国内タブレット端末出荷実績(2018年第3四半期)-IDC

20日、IDC Japanは、国内タブレット市場の2018年第3四半期(7~9月)の出荷台数実績値を発表した。これによると2018年第3四半期のタブレット端末の出荷台数は、前年同期比15.6%減の179万台になった。これをセグメント別に見ると、家庭市場向けタブレットは前年同期比24.3%減の131万台、ビジネス市場向けタブレットは23.1%増の48万台となっている。

家庭市場向けWi-Fiタブレットは、iPadをはじめAndroidやWindows タブレットの価格が徐々に下がってきていることや、買い替え需要の底支えによって前年同期比37.2%増となった。しかしながら、昨年まで同市場の約7割を占めていた通信事業者向けの回線付モデルは、通信事業者でのスマートフォンとタブレットを抱き合わせた契約はある程度一巡したことから、2018年第3四半期は前年同期比45.0%減となっている。この回線付モデルの大きなマイナス成長によって、家庭市場向けタブレットは大きくマイナスとなった。

一方、ビジネス市場向けタブレットは、従来からのWindowsを中心とした金融関連企業でのタブレットの買い替えや導入および学校向け出荷や、既に企業に多く導入されているiPadの買い替え需要によって、2桁のプラス成長となる。しかしながら、同市場向けタブレットは買い替え需要によって推移しているものの、ポータブルPCやスマートフォンとの競合により新たな需要が出にくい状況である。

このような状況からOS別に出荷を見ると、Androidタブレットは前年同期比37.1%減と大きくマイナス成長。しかし、iPadは家庭/ビジネス市場の買い替え需要によって前年同期比4.0%増、Windowsはビジネス市場向け出荷が大きく底支えすることで同11.0%増となった。

2018年第3四半期国内タブレット市場出荷台数の上位5カンパニーは、アップル、ファーウェイ、レノボ/NEC/富士通グループ、マイクロソフト、京セラとなっている。

■2018年第3四半期 国内タブレット出荷台数 トップ5カンパニーシェア

Notes:

  • 本データは、2018年第3四半期の国内タブレット市場実績をまとめています。
  • 本調査は、IDCが実施したPCカンパニー調査、ユーザー調査、販売チャネル調査などをもとに、独自の分析を行い算出したものです。
  • 「カンパニー」とは、IDCの調査レポート期間において、期間内に発生した買収・統合の結果を反映する財務・法務的な企業ないし企業グループを指します。IDCではあたかもこの企業グループが過去全ての調査期間に渡って存在していたかのごとく取り扱います。こうすることで、買収・統合前後の成長率などのトレンド分析が簡単、明瞭になります。なお、カンパニーにはOwnershipが含まれますが、持ち株会社のように実質的に事業を行っていない会社は、除外します。
  • IDCではより正確な情報を提供するため、過去の実績を含むデータの見直しを随時行っております。そのため、本発表で用いられる数値はIDCが過去に発表したものと異なる場合があります。

Source: IDC Japan, 12/2018

アップルは、通信事業者向け出荷は減少したものの、家庭/ビジネス市場での買替え需要に底支えされ前年同期比4.0%増にとどまった。

ファーウェイは、Androidタブレットとして最大のシェアを維持し一般量販店向けの出荷を伸ばすものの、出荷の中心である通信事業者向けの出荷が大きくマイナス成長となり全体として前年同期比19.0%減となった。

今後の見通しに関しては、家庭市場向けタブレットの出荷は、通信事業者で契約しているタブレットがある程度一巡したことで、同ビジネスモデルでの通信事業向け出荷は今後も減少し続ける可能性が高く、一方で、ビジネス市場向けタブレットは、今後生命保険会社の入れ替えおよび学校向け出荷によって市場は牽引されるものの、その需要は買い替えを中心としたビジネスモデルで進むと考えられるとIDCでは予測する。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ44554118

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