~従業員から見た評価と課題~ 国内働き方改革動向分析結果を発表 -IDC

2018/07/26

25日、IDC Japanは、日本国内における働き方改革関連ICTツールの利用動向調査の結果を発表。これによれば、導入率が高いものから順に、旅費/経費精算(47.5%)、勤怠管理(43.8%)、ワークフロー(42.5%)という結果に。

 

· 働き方改革関連ICTツールの導入率上位3項目は、「旅費/経費精算」「勤怠管理」「ワークフロー」
· 従業員が実際に使用しているICTツールの中で今後も使用したいツールのトップ2は、PCモニター(ノートブックPCに接続)とビジネスチャット
· テレワークについては、従業員視点では社内ネットワークへのアクセスやコミュニケーショが問題に。社会的には、企業規模による導入格差、導入企業における適用が一部の従業員に留まっていることも課題

 

IDCでは、従業員数100人以上の企業で働く経営層、IT部門の従業員、および工場や販売といった現場以外の部門に勤務する従業員(オフィスワーカー)に対してアンケート調査を実施。今回の調査では、IDCが主にオフィスにおける働き方改革に貢献すると判断したICTソリューションを中心に、導入/利用状況とソリューションの評価、また今後の導入予定について質問している。また、IDCが働き方改革の進行程度を示す指標の1つと考える、テレワークの利用状況と評価についても分析。調査結果について従業員のデータを中心に分析し、ツールの導入状況についてはIT部門のデータの分析を、また今後の導入予定については経営層のデータの分析を加えている。

これによると、導入率の高いツールは、上位から「旅費/経費精算」、「勤怠管理」、「ワークフロー」という結果に。大企業においては、リモートアクセスや会議システムの導入も進む。部署や職務内容を問わず利用されるため、社内に広く導入効果が期待できるツールが優先して導入されていると考えられる。従業員が既に使用し、今後も使用したいツールとしては、PCモニター(ノートブックPCに接続)(74.0%)、ビジネスチャット(73.8%)が3位を僅差で抑えてトップ2にランクするという予想外な結果となった。PCモニターとビジネスチャットの利用率は低めですが、実際に使用するとビジネスの必須アイテムとなるツールであることが判明したといえる。

 

<参考資料>
ICTツールの導入率

Notes:
・複数回答
・大企業は従業員数1,000人以上の企業
中堅企業は、従業員数100人以上999人以下の企業
Source: IDC Japan, 7/2018

 

また、テレワークを実際に体験した従業員は、時間が有効利用できることを評価している一方で、社内ネットワークへのアクセスの制限やコミュニケーションが十分/タイムリーに取れないといったことを問題として挙げている。更に、大企業での導入率は50.0%、中堅企業は22.5%と、企業規模による格差があることもわかりました。

調査の回答者自身の体験率は企業での導入率をかなり下回っており、テレワークを導入している企業においても実際に利用する従業員(オフィスワーカー)は一部に留まっているという実態が明らかになった。

働き方改革は、日本経済の好調と政府の音頭取りなどの追い風が吹いている。残業規制法案は大企業では2019年4月から適用が開始され、テレワークの施策も2020年をターゲットとして動いている。一方で2020年以降の経済の状況に不透明感があることを考えると、ITサプライヤーはこの2年を念頭に、クライントの潜在需要も含めた需要の的確な把握と提案力でビジネスの刈り取りに邁進すべきな状況が予測される。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20180725Apr.html

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