使用することで、過去のバージョンのインストールメディアを作成することもできるようです。

【参考】ブータブルUSBドライブ作成ツール「Rufus」がWindows 8.1/10のISOダウンロードに対応
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1177460.html

 

情報システム部門としては、いろいろなOS環境の条件に合わせなければならないケースもあるでしょうから、各バージョンのインストールメディアを作成して保管しておくか、ISOファイルの状態で保管しておくと良いでしょう。

「Windows 10のダウンロード」のページでインストール用のUSBメディアを作成する場合、Home/Proエディション、32ビット/64ビット、UEFIブート/レガシブートの全ての組合せに対応したメディアを作成できるのが特長です。

【インストールメディア作成時の選択画面】

また、「Windows 10のダウンロード」のページでダウンロードできるインストールイメージが切り替わるのは、新しいバージョンがリリースされた時と、その後、SACでリリースされた時が多いようです。

 

クリーンインストールの容易性

さらに、Windows 10は、上記の方法で作成したインストールメディアを使用して、クリーンインストールが簡単にできるところも大きな特長です。

Windows 10のプレインストールモデルであれば勿論、過去にWindows 7からWindows 10にアップグレードしたような機器でも、正規の方法でライセンス認証が完了した状態であれば、クリーンインストールしてもライセンス上の問題はありません。

【ライセンス認証】

但しクリーンインストールは、一般にPCメーカーのサポート対象外となるため、企業ユーザーとしては判断のしどころとなります。PCメーカーのサポートを受けることを優先してプリインストールをベースとして使用するか、環境構築の簡易性を優先してクリーンインストールするか、です。

情報システム部門で適切な切り分けを行うことができれば、ユーザーはクリーンインストールをベースとして使用し、PCメーカーのサポートを求める場合は、プリインストールをベースとして問合せをする、ということも可能です。同じ現象がプリインストールベースでも発生することが確認できれば、PCメーカーに相談することも可能になるためです。検証機を予備機として準備しておくことで、このような確認が簡単にできるところが、情報システム部門から見た時の、Windows 10の大きな特長になる訳です。

仮に、プリインストールベースで使用する場合でも、クリーンインストールを試してみて、Windows Updateでドライバー類を適用し、「デバイスマネージャー」に「不明なデバイス」やビックリマークが残るかどうかを確認しておくことをお勧めします。

さらにその後、最低限必要となる機能を使用するためには、どのようなドライバーの追加や、設定変更を行えばいいのかも抑えておけば、プリインストールベースでの動作がおかしくなっても、簡単に復旧することができるようになるでしょう。

PCに関する詳しい知識があって、PCメーカーのサポートを必要としないユーザーにとっては、クリーンインストールしたシンプルなOS環境を簡単に再構築できる点もWindows 10の大きな特長のひとつ、ということです。

このような特長を活用することで、より快適に安心してWindows 10を利用することができるのです。

 

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本記事はJEITA様の協力により、「Windows 10のメリットを活用するためのポイント (Ver.2.0)」を基に作成しております。

「PC・タブレット事業委員会」とは
NECパーソナルコンピュータ、エプソンダイレクト、Dynabook、パナソニック、富士通クライアントコンピューティングの5社で構成され、PCおよびタブレット市場等の持続的発展のため、業界共通の諸課題対応を図るとともに、業界意見を取りまとめて関係省庁・団体等に具申し、政府および関連業界の施策への反映に努めている。

https://home.jeita.or.jp/cgi-bin/about/detail.cgi?ca=1&ca2=528
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【執筆:編集Gp ハラダケンジ】

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