デザイン制作時の流れ②

こんにちは。デザイナーのasatoといいます。
前回、UI/UXについてのデザインプロセスや気をつけている点を記載していましたが、今回はグラフィックについて焦点を当てていきます。
目次のとおり、プロセスに沿って説明していきます。

 

1.依頼を受け、詳しい要望をお伺いする

グラフィックといっても様々なジャンルのデザインがあるかと思います。
今回の場合はロゴデザインを想定して記載していきます。

まずは、依頼を受ける段階から始まります。
サービス名をお伺いしたらどういった要素をロゴに込めたいのかヒアリングを行います。

また言葉だけでは細かいニュアンスが食い違います。画像を見て欲しいのですが、例えば「スタイリッシュ」といっても明朝体を使用したものと、斜体ではどちらもスタイリッシュという言葉が当てはまりますが、全体像を見て感じるイメージはかなり違いますよね。明朝体を使用した左のものでは、落ち着いたクールな印象を受けます。斜体にした右のものは若干親しみやすさを感じつつ、斜めにしていることで柔らかくなりすぎていません。

あとは「ポップ」といってもショッキングピンクなどのビビッドカラーを使用した場合や、ベビーピンクなどのパステルカラーを使用した場合でも同じポップな印象を受けることができます。ショッキングピンクではかっこいい、明るい印象でのポップ、ベビーピンクでは可愛らしくて淡いポップを形作ることが可能です。

このように大まかな言葉だけでは個々人によって想像するイメージは異なります。そういった差異をなくすためにもヒアリングは大事なのです。
時には参考画像を持ち寄りながらお互いのイメージの溝を埋めていきます。

他には入れたい要素もお伺いしていきます。シンボルマークとして入れたいモチーフなどをお伺いし具体的なイメージを膨らませていきます。

活用方法もお伺いします。印刷する可能性がある場合は、色味を考慮する必要もあるからです。
というのも色によっては画面で映る色と実際に印刷する色で大きく差が出る場合があります。

逆に持たれたくないイメージや入れたくない要素もここでお伺いしていきます。

納品方法のすり合わせも行います。画像データは何pxのものが必要か、シンボルマークのみのデータも必要かなど相違ないように決めていきます。

 

2.リサーチを行う

まずは参考として依頼内容にあるイメージと近いロゴデザインを探してみます。目的としては他のデザインがどのようなものをモチーフにしているかを探し、ある程度の傾向をつかむことです。またデザインが被らないように探すことも大事です。
それに加え最近の流行を把握することも同時に行います。何が流行しているのかを把握して、あえて流行に乗って新しさやトレンド感を出すのか、それに乗らずにいつの時代から見ても違和感ないものを制作するのか。考えながらリサーチします。

ロゴデザインはシンプルが故に、他社と意図せずアイデアや一眼見た時の印象が被ってしまう可能性もあります。
そのような事態を未然に防ぐためにも、リサーチは入念に行う必要があります。

また他のデザインに触れることでインスピレーションが湧くこともあります。自分にはない引き出しのデザインを見て参考になる場合もあるので大事な時間となります。(もちろん参考にする程度に留めることが大事です、影響を受けすぎて似たデザインを制作しては大問題になってしまうので気をつけましょう)

 

3.デザインを作成する

リサーチが終わったら今度は実際にデザイン制作へ移っていきます。

まずはラフデザインを制作していきます。
どの媒体で制作していくかは人によりますが、私はiPadで行います。理由としては紙のように自由に描けることに加え、紙と違いあまりページに際限がありません。データの関係でのページ制限はありますが、その場合も新しいファイルを作成すれば問題ありません。また描いたものを自由に移動、編集できますし、幅広い色数を使用できます。

考えるよりも、まずはたくさん描き出す!を重視して行っていきます。何気ないラフが更に次の案を生み出すこともあるからです。
あとはラフのビジュアルを描くだけではなく、言葉を書き出すこともします。キーワードやコンセプトを書いていって、アイデアを広げます。言葉からデザインの要素が見つかる場合もあるのでこちらも大事な工程の一つです。

30分ぐらいひたすら描き出していったら案を絞っていきます。その時点で既に納得できるものが3点以上あったらその案をベースにブラッシュアップしていきます。3点に満たない場合、もう少し描き出していきます。

ブラッシュアップする場合はその元の案から少しアレンジしたり、線を綺麗にしたりします。またこの段階でデータをパソコンに移し、ラフを元にデザイン制作ツールでロゴを制作していきます。

フォントをベースにアレンジするパターンと、完全に自分で線を制作するパターンで分かれます。フォントを使用する場合は商用利用が問題ないか、商標登録が可能かをきちんと確認します。

またロゴデザインはカラー版とモノクロ版どちらも必要なケースが多いです。そのため、どちらの色でもデザインが破綻しないか考えることも重要です。

制作が完了したら、その案のコンセプトや打ち出したいポイント、おすすめ要素を資料にまとめてクライアントへプレゼンします。それらをまとめる理由はよりクライアントが比較検討しやすいようにという意図があります。

 

4.フィードバックをもらい、ブラッシュアップ

プレゼンを行い、フィードバックをいただいたら更にブラッシュアップしていきます。

またこの段階では複数の提案も1案に絞られています。フィードバックを元に反映しつつ、+αでパターンを制作する場合もあります。完成したらクライアントに共有し、またフィードバックが発生したら修正を繰り返します。

 

5.完成、納品

デザイン修正も全て完了し、完成となったら納品となります。

デザインを送るだけではなく、使用した色のリストや使用した場合はフォントの名前も添えます。

デザインデータと画像に書き起こしたデータをクライアントへ共有し、納品完了となります。

 

以上がロゴデザインのプロセスです。

制作期間は大体1週間〜2週間になることが多いかと思います。

デザイナーや会社により多少異なるかとは思いますが、私はこのような形で進めていきます。

 

ここまで読んでくださりありがとうございました!

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