ITアウトソーシングとは?低コストから委託できるおすすめサービスをご紹介

多くの企業でDXが推進されている現在、IT人材不足に頭を抱えている企業も少なくありません。そんな中、対策を迷っている担当者の方もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、そのようなお悩みへの解決策の一つ「ITアウトソーシング」をご紹介します。ITアウトソーシングの概要や委託形態の種類など基本的な内容はもちろん、メリット・デメリットについても解説します。
また、はじめてITアウトソーシングの活用を検討している企業に最適なサービスもご紹介するのでぜひ参考にしてください。

 

ITアウトソーシングとは

ITアウトソーシングとは、企業におけるIT関連業務を外部へ委託(アウトソーシング)することを指します。
多くの企業でDXが推進されている現在、社内のIT人材不足を問題視している企業も少なくありません。複雑化する管理業務やセキュリティ、IT機器やソフトウェアの運用などを任せられる即戦力が求められているのです。
また、AIやIoTといった先端IT技術の導入を検討している企業も多く、それらに精通している高度なIT人材を求める企業も増加しています。
とはいえ自社でIT人材を育成するには膨大な時間とコストがかかりますし、新規雇用するのにも採用コストが発生します。
そのようなIT人材不足に関するさまざまな問題の解決策として、ITアウトソーシングが注目されているのです。

ITアウトソーシングの委託形態

一般的に、ITアウトソーシングの委託形態は以下の6種類に分類されます。

委託形態 概要・特徴
フルアウトソーシング 業務のすべてを委託する形態。

企画、要件定義、開発、運用まで丸投げも可能。

運用アウトソーシング システム運用を委託する形態。

サーバーやOS関連のインフラ管理・運用を任せられる。

ホスティング 外部のサーバー、ストレージをレンタルし、導入準備や運用・保守などを委託する形態。
ハウジング サーバーや通信機器を委託先のデータセンターに間借りする形態。ホスティングとは異なり、サーバーや機器は自社で用意し、委託先に預ける。
ヘルプデスク 顧客からの問い合わせやサポート対応を委託する形態。
常駐 スタッフが社内に常駐し、業務に携わる形態。

ITアウトソーシングを活用するメリット3選

ITアウトソーシングを活用することで、得られるメリットは以下の3点です。

  • コア業務へリソースを投下できる
  • ITのプロフェッショナルに任せられる
  • ITコストの削減にも繋がる

それぞれのメリットを詳しく確認していきましょう。

コア業務へリソースを投下できる

ITアウトソーシングの活用によって、自社の従業員が本来注力すべきコア業務に集中できます。システム運用や保守管理、問い合わせといったノンコア業務に奪われるリソースを最低限にすることで、組織における生産性の向上に期待できます。
なお、コア業務とノンコア業務の一般的な分類は以下の通りです。

コア業務(売上や事業拡大に直結する業務) ノンコア業務(売上に直接関係しない業務)
ITや事業に関する戦略の策定 システム障害などのトラブル対応
セキュリティの改善 システム運用・保守管理
インフラ改善企画の設計 ヘルプデスク
コンプライアンス関連業務 セキュリティ監視
事業継続計画

上記のようなノンコア作業を外部委託することで、新技術やノウハウの学習・アップデートといった将来を見越した事業強化戦略も導入可能です。

ITのプロフェッショナルに任せられる

ITアウトソーシングを活用すれば、ITに精通したプロフェッショナルに社内の関連業務を任せられます。社員の育成や採用の手間をかけずに、自社にノウハウのない最新技術を活用できるのは大きなメリットです。
また、業者によっては業務改善の提案やアドバイスもしてくれるため、自社の情シス部門のアップデートにも繋がります。ITアウトソーシングによって、自社のIT人材やノウハウを育てながら最新技術への迅速な対応が可能です。

ITコストの削減にも繋がる

ITアウトソーシングを有効活用できれば、これまでシステム運用や保守管理に携わってきた情シス担当者の業務負担を軽減でき、組織全体のITコストの削減も実現可能です。
また、IT人材の採用コストや自社社員を教育するためのコスト・時間も削減できるため、より重要な部門・業務にコストや時間をかけられます。さらに、社内の人材配置の自由度が上がるのも大きなメリットといえるでしょう。

 

ITアウトソーシングのデメリット3選

一方、ITアウトソーシングを活用することで生じるデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 自社にノウハウが蓄積されにくい
  • 委託先によっては余計なコストが発生する可能性も
  • セキュリティリスクが高まる

それぞれのデメリットの詳細を確認していきましょう。

自社にノウハウが蓄積されにくい

ITアウトソーシングを活用することで、自社のノウハウが蓄積されにくいといったデメリットが懸念されます。とくに幅広い業務範囲を委託する場合、システム運用や保守管理を任せきりになりやすく、ノウハウが蓄積されない原因となります。
したがって、中・長期的にフルアウトソーシングを活用し続けるのであれば問題ありませんが、将来的に自社運用を考えているなら、委託する業務量や範囲をフェーズによって柔軟に変更するように調整しましょう。

委託先によっては余計なコストが発生する可能性も

自社の要望に合っていない委託形態や委託先を選択してしまうと、結果的に余計なコストがかかってしまう可能性も考えられます。
ITアウトソーシングに委託する場合、打ち合わせや現状把握のための調査にも経費がかかるのが一般的です。
そのため、コストを少しでも削減するためには、費用対効果のバランスを考慮しながら自社でやるべきことと委託すべきことを入念に精査するべきです。
「外部委託したはいいけど、従来よりコストがかかってしまっている…」という事態を防ぐためにも、担当者との綿密な打ち合わせを行い、自社に最適な依頼が可能な委託先を見つけましょう。

セキュリティリスクが高まる

委託先がどれほどプロフェッショナルだとしても、自社業務に外部の人間が関われば、セキュリティリスクはどうしても高まります。とくに機密性の高い業務に携わっている企業の場合、よりリスクは高まるため、開示する情報は慎重に判断しなければなりません。
また委託先を選ぶ際には、情報取り扱いに関するポリシーや過去の実績を十分確認し、できるだけリスクの少ない企業を比較検討しましょう。

 

ITアウトソーシング導入時は「責任範囲の確認」が必須

ITアウトソーシングを活用する場合、将来的なトラブルを回避するために企業と委託先の間で責任の所在を明確にしておくべきです。
IT関連業務を外部委託する際、システムに関する知識量の差が原因で責任範囲の認識がずれてしまっていることがあります。その点を把握できず、システム障害などのトラブルが発生してしまった場合、思わぬ損失を受けてしまう可能性もあります。
そのようなトラブルを回避するためにも、業務範囲や内容・サービス品質を取り決める「SLA(サービス・レベル・アグリーメント)」を双方で結び、トラブル時の責任範囲や対応に関する共通認識を明確にしておきましょう。

 

まとめ

自社のIT人材不足へのスピーディな解決策として注目されている「ITアウトソーシング」。自社が注力すべき業務にリソースを使え、コスト削減も可能というメリットがある反面、セキュリティリスクの増加などのデメリットも把握しておくべきです。
ご紹介したメリット・デメリットを十分把握したうえで、自社にとって最適な活用方法をご検討ください。
なお、ITアウトソーシングの活用ではなく、既存システムの見直しや新規導入による業務効率化を検討している方は「バックオフィスシステムとは?業務効率化に期待できるシステム・ツール4選 」も合わせてご確認ください。

 

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