システムを稼働させるサーバの選定ってどうしているの?

  • 2024/7/19
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システムを開発するときに適切なサーバの選定は事業の継続・システムの安定性やパフォーマンスに直結する重要なポイントです。しかし、固定のコストになるため、適切に選定をしないと費用対効果が見合わなくなってしまい、システムの稼働を止めたり事業をストップしたりする要因ともなります。

初めてシステム開発するときは、良く分からず開発会社に一任してしまいがちですが、基本的な知識を持っていると希望や良し悪しを判断できるので、まずは概要を共有できればと思います。

サーバの選定をする基準

まずサーバの選定をする基準として、以下のような要素があります。

  1. 必要なリソースの評価: システムが必要とするCPU、メモリ、ストレージなどのリソースを正確に評価します。これにより、適切な性能を持つサーバを選ぶことができます。
  2. 可用性と信頼性: サーバの可用性と信頼性はシステムの稼働時間に直結します。冗長性の高いサーバを選ぶことで、システムのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
  3. セキュリティ要件: システムのセキュリティ要件に合わせて、適切なセキュリティ機能を備えたサーバを選ぶことが重要です。データの保護やアクセス管理を確保するために、適切な対策を講じます。
  4. スケーラビリティ: システムの成長に伴い、サーバをどのようにスケールアップまたはスケールアウトするかを考慮します。柔軟な拡張性を持つサーバを選ぶことで、将来の拡張にも対応できます。
  5. コスト効率: サーバの選定における初期投資と運用コストを比較し、コスト効率の良い選択を行います。適切な性能を持ちながらも、予算内で運用できるサーバを選ぶことが重要です。

これらのポイントを踏まえて、弊社で使用しているサーバについて、利用事例をご紹介していきます。以下ではクラウドサーバ、VPSサーバ、レンタルサーバのそれぞれについて詳細に解説していきます。

クラウドサーバに合うシステムと利用事例

クラウドサーバは柔軟性とスケーラビリティに優れており、弊社では主にAWSやGCPを使用しております。以下のようなシステムや利用事例に適しています。

  1. Webアプリケーションのホスティング:
    • 利用事例: オンラインショップやSaaS(Software as a Service)アプリケーションなど、トラフィックが予測できない場合や急激な成長が見込まれる場合に適しています。例えば、BtoC向けのWebサイト、大規模なセールスイベントやキャンペーン期間中に需要が急増するWebサイトなどです。
  2. データ解析とビッグデータ処理:
    • 利用事例: 大規模なデータセットを処理するためのクラウドベースのデータウェアハウスや分析プラットフォームに適しています。例えば、機械学習モデルのトレーニングやリアルタイムのデータ処理が必要な場合です。
  3. バックエンドサービスの提供:
    • 利用事例: マイクロサービスアーキテクチャを採用したアプリケーションのバックエンドサービス、APIサーバ、およびデータベースサービスのホスティングに適しています。例えば、複数のサービスを連携させることで機能を分散させ、スケーラビリティを確保する場合です。
  4. 開発およびテスト環境:
    • 利用事例: 開発チームがアプリケーションの開発やテストを行うための環境として利用されます。開発中のアプリケーションをすばやくデプロイし、異なる環境でのテストを行うことが可能です。

クラウドサーバは特にスケーラビリティと柔軟性が求められる場合に適しており、急激な需要変動や成長が見込まれるシステムに最適です。また昨今のクラウドサーバでは機能も豊富についており、セキュリティ機能も充実しているため、個人情報を取り扱うサービスなどでも利用する傾向があります。高額に見られがちですが、適切な構成にすれば、価格も抑えることが出来、システムの稼働や停止も簡単にできるため、中規模でも適しているケースが多くあります。

VPS(仮想プライベートサーバ)に合うシステムと利用事例

VPSは中規模のシステムや特定のアプリケーションの運用に適しています。弊社ではさくらVPSなどを使用しています。以下は具体的な利用事例です。

  1. ブログや個人ウェブサイト:
    • 利用事例: 小規模なブログや個人ウェブサイトの運用に適しています。システム要件が比較的少なく、安定したパフォーマンスが求められる場合です。
  2. 中小企業のウェブアプリケーション:
    • 利用事例: 中小企業が運営する管理システムや顧客管理システムなど、特定のビジネスプロセスをサポートするアプリケーションに適しています。安定性と管理の簡便さが求められる場合です。
  3. テストおよび開発環境:
    • 利用事例: 開発チームが新しい機能やアップデートをテストするための環境として利用されます。独立したテストベッドを用意し、本番環境への影響を最小限に抑えることができます。
  4. 小規模なオンラインショップ:
    • 利用事例: 小規模な商品カタログを持つオンラインショップやサービスの提供に適しています。比較的軽量なトラフィックと負荷を処理できるため、コストを抑えつつ運用できます。

VPSはコストを抑えつつも独立したサーバとしての利用が可能であり、中規模のシステムや特定のアプリケーションの運用に適しています。一方でクラウドサーバほど機能が充実はしていないため、全て独自で開発をしたり、セキュリティの対策を講じる必要があります。そのため、サーバ自体のコストは小さいですが、エンジニアによる構築や運用のコストは大きくなってしまう場合があります。VPSを選定する際にシステム開発会社の費用が小さいと、もしもの時の対策が打たれていない可能性がありますので、この点も気を付ける必要があります。

レンタルサーバに合うシステムと利用事例

レンタルサーバは初期投資を抑えつつ、小規模なウェブサイトやブログ、ランディングぺーじの運用に適しています。以下は具体的な利用事例です。

  1. 個人ブログやポートフォリオサイト:
    • 利用事例: 個人が情報発信や作品の展示を目的としたブログやポートフォリオサイトの運用に適しています。管理の手間を最小限に抑えながら、安定した運用が可能です。
  2. 地域密着型の小規模企業ウェブサイト:
    • 利用事例: 地域の小規模な企業や店舗が、オンラインでの情報発信や顧客対応のために運営するウェブサイトに適しています。シンプルな情報提供が主な目的です。
  3. 小規模なコミュニティサイトやフォーラム:
    • 利用事例: 特定の興味や趣味を共有するコミュニティサイトやフォーラムの運用に適しています。利用者数が限られており、高度なパフォーマンスやセキュリティ要件が必要ない場合です。
  4. 教育機関や非営利団体のウェブプレゼンス:
    • 利用事例: 学校や地域の非営利団体が、情報提供やイベント告知などのために運営するウェブサイトに適しています。予算を抑えつつ情報の発信が可能です。

レンタルサーバは初期投資を抑えつつも、小規模なウェブサイトやブログの運用に適しており、特に管理の手間を減らしたい場合や専門知識がない場合に適しています。システムなどで使用するには心許ないので、使用する場合は仮設検証段階の投資を抑えるフェーズだけにするなどの利用が適しているかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。概要レベルではありますが、少しでも判断基準の参考になれば幸いです。適切なサーバの選定を行うことで、システムの安定化に繋がり、事業の継続性の助けになるので、アウトソーシングする場合でも最低限の意志は伝えるように心掛けると良いかと思います。

弊社ではワンストップでサーバの構築・運用を行っておりますので、事業やシステムの内容・予算に合わせた適切な提案をすることが出来ます。今のサーバに疑問を持った際にはお気軽にご相談ください。

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