【情シス女子】第30回 「失敗はイヤ! 常に念入りに確認して仕事でミスは起こさない」吉田沙織さん

2017/02/10

リスト 情報システム部 吉田沙織さん

リスト 情報システム部 吉田沙織さん

今回の情シス女子は、国内外の不動産仲介や販売、不動産投資などを手がける不動産会社、リストの情報システム部に所属する吉田沙織(よしだ・さおり)さんです。新卒で入社したIT企業では社内外の常駐プログラマーとして、忙しい日々を送っていました。まったく考えていなかったという“情シス”に、なぜ吉田さんはなったのか。また、仕事の取り組み方についても話してもらいました。(取材・文:ミノシマタカコ 撮影:AUSTIN Studio ヘアメイク:大澤莉聖)


<吉田沙織さんプロフィール>
リスト 情報システム部所属。新卒入社のIT企業でプログラマーとして4年勤務した後、2016年リスト入社。現在は基幹システムの導入や設定、グループウェア、メールのアカウント管理、IT監査の対応などに携わる。趣味はマンガやアニメ。絵を描くことも好きな「絵心ある情シス女子」。


実は「経理」志望 勧められて「情シス」に

――もともとはプログラマーだったんですよね?

新卒で入ったIT企業で社内や社外のプログラマーとして働いていました。その会社は参画するプロジェクトの変更が多くて、毎月のように勤務地が変わったんです。周囲の人間関係、環境、プログラム言語など、すべてが変わり続けるので、いつも新鮮な気持ちで働けるのはよかったのですが、知識や経験を深めるということが、なかなかできませんでした。だから、自分の経験を深めるために、「一度じっくりと腰を据えて働きたい」と思って転職したんです。

――今の会社には情シスで応募したのですか?

最初は経理で面接を受けたんです。前の会社では「お客様のために」と働いてきたのですが「できるならば社外よりも社内の人のために仕事したい」と考えたからです。だから、社内のためといえば、「経理」や「人事」と思って応募しました。

――情シス志望ではなかったんですね。

なぜか、情シスに応募しようとは考えていませんでした(笑)。応募した時は情シスの存在に気付いていなかったんです。面接で人事の人に勧められて情報システム部に入ることになったんです。実際に情シスとして働いてみると今までの経験を生かせるだけではなく、「社内の人のために働ける」と思いました。今は希望の仕事に就くことができたし、転職してよかったと思っています。

――今はどんな仕事をしているのですか。

2017年1月から導入した基幹システムの準備や設定、メールやグループウェアのアカウント管理、IT監査に対応する仕事もしています。主な仕事は基幹システム関連です。基幹システムは社内の会計、人事給与、不動産開発のプロジェクト管理などの機能があって、その管理をしています。私はもともと基幹システムの担当ということで入社したんです。だから、システムの使い方について社内から寄せられる問い合わせ対応もします。時には部署の庶務的な作業を行うこともあります。

――基幹システムとは、いきなり大変な担当ですね。

入社1か月前くらいからプロジェクトが動き出していて、私は要件定義のミーティングから仕事で関わり始めました。システムは稼働してまだ間もないのですが、何か起きた時には大きな責任を感じることあるのではと常に考えています。

――社内の問い合わせ対応は、以前もしていたのですか?

前の会社ではお客様とやり取りすることはありませんでした。しかし、今の仕事ではいろいろな部署の人と関わっています。ただ、最初の頃は、ほかの部署がどんな仕事をしているのか分からなくて戸惑うこともありました。これは問い合わせ対応に限らないのですが、ほかの部署の業務内容が分からないと、システムの効率的な使い方は提案できないと思っているんです。そういう点で、今は自分がまだまだ力不足と感じています。

マイペースな性格が仕事で“慎重派”に変化

――今の仕事のやりがいは?

社員の方からの問い合わせに対応して、問題を無事解決できた時には「よかった!」と思います。ほかの社員の方の役に立っていると感じることが今の仕事でのやりがいです。逆にうまく返答できないと、申し訳ない気持ちになります。

――入社して日が浅いですが、大きなトラブルやミスはありましたか。

今のところはないです。私は怒られたり失敗したりするのがイヤなんです(笑)。だから、仕事ではいつも念入りに確認を行い、ミスが起きないように気を付けています。石橋を叩いて渡るようにしているんです。

例えば、似たファイルがあれば更新日付を必ず確認しますし、アカウントは一覧を作って管理しています。リストなどは、どこをいつ変更したかが分かるように色付けして管理しています。ミス防止のためにいろいろと自分なりの工夫をしています。

――昔から几帳面な性格だったのですか?

子どもの頃は逆にマイペースでおおらかでした(笑)。今の慎重な行動は前職で受けた影響が大きいと思います。

実は、前の会社でシステムが停止した、お客様のデータを消してしまったというミスを目撃したことがあったんです。その時は、問い合わせの電話が鳴り止まない状況になっていました。それを見て「ミスをすると、お客様や上司、いろんな人に迷惑をかけるし、影響も大きい」と知ったんです。それから細かいところも気にするようになりました。

――今の会社で働いた感想は。

前の会社で働いていた時は知らない人が多かったのですが、今は名前を知らなくても顔を知っている人ばかりで安心します。顔見知りがいっぱいいるので、とても居心地がいいです。部署によって雰囲気が違うことも新鮮でした。

また、社内のいろいろな人とコミュニケーションをとることが楽しいです。何よりもじっくりと腰を据えて働けているので、分かることやできることが着実に増えているという充実感があります。

ストレッチと筋トレは“毎日続けること”が楽しい

――趣味はマンガと聞きました。

マンガが好きでよく読みます。子どもの頃は何百冊とマンガを持っていました。今は電子書籍で読んでいます。少年マンガから少女マンガまで読みます。お気に入りは荒木飛呂彦さんの『ジョジョの奇妙な冒険』です。少女マンガなら椎名軽穂さんの『君に届け』が好きですね。冨樫義博さんの『レベルE』も大好きです。

家ではアニメ見ていることが多いです。『ジョジョの奇妙な冒険』はアニメを見たことがきっかけで、マンガを読むようになりました。アニメはタブレット端末でアニメ動画の専門アプリで見ています。

大好きなマンガはいつも電子書籍で読んでいるそうです

大好きなマンガはいつも電子書籍で読んでいるそうです

――ほかにもありますか?

寝る前にストレッチや筋トレを日課にしています。そのおかげで、ケガや病気もなく、仕事を休むこともありません。毎日同じこと続けることに楽しさを感じています。逆に続けないと気持ちが悪いんですよ(笑)。ストレッチや筋トレを効率的に行うにはどうすればよいかもよく考えます。こういう気質も今の仕事に向いているかなと思っています。

毎日行っているというストレッチ

毎日行っているというストレッチ

――趣味と仕事で共通点があると感じたりはしますか?

私は探求心が旺盛で、好きなものに対しては深く調べることが好きなんです。アニメの監督や制作スタジオなど、気になると調べます。仕事でも気になることは調べるのが好きなので、そこが共通しているかなと思います。

吉田さんが描いた切り絵(左)と油絵。子どもの頃から絵を描くことが好きで、今後は新たな趣味にしたいといいます

吉田さんが描いた切り絵(左)と油絵。子どもの頃から絵を描くことが好きで、今後は新たな趣味にしたいといいます

社内システムに誰よりも詳しくなりたい!

――情シスになってみて吉田さんはどんな仕事だと感じましたか?

社員の方が快適にシステムを利用するための環境を提供する仕事と思いました。それだけではなくて、業務にどう生かすかを提案することも大切な仕事だと思います。でも、今は自分の部署について提案はできるんですが、ほかの部署に提案できるほど業務に詳しくないんです。だから、ほかの部署にも詳しくなって、運用提案をしてきたいと思っています。

――「提案」がポイントなんですね。

どんなによいシステムを導入しても、使いこなせないとムダになってしまいます。そうならないように、それぞれの部署に提案できるようになることが今後の目標です。そのために社内のシステムについて誰よりも詳しくなりたい。会社の人が「吉田さんに聞いたら何でも分かる」と言われるようになりたいです。

最後に今後の目標を書いてもらいました!

最後に今後の目標を書いてもらいました!

<インタビューを終えて>
目標を設定し努力していくという仕事への姿勢、淡々と話す姿がまるで修行僧のようだった吉田さん。「絶対に失敗はしたくない」といった時の真剣な眼差しが印象的でした。インタビューでは今の仕事や職場を心から楽しんでいることも伝わってきました。そんな彼女であれば「吉田さんに聞いたら何でも分かる」という日が来ることも、そう遠くはないと思いました。


リスト
https://www.list.co.jp/

■事業内容:国内の不動産仲介、企画販売、海外の不動産仲介・販売や不動産投資
■本社:神奈川県横浜市中区尾上町4-47 リスト関内ビル
■設立:1991年5月
■従業員数:468名(グループ合計)
■売上高265億円(2015年実績)


関連記事

情シス求人

  1. 登録されている記事はございません。
ページ上部へ戻る