【情シス女子】第20回 「欠けたら困る存在になれるように成長したい!」髙野梨紗さん

  • 2016/8/26
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2016/08/26

ショーケース・ティービー 管理本部 情報システムグループ 髙野梨紗さん

ショーケース・ティービー 管理本部 情報システムグループ 髙野梨紗さん

今回の情シス女子は、Webマーケティング支援などを行うショーケース・ティービーの管理本部に所属する髙野梨紗(たかの・りさ)さんです。社内結婚をして、今は3人の子供を持つワーキングマザーの髙野さん。現在は3人目のお子さんの出産に伴う産休中です。かわいらしい雰囲気を持ちながらも軸がしっかりとした彼女に、仕事や同じ職場で働くご主人とのなれそめ、今後の目標について聞きました。(取材・文:ミノシマタカコ 撮影:松波賢 ヘアメイク:大澤莉聖)


<髙野梨紗さんプロフィール>
管理本部情報システムグループ所属。2009年4月に専門学校を卒業後、新卒で入社。開発部門に配属後、1人目の妊娠をきっかけに広報に異動。産休復帰後は管理本部情報システムグループに配属。同じ会社で働くご主人と社内結婚して、現在は3人の子供の育てるワーママ情シス女子。


ウェブ制作で入社のはずが開発担当に

――専門学校ではどのような勉強をされていたのですか?

ウェブ制作を勉強していました。だから卒業したら、ウェブクリエーターになりたかったんです。そして、ネットで求人を探している時に、今の会社を見つけて、その募集要項に「ウェブクリエーター」の文字があったんです。だから志望しました。でも入社したら、ウェブ制作じゃなくて開発部門に配属されてしまいました(笑)。

――開発部門ではどのような仕事をしていたのですか?

API(アプリケーションプログラムインターフェイス ※注1)の開発をしていたのですが、次第に書類の整理などの事務的な仕事が中心になっていきました。また、開発部門では情報システム担当的な役割も担っていたので、ヘルプデスクの仕事もしていました。

でも、1人目の子供を妊娠したことをきっかけに、広報へ異動になりました。開発ではどうしても重い荷物を持つことがあるので、体への負担を軽減するために会社が配慮してくれたんです。そこではテレアポ先のリストアップなどをやっていました。

――産休にはいつ入られたのですか。

入社2年目の2010年8月です。産休が明けたのは2012年4月で、その時から今の管理本部情報システムグループへ配属になりました。でも、すぐ2人目を妊娠して、2013年8月から2014年4月まで2度目の産休に入ってしまいました(笑)。

――今の部署ではどのような仕事をしているのですか?

最初はパソコンなどの機材管理やヘルプデスク業務を行っていました。2014年からはISMS(情報セキュリティマネジメントシステム ※注2)の運用や規定づくりなどを担当するようになり、セキュリティ教育にも着手し始めました。でも、3人目を妊娠して、2015年10月から再び産休に入ることになってしまったんです。私としては来年(2017年)の4月には職場復帰をしたいと思っています。

――仕事では、どんなところにやりがいを感じていますか。

出会うものがすべてが新しく感じるので、いろいろなことを吸収するのが楽しいですね。入社して7年もたっているのに、産休育休ばかりで、実際に業務に携われた時間が、まだまだ短いんですけれど(笑)。

会社では仕事を任せてもらえるので「がんばらなきゃ!」という、いいストレスになっています。仕事を通して、「周りの人にどうしたら認めてもらえるか」、「どういうものが求められているのか」を常に考えながら仕事をしています。

ハプニングでアドレナリン放出!?

――「これは大変だった!」ということは、仕事でありましたか?

2人めの子供を妊娠して産休に入る直前に起きたトラブルが今でも印象に残っています。それはWindowsサーバーが明け方に自動アップデートされた結果、アカウントやグループの設定が全部消えてしまい、ファイルもすべて先祖返りしてしまったことです。その時は8月の暑い中で1日で復旧をさせました(笑)。

――妊娠中なのに暑い中で大変でしたね。解決策はすぐわかったのですか?

「こういうふうに直せばいい」というのはわかっていたので、作業としてはがんばるだけでした。あぐらかいて復旧作業しながら、別のサーバーにバックアップしていたデータを送りました。私はハプニングが起きるとアドレナリンが出る体質なのか、その時はテンションがとても高かったです(笑)。

それから、トラブルがあった日は上司がお休みだったんです。だから、いつも以上に「私がどうにかしなきゃ!」という気持ちになりました。ただ、パニックになって取り返しがつかない事態になったら元も子もありません。まずは落ち着くためにも、上司にメールで逐一報告をして、勝手な行動はしないようにしました。着実にやることで、きちんと対処することができたのでよかったです。

――それなら、上司の人もきっと安心でしたね。

私、怒られるのが怖いんです(笑)。だから丁寧に仕事をすることをいつも心がけています。

例えば、去年の秋にセキュリティについての啓発ポスターを作った時も、20回くらいプリントしてやり直しました(笑)。このポスターは、私が産休に入っている今でも社内に貼ってあるんです。それを見かけた時は、うれしかったですね。

高野さんが作成したセキュリティ啓発のポスター

高野さんが作成したセキュリティ啓発のポスター

社内で出会った夫、最初はデートをドタキャン!

――ご主人とは社内恋愛で結婚をされたんですよね?

私が入社した後、業務委託として会社に来たのが私より10歳年上の彼でした。彼から「デートしよう」と言われて、顔もカッコよかったし(笑)、その時はデートの約束をしました。だけど、すごく年上だし、「だまされているんじゃないか?」と思って当日にドタキャンしちゃったんです(笑)。

デートの約束は週末だったんですが、月曜にオフィスに行ったら、ぐったりした彼がいました。私のせいで発熱しちゃったみたいなんです。その姿を見て「想像していたよりも繊細なんだな」と思って、「いじめちゃダメなんだ」と学びました(笑)。そこで、もう一度デートをすることになったんです。

――付き合ってからプロポーズまでがとても早かったそうですね。

付き合って1週間です。プロポーズは受けたのですが、事務的なことを後回しにしていたら、先に子供ができちゃいました(笑)。

――同じ会社で結婚・出産してよかったと思うことはありますか?

私か夫がいないと周りの人が「子供が熱出したの?」と心配をしてくれるんです。それに会社も成長したいという気持ちを助けてくれるだけなく、ワークライフバランスも大切にしてくれるところがありがたいですね。

また、この会社で男性が育休を取った例はなかったのですが、3人目が生まれる時、夫が2週間の育休を取ってくれました。さらに3か月間は17時で終業にしてもらったんです。生まれたばかりの乳幼児を抱えながら、上の子供たちの送り迎えは厳しいと思っていたので、これはとても助かりました。

髙野家のお子さんたち。左から長女の華音(かのん)ちゃん(5歳)、次女の華鈴(かりん)ちゃん(7か月)、長男の奏多(かなた)くん(2歳)

髙野家のお子さんたち。左から長女の華音(かのん)ちゃん(5歳)、次女の華鈴(かりん)ちゃん(7か月)、長男の奏多(かなた)くん(2歳)

――子育てと仕事を両立で、気を付けていることはありますか。

我が家では、朝に子どもを保育園に連れていくのは夫の担当で、私はお迎えの担当なんです。だから、お迎えに間に合うように、できるだけ前倒しで出社して仕事をするようにしています。

また、今やらなくてはいけないことを洗い出して、上司と共有して確認しています。その時はできるだけタスクを細分化しているんです。そうすることで達成感も得られます。また、期限に遅れそうという時には早めに伝えるように心がけています。

本を読んで小物を作ってリフレッシュ!

――お子さんがいると、ゆっくりできる時間も少ないと思いますが、くつろぎの時はいつですか?

子どもたちが寝た後ですね。お風呂に1時間くらいかけてゆっくり浸かりながら、主婦向けの雑誌や夫が買ってきたビジネス雑誌を読んでいます。

――土日にはお子さんのためにパンを焼いているそうですね。

そうなんです。パンなら子供が食べやすいかなと思いまして。1回に付き小麦粉を300gくらい使って作るのですが、全部なくなっちゃうんです(笑)。

パンは生地を手でこねるところから作っているという本格派!

パンは生地を手でこねるところから作っているという本格派!

――すごい食欲ですね(笑)。ほかに趣味はありますか。

1つはディズニーです。特にディズニー関連の映画が好きですね。もうちょっと大きくなれば、子どもたちと一緒に楽しめそうだなと思っています。

もう1つは「ストレス発散には縫物がいい」と聞いたので、小物作りをするようになりました。今は子どもの服が作れることを目指しています。私、LANケーブルを切って整理したり、細かいファイリングをしてシールで分類したりするのが好きなんです(笑)。細かい作業という点では、小物作りと共通していると感じています。

小物作りではシュシュやアクセサリーなどを製作

小物作りではシュシュやアクセサリーなどを製作

情シスは“会社を支える大事な土台”

――髙野さんにとって、「情シス」とはどんな仕事ですか?

会社の成長を支える、欠かすことができない土台だと思います。家でいえば基礎の部分ですね。ここがしっかりしていないと、会社でみんながネットすら使えなくなってしまいます。だからこそ、大事な部分を担っていると思っています。

――復帰までに時間がありますが、その間にやりたいことはありますか。

前にLPIC(Linux技術者認定試験)の101を受けて合格しました。でも仕組み上、102も合格しないと資格が認められないんです。できれば復帰までに102も合格したいと思っています。

――今後の目標はありますか?

情シスとして、周りを引っ張っていけるようになりたいです。今までお休みをいただいてばかりだったので、会社が必要としている情シスのスペシャリストになりたいと思っています。

会社も今後は、より大きくなって人も増えてくると思います。だから、新しく入ってきた人を育てられるようにもなりたいです。そして、最終的には会社にとって欠けたら困るような存在になれるように、今後も成長していきたいと思っています。

最後に髙野さんにとって情シスはどんな仕事かを書いてもらいました!

最後に髙野さんにとって情シスはどんな仕事かを書いてもらいました!

※注1:コンピュータのプログラムの機能や管理データなどを、ほかのプログラムで利用するための手順などの集合体。ソフトウエア開発などで利用されている。
※注2:企業などが持つ情報を適切に管理し機密を守るための包括的な枠組み。

<インタビューを終えて>
かわいらしい雰囲気に似合わず、言葉の1つ1つから力強さを感じる髙野さん。3人のお子さんを育てながらも、仕事に対して前向きな気持ちを失わない姿勢に感銘を受けました。これからもどんどん新しい知識を吸収して、理想とする情シスを目指してがんばってくださいね!


ショーケース・ティビー
http://www.showcase-tv.com/

●事業内容:Webマーケティング支援事業、eマーケティング事業、Webソリューション事業、データマーケティング事業
●本社:東京都港区赤坂3-21-13 昭栄赤坂ビル4F
●設立:1996年2月
●従業員数:75名(2015年12月時点)
●売上高:12億3700万円(2015年12月期単体)


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