国内サーバー市場動向(2018年第3四半期)-IDC

IDC Japanは、2018年第3四半期(7月~9月)の国内サーバー市場動向を発表。2018年第3四半期の国内サーバー市場全体の売上額は1,378億円で、前年同期から14.5%増加。出荷台数も14万6千台と、前年同期から8.7%増加した。

・2018年第3四半期の国内サーバー市場全体の売上額は1,378億円と前年同期から14.5%の増加
・2四半期連続で、売上額が前年同期比で2桁のプラス成長に
・出荷台数も14万6千台と、前年同期から8.7%増加

2018年第3四半期の国内サーバー市場は、2四半期連続で、売上額が前年同期比で2桁のプラス成長となった。製品別ではx86サーバー(注1)とその他のサーバー(注2)が、前年同期比2桁のプラス成長に。x86サーバーは、2四半期連続、その他のサーバーは4四半期連続で前年同期比2桁のプラス成長となった。一方、メインフレームは、4四半期連続で前年同期比2桁のマイナス成長となった。

x86サーバーは、売上額が前年同期比26.8%増の1,171億円でした。ネット企業、通信、官公庁向けの大口案件やクラウドサービスベンダー向けの大口案件、官公庁、文教におけるテクニカル・コンピューティング用途の大口案件などが貢献し、2桁のプラス成長となっている。出荷台数は、前年同期比8.9%増の14万4,250台。

その他のサーバーは、売上額が前年同期比17.5%増の112億円に。通信向けビジネスサーバーの大型案件や、金融、製造向けRISCサーバー/IA64サーバーの大型案件などが貢献し、2桁のプラス成長となった。出荷台数は、1.9%減の1,220台。

メインフレームは、売上額が前年同期比48.5%減の95億円。前年同期にあった金融、製造向けの大型案件の反動で、2桁のマイナス成長となった。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行氏は「2018年第2四半期に引き続き、x86サーバーが国内サーバー市場を牽引した。クラウドサービスベンダー向けに加えて、ネット企業、通信、官公庁向けなど、クラウドサービスベンダー以外への出荷も増加し、国内サーバー市場全体の売上額の2四半期連続、前年同期比2桁プラス成長に貢献した。また、前四半期同様、x86サーバーの平均単価が前年同期比で上昇したことも、国内サーバー市場成長の要因になっている。x86サーバーの平均単価上昇は、搭載するプロセッサーのコア数上昇、これに伴うメモリや内蔵ストレージの容量増加が背景にある」と述べている。

 

2018年第3四半期 国内サーバー市場カンパ二―シェア【売上額】

※端数処理[四捨五入]の影響により合計値の末尾が一致しません。
Source: IDC Quarterly Server Tracker, 2018Q3. Share by Company

カンパニー別売上額では、富士通が首位を維持。メインフレームは、前年同期比で2桁のマイナス成長でしたが、x86サーバーは、文教向けテクニカル・コンピューティングの大口案件、通信、官公庁向けの大口案件などがあり、2桁のプラス成長、その他のサーバーは、横ばいとなった。

2位は、NEC。その他のサーバーは、官公庁向けの大型案件などで、3桁のプラス成長であった。メインフレームは、2桁のマイナス成長、x86サーバーも、マイナス成長に。

3位は、日本ヒューレット・パッカード(HPE)。その他のサーバーは、2桁のマイナス成長だったが、x86サーバーは、通信やサービス業向けの大口案件などがありプラス成長に。

4位は、デル(Dell Inc.)。ネット企業や通信向けの大口案件などがあり、2桁のプラス成長となった。

5位は前四半期より順位を一つ上げた日立。メインフレームは、金融向けの大型案件があり3桁のプラス成長、その他のサーバーは、2桁のプラス成長、x86サーバーもプラス成長。なお、ODM Directの売上額は前年同期比、23.6%のプラス成長となり、3位のHPEに次ぐ規模であった。

出荷台数においては、富士通が首位を維持、HPEが順位を一つ上げ2位となった。3位以下は、NEC、デル、Huaweiの順に。尚、ODM Directの出荷台数は前年同期比、6.9%のプラス成長となり、3位のNECに次ぐ規模となっている。

 

注1: 「x86サーバー」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。また、「x86サーバー」と「メインフレーム」以外のサーバーを「その他のサーバー」として記載しています。

注2: 「その他のサーバー」は、「RISCサーバー」、「IA64サーバー」、「ビジネスサーバー」、「スーパーコンピュータ-」の総称として使用しています。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ44586118

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