【情シス女子】第36回・番外編 「情シスの話を“ちゃんと聞く!”のがサポート力」矢島名央さん
- 2017/4/3
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- e-Janネットワークス, 矢島名央
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e-Janネットワークス CACHATTOサポートセンター 矢島名央さん
今回の情シス女子は番外編。法人向けリモートアクセスサービスを手がけるe-Janネットワークスでサポート業務を担当する矢島名央(やじま・なお)さんのインタビューをお送りします。「自分はこの仕事に向いてない」。入社当初は、こう思っていたという矢島さん。しかし「分からないことをうやむやにしない」「積極的に勉強する」ということを心がけ、時には先輩の助けを借りることで乗り切りました。今では部署を引っ張るほどの活躍している彼女に、日々対応する情シスの印象や仕事への考えを聞きました。(取材・文:山際貴子 撮影:Austin Stdio ヘアメイク:高橋純子)
<矢島名央さんプロフィール>
e-Janネットワークス CACHATTOサポートセンター所属。高校卒業後に渡米し、2年制大学卒業後にワシントン大学に編入。大学では心理学を専攻する。卒業後の2013年12月にe-Janネットワークス入社。入社後はCACHATTOサポートセンターに配属される。“社内で一番の元気印”という明るい性格が持ち味。オフタイムは海外の人に日本文化を伝える趣味にいそしんでいる。
情シスの人たちをサポートする仕事です!
――IT業界はもともと志望していたのですか?
最初は大学で学んでいた心理学の知識を生かした仕事を希望していました。でも今はどんな業界でもITが関係してくるので、まず社会人としてITの経験を積みたいと思ったんです。ただ、ITの経験がないのでエンジニアは難しいと思い、サポート職を希望しました。
実は、この会社に入社したのは社長面接が決め手です。私が就職活動を始めたのはアメリカの大学卒業後の9月でした。その頃、日本では就活の終盤の時期で、受けた企業の面接官の方はみんな疲れた様子だったのですが、今の会社の社長は元気一杯だったんです(笑)。
面接では「あんなこともしたい、こんなこともしたい」って、キラキラした目で社長が語っていて「こんな意欲にあふれた人の会社で働いたらすごく楽しいだろうなぁ~。成長できるだろうなぁ~」と思って入社を決めました。社長からは「え~っ、ウソだろ?!」って言われるんですけど(笑)。
――矢島さんの仕事について教えてください。
当社が提供する法人向けのリモートアクセスサービス「CACHATTO」を導入する約700社のお客様からの問い合わせに対応する仕事をしています。社内にいてメールや電話で対応していますが、対応が長引いた場合には現地調査のためにお客様の企業を訪問したり、営業に同行して技術的なことを説明したりもしています。私がやりとりするのは情報システム部門の方が多いんです。だから、日々、情シスの方々をサポートしているという感じです。
――矢島さんから見て、情シスはどんな人たちですか?
穏やかで礼儀正しい方が多いですね。その中で、技術的な知見のある情シスの人とお話しするとすごく緊張しますし、「自分ももっと勉強しなきゃ!」と思います。
逆にITに詳しくない情シスの方もいます。そうした人たちから「すみません、ITはよく分からないんですけど……」と言われた時には「昔は私もそうだったんですよ~」と心の中でエールを送っています(笑)。中にはトラブルでテンパって問い合わせしてくる方もいます。そういう時は私も一緒にテンパってしまうので、よく先輩に注意されます(笑)。
トラブルが起きた時に正確な状況が分かっていると早い解決につながります。だから、サポートという立場から見ると「情報を正確に伝えてくれる情シスの方はいい人」と思っています(笑)。
また、これは私が感じたことですが、情シスの人は社内全てのITを見ている立場なので、リスクを気にする傾向にあるかなと思います。例えば、新機能がリリースされた時に「どんなことができるのか?」というよりも「既存の機能にどんな影響があるか?」という質問をよく聞かれるからです。だから、私もリスクが漏れることなく説明できるように日々脳みそを振り絞っています(笑)。
失敗して分かった「聞くこと」の大切さ
――仕事で失敗したことはありますか。
当社のサービスはスマートフォン、ガラケー、ガラホ、WindowsやMacにも対応しています。だから、問い合わせがあった時には、機器やOS(基本ソフト)のバージョンの情報をきちんとヒアリングしなければいけません。でも、私は知らず知らずのうちに思い込んでいたり、トラブルの内容を聞き漏らしていることがあったんです。
ある時には、お客様の不具合の現象が再現できず延々と検証作業をやった後に、検証したOSのバージョンが違っていたことが分かりました。そのため、時間がムダになっただけではなく、お客様もお待たせしてしまいました。その時は本当に申し訳ない思いで一杯でした。今でも「自分はこんなにも相手の話を聞けてないんだ……」と、いつも思います。
――そうした失敗から学んだことは?
「きちんと相手の話を聞く」ということです。そのためにヒアリングする項目のリストを作りました。今までメンバーが思い思いにやってきたことを、マニュアル化しようということで提案したんです。今では「こういうケースでは必ずこれを聞く」といった項目を洗い出して整理するようになりました。
海外の人にもっと日本文化を伝えていきたい!
――プライベートの過ごし方は?
週に1回、茶道を習っています。アメリカの大学にいた時ですが、ほかの国の留学生が民族衣装を着て、民族楽器を演奏して自国の魅力をアピールしていました。でも、日本文化を知らない私は何もできなかったんです。だから帰国してから、「もっともっと海外の人に日本を伝えたい!」と思って1年前から始めました。ただ、全然上達をしていないのでこんなことを言うと先生からは怒られると思いますけど……(笑)。
日本文化を伝えたいと始めた茶道 日本文化が凝縮されているといいます
――海外の人に伝えたい茶道の魅力とは?
掛け軸は日本画や和歌に通じますし、茶器や空間には日本の美意識が込められています。私の一番好きなお茶菓子の見目の麗しさもそうです(笑)。礼儀作法も厳格に定められていて、挨拶ひとつにしても誰が何を言うかきっちりと決まっている。茶道は日本文化が凝縮されていると思うんです。
――仕事に生かされている部分はありますか。
細かいところに気が付くようになりました。茶道ではお茶碗、お茶入れ、お湯をすくう柄杓で持ち方や持つ向きが細かく決められています。ITでも全角・半角、フォントの大きさなど細かい違いがありますよね。私は大雑把な性格なので最初は気付かなかったんですが、茶道をやったおかげで、最近は気付くようになりました(笑)。茶道でも仕事でも積み重ねが大事なんだなと思います。
――英語の勉強も趣味と聞きました。
英語を字幕なしで見ることが好きなので、英語の勉強は常にしています。会社には就業時間中に外国人の先生から英語のレッスンを受けることができる福利厚生があります。その講座を英語力キープのために週1回は受講するようにしています。
会社の英語講座の先生と。字幕なしで映画と見るためと英語力キープのため勉強は常にしているそうです
それから、会社が週末のアクティビティを推奨しているので、同僚の台湾人の家でぎょうざパーティーを開催しました。急に行けなくなった人の代わりに四国旅行に参加したこともあります。ただ、前日の夜に誘われて翌日の早朝に出発だったので大変でした(笑)。
サポート力を向上させて、海外進出に貢献したい
――矢島さんにとってサポートの仕事とは?
「相手の求めていることを、きちんと聞くこと」です。私は聞くよりも話したい性格なんです(笑)。だからこそ、お客様や一緒に仕事をする人が今どんな状況にあって、どんなことを必要とするのか、真摯(しんし)に耳を傾けていくことが一番大切だと思っています。
将来は海外の仕事に携わっていきたいという矢島さん
――仕事での目標はありますか?
チーム力を高めていきたいです。それぞれが得意分野を作ってみんなで知識をシェアしていけたらいいかなと思っています。その取り組みの1つとして自分の持っている知識を資料にまとめて上司に見せたら「勉強会をやろうよ」ということになって、講師を務めたこともあります。
――今後やりたい仕事は?
海外の人と関わる仕事をしたいです。海外の人はコミュニケーションの仕方ひとつでも日本人とは違うやり方にしないといけないので、とても刺激をもらえます。当社も海外展開を考えているので、将来は海外でのサポートも手がけて「矢島さんがいなければグローバル化できなかったよね」と言われたら最高ですね。
最後に仕事でのモットーを書いてもらいました!
<インタビューを終えて>
「取材中はとても緊張していた」という矢島さん。最初は緊張のあまり消え入りそうな声で答えていました。しかし、趣味の茶道やオフタイムの話になると一転、どんどん元気になって、最後は笑顔と言葉があふれて止まらない! これが本来のキャラクターだと思いました(笑)。これからも持ち前の明るさと軽いフットワークで会社を盛り上げていってください。
e-Janネットワークス
https://www.e-jan.co.jp/
■事業内容:法人向けリモートアクセスサービス「CACHATTO」の企画・開発・販売
■本社:東京都千代田区一番町8 住友不動産一番町ビル8階
■設立:2000年3月
■従業員数:62名(2017年2月1日現在)
■売上高:10億725万円(2016年3月期)
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