国内タブレット端末市場実績(2018年第2四半期 )-IDC

IDC Japanは、国内タブレット市場の2018年第2四半期(4~6月)の出荷台数実績値を発表。2018年第2四半期のタブレット端末の出荷台数は、前年同期比23.0%減の176万台に。セグメント別に見ると、家庭市場向けは前年同期比28.5%減の138万台、ビジネス市場向けは6.0%増の38万台となった。

・2018年第2四半期 国内タブレット市場出荷台数は前年同期比23.0%減の176万台
・家庭市場向け出荷台数は138万台(前年同期比28.5%減)、ビジネス市場向けは38万台(同6.0%増)
・家庭市場では、通信事業者向け出荷が大きくマイナス成長となる一方、ビジネス市場では金融関連での買い替え向け出荷が底支え

これまで家庭市場向けタブレットは、通信事業向けの出荷が市場を牽引してきた。しかしながら、通信事業者でのスマートフォンとタブレットを抱き合わせた契約はある程度一巡し、既に契約者がタブレットを持っていることから新たな需要が生まれにくくなってきていると考えられる。
さらに、スマートフォンの大容量料金プランが比較的安価になってきたことや、端末料金の高騰、大型画面モデルの登場などにより、タブレットをスマートフォンと抱き合わせた契約にメリットを感じにくくなってきていると思われ、特に回線付モデルの出荷は前年同期比44.6%減となった。Wi-FiモデルはアップルiPadの新製品出荷によって大きく支えられ、前年同期比12.7%増となっている。
一方、ビジネス市場に目を向けると、Windowsを中心とした金融関連企業でのタブレットの買い替えや導入および学校向け出荷が市場を底支えしている。しかしながら一般企業では、ポータブルPCとの競合や、外出中のコミュニケーションはスマートフォンを利用することが増え、タブレットに対する需要は低迷しているものと考えられる。

2018年第2四半期の国内タブレット市場出荷台数上位5社は、アップル、ファーウェイ、レノボ/NEC/富士通グループ、マイクロソフト、エイスースとなった。アップルは、通信事業者向け出荷は減少したものの、新製品出荷に底支えされ前年同期比9.7%減にとどめている。ファーウェイは、Androidタブレットとして最大のシェアを維持し一般量販店向けの出荷を伸ばしているが、出荷の中心である通信事業者向けの出荷が大きくマイナス成長となり全体として前年同期比25.4%減という結果になった。

 

<参考資料>
2018年第2四半期 国内タブレット出荷台数 トップ5カンパニーシェア

Note:
・本データは、2018年第2四半期の国内タブレット市場実績をまとめています。
・本調査は、IDCが実施したPCカンパニー調査、ユーザー調査、販売チャネル調査などをもとに、独自の分析を行い算出したものです。
・「カンパニー」とは、IDCの調査レポート期間において、期間内に発生した買収・統合の結果を反映する財務・法務的な企業ないし企業グループを指します。IDCではあたかもこの企業グループが過去全ての調査期間に渡って存在していたかのごとく取り扱います。こうすることで、買収・統合前後の成長率などのトレンド分析が簡単、明瞭になります。なお、カンパニーにはOwnershipが含まれますが、持ち株会社のように実質的に事業を行っていない会社は、除外します。
・IDCではより正確な情報を提供するため、過去の実績を含むデータの見直しを随時行っております。そのため、本発表で用いられる数値はIDCが過去に発表したものと異なる場合があります。
Source: IDC Japan, 9/2018

 

タブレット市場の今後の見通しであるが、通信事業者のスマートフォンとタブレットのセット販売というビジネスモデルによって市場が支えられてきた家庭市場向けタブレットの出荷であるが、タブレットがある程度一巡したことで、同ビジネスモデルでの通信事業向け出荷は今後減少し続ける可能性が高い。一方、ビジネス市場向けタブレットは、今後生命保険会社の入れ替えおよび学校向け出荷によって市場が牽引されると思われる。更なる発展のためにはテレワークなどとタブレットを組み合わせた新たなビジネスモデルの創出が必要になるであろう。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20180920Apr.html

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