MVNOモバイルサービス「mineo」が、2016年度の新サービスを発表

2016/06/03

サービス開始2周年を記念した新たなチャレンジ

今回の発表では、サービス開始2周年を記念してスタートするmineoの新しいチャレンジについて、ケイ・オプティコムの津田和佳・モバイル事業戦略グループ グループ・マネージャーが説明した。

津田グループマネージャーは、MVNO市場の現状について、総務省の方針によってMVNOにとって、これまでにない追い風の状態になっていると説明。これを受け、mineoでは、「仲間と一緒に創る」という新プランと「仲間になってもらう」ことを狙って始める新サービスの2つを新しいチャレンジとして行うと話した。

津田和佳・モバイル事業戦略グループ グループマネージャー

津田和佳・モバイル事業戦略グループ グループマネージャー

専用の帯域を用意して快適に利用できる「プレミアムコース」を導入予定

注目は、新プランとして9月にスタートを予定している「プレミアムコース」。MVNOは、NTTドコモやKDDI(au)などの携帯電話事業者から、帯域を借りてサービスを提供するサービスのため、昼休みなど、回線が混雑している時間帯はどうしても速度が低下する傾向がある。

そこで、専用の帯域幅を通常サービスとは別に設け、限定ユーザー向けに用意することで、より快適に通信できるというものが今回の「プレミアムサービス」になる。

プレミアムサービスのイメージ図

プレミアムサービスのイメージ図

「プレミアムサービス」は、mineo独自の強みでもあるコミュニティ「マイネ王」でモニターユーザーを募集。抽選で選ばれた「Dプラン(ドコモプラン)」と「Aプラン(auプラン)」で、各100名による2回のトライアルを経て、ユーザーのリアルな意見を集約し正式なサービスを決定する。

料金体系についてはトライアル後に正式に決定する。ただ、サービスは「特急券みたいな感じになる」(津田グループマネージャー)としており、事前予約制で通常料金のオプションという形で提供する予定。当面は1か月単位での利用になるが、いずれは1日単位や時間単位のチケットで提供する構想もあるという。

そのほか、「Webでの申し込みには不安がある」というユーザーに向けて、リアル店舗の提携販売店を拡大する。その1つであるヨドバシカメラでは、6月から順次「即日SIM渡し」を可能にする。現在、大阪・梅田の直営店「グランフロント大阪店」に加え、2017年初頭に東京・渋谷にも直営店をオープンする予定だ。

「通話パックプラン」を用意して新規ユーザー獲得を目指す

新規ユーザーを獲得するために開始する新サービスとして、専用アプリが不要の「通話パックプラン」をスタートした。

このプランでは、最大30分の通話が月額料金840円(税抜)で利用できる「通話定額30」と、最大60分の通話が月額料金1680円(税抜)で利用できる「通話定額60」の2つを用意した。「月に30分以内が6割、60分以内が9割というユーザーの通話状況から見て判断した」と、津田グループマネージャーは説明している。

また、mineoではドコモとau両方のSIMカードを使えることから、「日本で一番iPhoneが使える」(一部の機種を除く)ことを前面に押し出し、MVNOを検討している層やトライアル層へのアプローチを狙う。ケイ・オプティコムでは「『iPhone SE』が2016年春から発売されたことや『iPhone 6s』のSIMロック解除が適用されたことなどから、さらに追い風になるだろう」(津田グループマネージャー)と見ている。

津田グループマネージャーは「直球勝負ではどうしても通信キャリアにかなわない。そこで目立つような変化球を投げて勝負をすることや、独自のコミュニティを運営することで、他社のMVNOとは一味も二味も違うサービスにしていきたい」と意気込みを述べた。

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