国内顧客エクスペリエンス関連ソフトウェア市場予測-IDC

IDC Japanは、国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア市場予測を発表。

IDCでは国内CX関連IT市場を「企業が顧客体験を差別化する目的で選択するデジタル戦略、技術、ビジネスプロセス、サービス提供を遂行するためのIT製品/サービス群」と定義。本調査ではCX関連IT市場のうち、ソフトウェアに関わる市場に焦点をあてて、予測を行った。
CX関連ソフトウェア市場は、CRM(Customer Experience Management)ばかりではなく、CXを向上させるためのコラボレーティブワークスペースソフトウェア、ERP(Enterprise Resource Planning)などのソフトウェアを含んだ、複合市場を指す。

2019年の国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア市場は、前年比成長率が9.1%増、市場規模(売上額ベース)が4,512億5,600万円となった。
2019年の同市場は、2020年に予定されていた東京2020オリンピック・パラリンピック向けのインバウンド顧客対応需要、企業でのCXの向上を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の進行/働き方改革の進行などがあり、高い成長率で推移していた。
しかしながら、2020年初頭から発生している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による国内経済へのマイナス影響は、同市場にも影響を与え、2020年は一時的に成長が鈍化するとIDCでは予測している。

一方で、COVID-19による顧客のNext Normal化の進行はユーザー企業のCX向上への本格的な取り組みを促す契機ともなっている。
COVID-19の影響によって、消費者/ビジネスバイヤーのデジタルシフトが加速し、これによる顧客デジタルタッチポイントが拡大したことで、デジタルCXの向上は企業にとって重要な解決すべき課題となっているからだ。

IDCでは、2021年以降は顧客データの収集/分析需要の拡大により、同市場は堅調に成長すると予測している。その結果、2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)5.5%で推移し、2024年には5,885億600万円になると見込んでいる。
(本市場予測は、2020年4月末におけるCOVID-19の影響及び見通しを考慮しています。)

国内顧客エクスペリエンス関連ソフトウェア市場予測、2020年~2024年


Note:    本市場予測は、2020年4月末時点における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響および見通しを考慮したもの
Source: IDC Japan, 10/2020

2019年の同市場を中分類市場で見ると、「CX関連アプリケーション市場」は前年比8.3%増、2,738億5,900万円、「CX関連アプリケーション開発/デプロイメント市場」は前年比11.2%増、1,444億100万円、「CX関連システムインフラストラクチャソフトウェア市場」は前年比7.2%増、329億9,500万円となった。
各市場は、2019年は好調に推移しており、2020年はCOVID-19の影響で成長率が減速するものの、予測期間で堅調に成長すると予測している。

IDC Japan ソフトウェアグループ マーケットアナリストの太田 早紀氏は「国内CX関連ソフトウェア市場が今後も成長していくために、ITサプライヤーは、全社でCX向上を本格化するためのデータ統合/データマネジメントソリューションの提供、CXに関する業務フローの明確化とCX関連ソフトウェアへのAIの組込み、顧客からの信頼獲得のための取組が重要である」と述べている。

 

今回の発表はIDCが発行した国内顧客エクスペリエンス関連ソフトウェア市場予測、 2020 年~ 2024 年 にその詳細が報告されている。
調査レポートでは、国内CX関連ソフトウェア市場の2019年の実績と2020年~2024年の市場予測を提供している。

 


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ46907120

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