PCサーバー:2016年度上期の出荷台数は9.5%減の約21万台に-ノークリサーチ調査
同社によると台数の減少については、上期はPCサーバー市場を押し上げる目立った要因が少なかったことと、大型案件も少なかったことが背景にあると分析。そのため全体では減少になったとしている。
国内PCサーバー市場の推移(出荷台数)
また、クラウドへの移行や仮想化、集約化の潮流が明確化し、PCサーバーの設置台数の減少が続いているなか、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)などで、新たなPCサーバー需要の期待が高まっているが、市場へ具体的な実績には結びついていないとしている。
一方、出荷金額は前年同期比で93.5%の1407億円だった。仮想化、集約化でHDD(ハードディスク)、SSDやメモリを多く搭載したサーバーが増え、平均単価が高くなる傾向が続いているため、台数に比べ落ち込みは低かったとしている。
サーバーの形状別では、タワーサーバーは7万4650台で前年同期比92.5%、ラックサーバーが12万9745台で、同94.6%といずれも減少。ブレードサーバーは8500台、前年同期比で48.8%と大幅減となった。
PCサーバー形状別構成比(出荷台数)
メーカー別のシェアは、1位がNECで25.2%、2位が富士通で24.5%、3位が日本HP(ヒューレット・パッカード)で18%、4位がデルで11.1%、5位が日立製作所で6.5%、6位がレノボ(日本IBM)で4.5%だった。
2016年度の見通しについては、出荷台数は44万5995台と、前年度に引き続き減少傾向が続くと予測。背景にはPCサーバーの仮想化、集約化の動きが続いていることがあると分析している。そのため、2016年度下期は上期より減少幅は緩やかになるが、減少自体は変わらないとしている。