アクロニス、ランサムウェア保護やファイル改ざん検証機能を搭載したバックアップソフト新版
アクロニス・ジャパンは、企業向けバックアップソフト「Acronis Backup 12.5」を発売したと発表した。オラクルのデータベースソフト「Oracle Database」に対応したほか、ランサムウェアの検知・復旧やファイル改ざん防止など機能を強化した。
「Acronis Backup 12.5」の概要
新製品は「Acronis Backup」と「Acronis Backup Advanced」の既存ソフトを統合した新バージョンになる。Windows ServerやLinuxなどの物理サーバー用ソフト、Azure VM、Amazon EC2などのクラウド、VMwareなどの仮想環境といったソフト、プラットフォームに既存製品と同様に対応するほか、今回、新たにオラクルのデータベースソフト「Oracle Database」にも対応。21のソフト、プラットフォームをサポートする。また、バックアップ先はローカルディスク、NAS、SAN、磁気テープなどを選ぶことができる。
目玉となるのは、ランサムウェアを検知・復旧機能「Acronis Active Protection」とバックアップファイルの改ざん証明機能「Acronis Notary」。Acronis Active Protectionは未知のタイプを含むランサムウェアを検知すると遮断を行い、仮に感染してしまった場合でもアクロニスが運営するクラウドのストレージに保存しておいたバックアップデータを使って自動で復旧する。
「Acronis Active Protection」の仕組み
一方、Acronis Notaryはビットコインで利用されているブロックチェーン技術を利用してファイルが改ざんされていないことを証明する。具体的にはブロックチェーン技術を使ったプラットフォーム「Ethereum(イーサリアム)」を利用し、指定したファイルのハッシュ値を生成しておき、比べ合わせることでデータがオリジナルであることを証明する。
「Acronis Notary」の仕組み
「リアルタイムでセキュリティも確保しながらデータをバックアップするという高いレベルを担保したデータバックアップのニーズに対し、今回の製品でフォローすることができた」と、発表会で大岩憲三社長は新製品について胸を張った。
大岩憲三社長
新製品は磁気テープやAcronis Notaryなどの機能を省いたStandard版とフル機能のAdvanced版を用意。ライセンスのサブスクリプション(利用期間に応じて料金を支払う方式)と買い切りで提供する。価格はStandard版のWindows Server、Linux対応のServer版サブスクリプション(1年)で5万49000円(税抜)から。Advanced版は、Windows Server、Linux対応のServer版サブスクリプション(1年)で9万500円(同)から。
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