【情シス女子】第29回・番外編 「サポートを通じて情シスと成長を感じられることがやりがい」神戸杏奈さん
コンカー クライアントサービス クライアントサポート クライアントサポートアナリスト 神戸杏奈さん
今回の情シス女子・番外編は、出張・経費管理のクラウドサービスを提供する、コンカーでクライアントサービスの部署に所属する神戸杏奈(かんべ・あんな)さんです。同社の製品を導入している会社の情シスや経理担当からの問い合わせ対応を担当しています。以前勤めた会社で情シスの仕事をしていたという神戸さん。その経験を生かしてサポート業務で活躍しています。(取材・文:ミノシマタカコ 撮影:衣笠剛司 ヘアメイク:酒井遥加)
<神戸杏奈さんプロフィール>
コンカー クライアントサービス クライアントサポート所属。国際基督教大学教養学部社会科学科経済学専攻卒。大学卒業後は不動産仲介業者向けASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)サービスの会社に入社。新規開拓の営業を行う一方で、顧客の中小企業に対して情シスとしてのサポート業務も担当する。その後、債権管理システム会社でのサポート職を経て、2015年7月からコンカーでサービスデスクとして働く。
この記事の目次
新卒入社の会社で出会った情シス業務 サポートに喜びを感じた
――大学は経済学を学ぶ一方で、ITに興味を持ったのはなぜですか?
もともと数学や論理的なものが好きだったんです。大学では専攻とは別の教科の授業も受けることができたので、情報理論やグーグルの検索の仕組みについて学んだりしました。そこから、「ITって面白いな」と思ったんです。
経済学ではパソコンを使ってデータ分析をするのですが、大学時代からその分析が好きだったこともあります。それにIT知識を身に付けておけば、「将来的に得だし、面白い」と思っていました。だから、ホームページの作成やサーバーのワークショップにも出かけていたんです。
当時はプログラマーを目指していました。インド人のスーパープログラマーにプログラムを学んだのですが、(センスがなくて)開発には向いてないと気付いて、あきらめたんです(笑)。
――卒業後に入社した会社では、どんな仕事をしていたのですか?
最初の会社は10名規模のベンチャー企業で、不動産仲介会社向けに物件を紹介するためのASPサービスを提供する会社でした。私は主に新規開拓の営業やお客様のサポートを行っていました。
会社のお客様は中小の不動産屋が中心だったのですが、そういう会社には情シスがいないんですよ。そこで、お客様のホームページのドメインやメール設定などのITインフラ支援という情シスの仕事もするようになったんです。その仕事を通じて「私は、IT知識がない人のサポートをすることに喜びを感じるタイプなんだ」と気付きました(笑)。だから、次の会社ではサポートの仕事を選びました。
――2番目の会社ではどんな仕事をしていたのですか?
次の会社は、債権管理システムサービスの会社でした。パッケージを元に開発をするので、要件定義の段階から参加して、導入サポートから導入後の問い合わせ、追加開発のヒアリングを担当していました。その傍らで、社内テスト環境のための仮想マシンの作成やSSL証明書の更新、社内サーバーの容量チェック、さらに情報セキュリティ管理者と、ここでも情シスの仕事をしていました(笑)。
情シス経験者だからこそ、情シスの悩みが分かる
――今はどんな仕事をしていますか。
当社のサービスを導入していただいたお客様のサポート業務です。主に情シスや経理の方から寄せられる問い合わせ対応をしています。対応は文字ベースで行います。多い時には1日10件、月間で500件ほどの対応をしています。管理者向けのセミナーの企画と開催もしています。
――情シスに対応する仕事なんですね。情シス経験が仕事に役立っていることはありますか?
情シスの方から問い合わせをもらうと、何で困っているかが分かることです。私としては「こういうところに困っている」「こういうところが心配」という情シスの方々の悩みを拾うようにしています。
例えば「経理が希望するデータを出力するために、システムをどうしたらいいんですか?」という相談があると「経理にこういうふうに話してください」と伝えて、解決できるようにアドバイスをしています。これは、お客様である情シスの人たちからは「助かる」と言ってもらえています。それがうれしいです。
それから、こうしたやり取りをしていると、お客様である情シスの人たちと徐々に分かり合えるようになってくるんです。するとチーム感が生まれてくるので、それも楽しいです。チーム感というのは「ユーザーって何でもエラーっていうけど、それぞれ違うよね~」という情シスの人なら分かる「あるある」ということに対する共感とか、情シスの立場が分かっていることへの親近感だと思っています(笑)。
――今まで大きなトラブルはありましたか。
テストを通さず設定変更を行ったら、お客様が想像していたより早く変更をしてしまったことがあります。この時は設定を戻して、手入力で項目をお客様に保存し直してもらいました。「小さな設定変更だから」と本番でやってしまったのが原因です。それからはどんな小さな設定でも、テスト環境でお客様に確認していただいてから変更するようにしてします。
一方、お客様がシステムでトラブルを起こした時には、解決方法を一緒に探るようにしています。障害が起きると、原因調査には時間がかかります。そのため、その時点での最善策を考えるんです。また、アラートを出して同じ問題が起きないようにするための予防策や、問題が起きても対処できる策も考えています。
動物が好き! お気に入りはフクロウ
――プライベートでは動物が好きだそうですね。
鳥をはじめ、爬虫類、両生類など動物全般が好きなんです。鳥の中ではフクロウが好きです。小さい頃に動物図鑑を見ていて、フクロウの丸い顔に反応していたそうなので、そういう幼児期の経験が好きな理由になっているのかもしれません(笑)。だから休日には動物園はもちろんですが、フクロウカフェにも行きます。
フクロウは力強い足と大型の鳥ならではの重みが好きだという神戸さん
――もう1つの趣味が、ストリートダンスだとか。
単純に踊るのが好きなんです。ダンスはヒップホップ、ソウル、サルサと幅広く踊っていて20年以上続けています。(ダンスが好きなのは)子供の頃にバレエをやっていたこともあると思います。それから、ダンスはインナーマッスルが付いて食べても太らなくなるのでおすすめなんですよ(笑)。
ダンスイベントの舞台で踊る神戸さん(最前列)
仕事を通じて長く付き合う情シスのチームを増やしている感じ
――今の仕事は、神戸さんにとってどういうものですか?
(自分が仕事で携わっている)システムは人が楽になるためのものです。私の行うサポートもシステムの一部だと思っています。サポートすることで、情シスの方が心配しない状態になったり、(システムを)応用できるようになったりする姿を見ていると、共に成長しているように感じて面白いです。一度分かってもらえると、次は「こういうのをやってみたけど、どうでしょうか」という質問に変わります。そんな質問をもらえるようになった時、この仕事のやりがいを感じます。日々のやり取りは小さいですが、一緒によりよくしていこうという感じで長く付き合うチームを増やしているような感じですね。
今回は得意のダンスポーズで今後の目標を掲げてもらいました!
<インタビューを終えて>
「論理的なことが好き」という神戸さん。その言葉通り、質問をすると、すぐに理路整然と答えてくれたことには驚きました。また、インタビューでは瞬きをしないのではと思えるくらい真っ直ぐに相手を見て話す“目力”が印象的でした。これからも仕事を通して、多く人を“Happy”にしていってください!
コンカー
https://www.concur.co.jp/
●事業内容:クラウド経費精算「Concur Travel & Expense」のサービス開発・販売
●本社:東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル11F
●設立:2011年2月
●従業員数:100人(2017年1月時点)
●売上高:非公開
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