ITストラテジストは実務経験なしでも合格できる?取得のコツなどを解説

  • 2023/5/29
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ITストラテジストは、経営戦略にもとづいてIT戦略を策定するCTOやITコンサルタントを対象とした情報処理技術者試験です。ITストラテジストの資格取得を考えている方のなかには、実務経験なしでの合格を目指している方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ITストラテジスト資格の概要や実務経験なしでの取得可否、取得メリットなどを解説していきます。

 

ITストラテジストとは?

はじめに、ITストラテジストの概要や難易度、過去問情報について確認していきましょう。

ITストラテジストの概要・難易度

ITストラテジストは、情報処理推進機構(IPA)が主催している情報処理技術者試験の高度区分の1つです。経営戦略にもとづきIT戦略を策定するITコンサルタントなどを主な対象としており、IT戦略の立案や実行、評価に関する知識・スキルが問われます。
試験は年に1回春期に実施され、合格率は約15%(令和3年度)です。受験者の約7人に1人しか合格できないことから、難関のIT資格であるといえるでしょう。
試験時間や出題形式は下表のとおりです。

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時間 9:30~10:20(50分) 10:50~11:30(40分) 12:30~14:00(90分) 14:30~16:30(120分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 多肢選択式(四肢択一) 記述式 論述式
出題数
解答数
出題数:30問
解答数:30問
出題数:25問
解答数:25問
出題数:3問
解答数:2問
出題数:2問
解答数:1問

参考:ITストラテジスト試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

 

ITストラテジストの過去問と解答・講評リンク

ITストラテジストの過去問と解答、講評リンクを以下に掲載します。受験にあたって過去問情報は大いに参考となります。本番を想定して事前に過去問を解いておくとよいでしょう。

午前Ⅰ:問題解答

午前Ⅱ:問題解答

午後Ⅰ:問題解答講評

午後Ⅱ:問題解答講評

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:問題冊子・配点割合・解答例・採点講評(2022、令和4年)

 

ITストラテジストは実務経験なしでも取得できる?

ITストラテジストは、受験にあたって年齢や職歴などの制限がなく、実務経験なしでも取得可能な資格です。
ITストラテジストの最年少合格者年齢は18歳であることからも、豊富な実務経験が必須ではないことがうかがえます。
ただし、ITストラテジストは合格率の低い難関資格であるため、合格するためにはしっかりと準備することが求められるでしょう。

 

ITストラテジストを取得するメリット

ITストラテジストを取得するメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 昇給や昇進・転職に有利に働く
  • ITストラテジストは大学生でも受験できる
  • 日本ITストラテジスト協会へ入る権利を得られる

昇給や昇進・転職に有利に働く

ITストラテジストを取得することで、現職での昇給や昇進に有利に働くことが期待できます。
たとえば、資格手当や昇進要件にITストラテジストの取得が設定されている場合、資格取得によって直接的な収入アップにつながるでしょう。
また、ITストラテジストの取得をきっかけに社内のIT企画部門などへの異動が叶い、IT戦略立案や企画、コンサルティングといった上流工程の仕事に携われるチャンスが生まれます。
転職する際にも、スキルを客観的に証明する国家資格としてアピール材料にでき、コンサルティング会社への転職が実現する可能性もゼロではありません。

ITストラテジストは大学生でも受験できる

ITストラテジストの受験には、年齢や職歴の制限はなく、大学生などでも受験できます。
ITコンサルタントとしての新卒入社を考えている大学生などは、比較的時間に余裕のある学生期間を利用して合格を目指すのもよいでしょう。

日本ITストラテジスト協会へ入る権利を得られる

ITストラテジストの取得後は、日本ITストラテジスト協会(JISTA)の会員になる権利を得られます。
日本ITストラテジスト協会は、IT戦略やIT企画などに関する情報交換や会員同士の人脈形成を目的としたコミュニティです。
優秀なコンサルタントや他業界の有識者と交流できる機会を得ることで、新たなキャリアアップにつながる可能性が生まれるでしょう。

 

ITストラテジストは意味ない?デメリット2つ

ITストラテジストのデメリットとしては、以下の2つが考えられます。

  • 実務に活かせなければあまり意味を成さない
  • 受験できるのが春期のみ

ITストラテジストは難易度の高い国家資格ではあるものの、資格の取得だけを目的としている場合はあまり意味を成さない点がデメリットです。実務や今後の自分自身のキャリアに活かしてこそ価値を発揮する資格であるといえます。
また、ITストラテジストを受験できるのは毎年春期の1回のみです。4月頃は人事異動や社内の組織改編も多く、受験に向けて十分な準備ができないケースも想定されます。

 

ITストラテジストを実務経験なしで取得するコツ

ITストラテジストの取得を目指す方のなかには、受験の時点でまだIT戦略立案やIT企画などの実務経験がない方もいるでしょう。実務経験なしで合格するためには、以下の2点を押さえておくことが有効です。

  • 過去問題を繰り返し解く
  • 最新のIT技術動向をキャッチアップする

過去問題を繰り返し解く

ITストラテジストの試験にはおおよその出題傾向があるため、過去問題を解いて出題傾向を掴むことが合格への近道です。たとえば、過去5年間の過去問題を繰り返し解いて、自分が間違えた箇所の原因や対策をしっかりと行うことがポイントとなります。
また、午後Ⅱの論述問題では、実務経験がなくてもITストラテジストの立場として考え、IT戦略立案や解決策の提示、実施結果の考察などを述べることが重要です。

最新のIT技術動向をキャッチアップする

ITストラテジストでは、AIやIoTなどの新しい技術動向を踏まえた出題がされる場合もあります。
そのため、日頃からニュースやITメディアなどに目を通し、最新のIT技術動向にキャッチアップしておくことも大事なポイントです。

 

まとめ

ITストラテジストは、情報処理技術者試験のなかでもIT戦略立案やIT企画などの上流工程を対象とした試験です。
受験にあたって年齢や職歴などの制限はないため、実務経験なしの大学生や若手社員などでも受験できます。
ただし、合格率が約15%(令和3年度)の難関資格であるため、受験する際は過去問対策などの準備をしっかりと行うことが必要です。
最新のIT技術動向のキャッチアップも意識的に行い、ITストラテジストの試験に備えていきましょう。

 

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