内閣官房|デジタル庁創設に向け「note」で発信

内閣官房IT総合戦略室は、コンテンツ配信サービス「note」を利用してデジタル庁創設に向けた情報発信を始めた。

おさらい

デジタル庁がなんぞやという人は情シスにはいないと思うが、念のためおさらいをしておく。

デジタル庁とは

一言で言えば、「2021年9月に設置される予定の”社会全体のデジタル化を主導する官庁”」である。
従来は、それぞれの省庁が担当する領域について独自にシステムを作っていた。他の省庁のことはもちろん、隣の課のことでさえも実は理解していない状態である。

情シスの皆さんであれば、「機密管理システム:セキュアゾーンを一度も使わず廃止、総務省が約18億円無駄遣い」の記事を目にしたことがあるのではないだろうか。このセキュアゾーンも年金情報流出に端を発して導入されたものの、対策があまりに強固すぎ、利用する側の要件に合わなかった為、わずか2年で廃止。拠出した予算18億8709万円は無駄遣いに終わったというものだ。
強固なセキュリティを独りよがりに求め、使う相手のことなどお構いなしに突き進んだ結果と言えよう。

だからこそデジタル庁のゴールは、全省庁に「デジタル」という横串を通すことで、省庁起点でもなく、法律起点でもなく、システム起点でもない、国民起点のサービスを提供することなのである。

<出典:note デジタル庁(準備中)より>

デジタル庁がnoteを始める理由

では何故、デジタル庁がなぜnoteを始めるのだろうか? 他の省庁でこれに近いことがあったとは記憶にない。
中には「文章を書く暇があったら、サービスづくりに集中した方がいいのでは?」という声があがってもおかしくない。

そんな問いに対し内閣官房IT総合戦略室の広野氏は以下のように回答している。

私自身もモノづくりをしてきた人間として、サービスづくりや法改正・規制緩和の方にまるっと時間を使いたい気持ちは正直あります。
しかし、やはり文章による発信はデジタル庁にとって必要不可欠だと決定づけ、このアカウントの発行に至りました。
なぜならば、私たちの大方針のひとつが「オープン・透明」だからです。

<引用:note デジタル庁(準備中)より>

デジタル庁が掲げるデジタル社会形成における10原則の一つにこの「オープン・透明性」がある。

<出典:デジタル庁(準備中)サイトより>

この原則をうけて、デジタル庁には2つの透明感が必要だと考えているという。
ひとつは、基準となる行政システムやデータをオープン化して、誰もがそれを使って便利なサービスをつくれるようにする、「結果」としての透明感。そしてもうひとつは、いつ・誰が・なぜ・どうやってサービスや法律をつくりあげたかを、誰もがいつでもみられるようにする、「プロセス」の透明感である。

<出典:note デジタル庁(準備中)より>

「結果」としての透明感については、既に多くのオープン化プロジェクトが立ち上がっており、具体化されつつあるという。
しかしながら、「プロセス」の透明感については、まだできておらず、前出の広野氏も「だからこそ、このnoteで「プロセス」の透明化を実行して、デジタル庁が宣言どおりに「オープン・透明」である状態を実現したい」と語っている。

これまで行政でも積極的に情報発信を行い、自らの活動を透明化しようとしたものもあったかも知れないが、あまり記憶に残っていない。
一方で、省庁や自治体での対応を思い返すと、無駄や理不尽さを感じる部分が多かったと言えよう。
デジタル庁がきっかけとなり「オープン・透明」なマインドが浸透し、日本全体の「行政の透明化」につながることは期待したい。

また今後、このnoteを通じて予定ではあるがと前置きがつくものの、以下のような内容を発信していくという。

<出典:note デジタル庁(準備中)より>

そして、noteに直接コメントされた内容や記事のURLと共にTwitterでつぶやいた内容は、すべての投稿をくまなくチェックするという。
しかも、採用したアイデアのツイートは引用されるらしい。まさに今の時代的に則したアプローチと言えよう。

時を同じくして国会では、デジタル庁の創設などを盛り込んだ「デジタル改革関連法」が12日の参議院本会議で可決・成立し、デジタル庁創設に向けて本格的に動き出した。しばらくはデジタル庁から目が離せない。w

 

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