2018年 国内サーバー市場動向-IDC

IDC Japanは、2018年通年の国内サーバー市場動向を発表。2018年の国内サーバー市場全体の売上額は5,067億円で、前年から7.6%増加に(図1)。出荷台数は52万9千台と、前年から2.8%とわずかであるがこちらも増加に。

図1.国内サーバー市場の推移: 2014年~2018年

Source: IDC Japan, 3/2019

2018年の国内サーバー市場は、昨年に引き続き、前年比プラス成長となった。製品別では、x86サーバー(注1)の売上額が前年比2桁のプラス成長となり、国内サーバー市場を牽引している。また、その他のサーバー(注2)もプラス成長となった。一方、メインフレームは2桁のマイナス成長となった。

x86サーバーは、売上額が前年比15.6%増の4,143億円であった。クラウドサービスベンダーや、企業のデータセンター向けの大口案件、官公庁や文教におけるテクニカルコンピューティング用途の大口案件などがあり、出荷台数が前年比プラス成長(注3)に。加えて、x86サーバーの平均単価が前年比で上昇し、売上額の2桁プラス成長に貢献した形である。なお、クラウドサービスベンダーを主な出荷先とするODM Directの売上額は、前年比21.3%増の567億円、ODM Directを除いたx86サーバーの売上額は、前年比14.8%増の3,576億円であった。

その他のサーバーは、前年比6.2%増の387億円。通信、金融、官公庁におけるミッションクリティカル用途の更新案件などがあり、4年ぶりにプラス成長となった。一方でメインフレームの売上額は、前年比29.5%減の538億円に。前年は金融、官公庁、製造における基幹系システム更新の大型案件があった為、今年はその反動で2桁のマイナス成長となっている。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行氏は「x86サーバーの出荷台数のプラス成長に加えて、同サーバーの平均単価が上昇し、国内サーバー市場が大幅にプラス成長した。x86サーバーの平均単価が上昇した理由は大きく2つある。ひとつは、ソケットケイパビリティ別(注4)のサーバー出荷台数構成比が変化したことである。具体的には、x86サーバーの総出荷台数において、1ソケットサーバーの構成比が低下し、2ソケットサーバーの構成比が上昇した。これは、大口案件をはじめ、データセンターやテクニカルコンピューティング用途の出荷台数が増加したことが背景にあるとみている。もうひとつは、出荷時のサーバー構成がよりリッチ(高仕様)になったことである。ソケットケイパビリティに関わらず、x86サーバーに搭載するプロセッサーのコア数増加、これに伴うメモリや内蔵ストレージの容量増加、SSD(Solid State Drive)搭載ケースの増加などが影響したとみている。また、テクニカルコンピューティング用途として、GPU(Graphics Processing Unit)を搭載するケースが増えたことも影響したとみている」と述べている。

カンパニー別の売上額では、富士通が首位を獲得(図2)。メインフレームは、前年にあった金融向け大型案件の反動で2桁のマイナス成長、その他のサーバーもマイナス成長であった。一方、x86サーバーは、官公庁や文教におけるテクニカルコンピューティング用途の大口案件、官公庁における基幹系用途の大型案件などで2桁のプラス成長となった。
2位にはNEC。メインフレームは、前年にあった官公庁、金融向け大型案件の反動で2桁のマイナス成長、x86サーバーもマイナス成長。しかしながら、その他のサーバーでは、官公庁における更新案件で3桁のプラス成長となった。
3位は、日本ヒューレット・パッカード(HPE)。その他のサーバーは、通信、金融向けミッションクリティカル用途の更新案件などがあったが、成長率は前年から横ばいに。x86サーバーは、企業のデータセンター向けや、官公庁や文教におけるテクニカルコンピューティング用途の大口案件などでプラス成長となった。
4位は、前年から順位を1つ上げたデル(Dell Inc.)。企業のデータセンター向けの大口案件など出荷が好調で、2桁のプラス成長。
5位は、IBM。メインフレームは、前年にあった金融、製造向けの大型案件の反動で、2桁のマイナス成長。その他のサーバーは、金融、製造向けの大型案件で2桁のプラス成長となった。

図2. 2018年 国内サーバー市場ベンダーシェア【売上額】

※端数処理[四捨五入]の影響により合計値の末尾が一致しません。
Source: IDC Japan, 3/2019

出荷台数においても、富士通が首位を獲得。NECが2位、3位以下は、HPE、デル、日立製作所と続きます。なお、ODM Directの出荷台数は前年比、6.5%のプラス成長となり、3位のHPEに次ぐ規模となっている。

注1: 「x86サーバー」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。また、「x86サーバー」と「メインフレーム」以外のサーバーを「その他のサーバー」として記載しています。
注2: 「その他のサーバー」は、「RISCサーバー」、「IA64サーバー」、「ビジネスサーバー」、「スーパーコンピュータ-」の総称として使用しています。
注3: x86サーバーの出荷台数は前年比2.8%増、52万4千台。
注4: ソケットとは、プロセッサーを搭載する際のマザーボード上の接続部を指します。ソケットケイパビリティとは、サーバーに搭載可能な最大ソケット数を表します。つまり、サーバーに搭載可能な最大プロセッサー数を意味します。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ44946219

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