デル、小型・軽量シンクライアント端末エントリー機種「Wyse 3040」 シェア拡大を狙う

  • 2017/4/25
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2017/04/25

デルは、小型で軽量なシンクライアント端末のエントリー機種「Wyse(ワイズ)3040」を発売したと発表した。シトリックスやヴィエムウェアなどの仮想化システムに対応。タスクワーカー、ナレッジワーカーをターゲットに販売する。参考価格は税別で3万4000円から。

Wyse 3040

Wyse 3040

CPUにはインテルの「Atom x5-Z8350(1.44GHz)」を採用。独自OSのWyse ThinOS、ThinLinuxを搭載する。メモリは2GB DDR3L、ストレージはフラッシュメモリ。容量はWyse ThinOS構成が8GB、ThinLinux構成は16GB。2560×1600ドットの画面を表示できる2個のディスプレイポート、4個のUSBポートを搭載。ネットワーク機能では1GB対応の有線LANと802.11a/b/g/n/ac対応の無線LANに対応する。サイズは幅101.6×奥行き101.6×高さ27.94mm、重さは約250g。

スティーブ・ララ・シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー

スティーブ・ララ・シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー

発表会にはスティーブ・ララ・シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーが登壇し、デルではデジタル変革、IT変革、働き方変革、セキュリティ変革と4つの改革を後押ししていると説明した。その中でも、場所にとらわれず成果のみが求められる働き方改革に焦点を当て、VDI(仮想デスクトップインフラストラクチャー)は、働き方改革で仕事ができる環境を実現する製品と強調。一方で、VDI導入の障壁となっているコスト、環境整備について「この課題はデルテクノロジーズが解決できる」と自信を見せた。

鈴木真・クラウド・クライアント・コンピューティング事業本部本部長

鈴木真・クラウド・クライアント・コンピューティング事業本部本部長

同じく発表会で登壇した、鈴木真・クラウド・クライアント・コンピューティング事業本部本部長は製品や仮想化市場について説明。製品については従来のWindows PCをWyseに置き換えることで、セキュリティソフトのコストがなくなり、「半分とはいわないが、2/3以上のTCO削減効果がある」と話し、IT部門の運用負担が大幅に減ると強調した。

市場については「PC市場は成熟しており成長が見込むことが難しいが、クライアント仮想化市場は近年の売り上げ増が平均8%と、かなりの成長が見込める分野」と話した。また、国内市場については政府の働き方改革推進などを背景に「前年比25%増の世界市場と同程度の成長が見込める」との見解を示した。

デルは、エントリーモデルで「Wyse 3010」をすでに販売しており、この端末でシンクライアント市場では約5%のシェアを獲得しているという。Wyse 3040はWyse 3010と併売する予定で「互いにシェアを食い合う可能性はあるが、その分、他社製品のシェアを奪うことでシェア増につなげる」としている。

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