【情シス女子】第4回・番外編「与えられた課題をクリアしていく力は意外なところから!?　努力を最高の楽しさに変える」松隈恭子さん

次世代エネルギーで地球にやさしく、暮らしを豊かに

――私達の生活に欠かすことのできない電力を取り扱っているとのことですが、株式会社エプコではどのような事業が行われているのでしょうか。

松隈さん：弊社は1990年に創業した会社で、当初は住宅の水道工事をする時に必要な図面を設計することからスタートした企業です。独自開発したCADシステムにて給排水設備、電気設備、太陽光パネル等の設計サービスや、住まいの困りごとに24時間365日対応するカスタマーサポートサービスを提供しています。現在ではこれまで培ってきた住宅・家庭分野でのノウハウを活用し、エネルギー事業に参入しています。様々な視点から人々の暮らしを支える事業を手掛けています。

――暮らしをより豊かにしてくれる会社なのですね。松隈さんが所属されているスマートエネルギーカンパニーはどのような部署ですか？

松隈さん：2016年電力自由化を見据えて2014年に立ち上げた新しい事業部で、大企業や自治体と連携して新しい電力事業に取組み、先端的な電力システムや電力サービスを開発・提供している部署です。私の業務は社員が使用するシステムの導入や、ユーザーが操作する画面や出力する帳票のデザインから内部ロジックまで、利用者からヒアリングした要件をもとに設計、プログラムをかいてツール開発していくことを担当しています。

――最先端の事業はとても魅力的ですが、どのようなきっかけで今の部署に入られたのですか？

松隈さん：新卒で入社し、最初に情報システム部署に配属されたのがきっかけでした。CADシステムの設計・開発に携わり、システムという立場で仕事を続けていたのですが、エネルギー関係の新規事業を立ち上げるということで異動し、今の部署に落ち着きました。

自分が作ったものを利用者が喜んでくれることが私にとっての喜び

――入社当時はどうでしたか？

松隈さん：私の場合はプログラムを少しかじった程度でほぼ未経験からの出発。手探り状態からでしたので入社当時は本当に大変だったのを覚えています。具体的に何をするかというと、例えば営業の人が使う経済効果シミュレーションツールを制作する場合、過去のデータを取り込みながら検証し、どのような使い方が効率的かをヒアリングして制作に反映させていきます。設計から開発まで1～2カ月で出来上がるものもあれば1年以上掛かるものも。ハードな部分もありますが、自分で作ったものが思い通りに動いた時は達成感を感じますし、開発したものが利用者の作業時間や手間を短縮し、使った人が喜んでくれるとすごく嬉しい気持ちになりますね。

――社内だけではなく、社外と連動することも頻繁にありそうですね。

松隈さん：社外の開発会社とのお付き合いがあるので外部とのやり取りも多いです。長期間で取り組むケースが多く、開発会社の方とのスムーズなコミュニケーションが必要になりますよね。社内ならすぐに確認ができますが、外部だとそうはいかないので。打ち合わせが少ないからこそきちんと意思疎通ができるように細やかな部分までヒアリングするようにしています。

――トラブルが起きた時はどのように対処されるのでしょうか。

松隈さん：開発をしている最中は期限や時間を忘れてとにかく集中していますが、何か問題が発生した時は報告内容を冷静に聞き取り、原因を追求していきます。以前、エンドユーザーとトラブルについてのやり取りをしたことがあったのですが、相手は何も事情を知らないので対処に苦労をしました。でも、そこでの経験があるからこそ、落ち着いて考えながら原因を突き止め、最善の解決に導くことができるんだなと思います。

他の会社よりも情シス女子率が高いところが自慢！

――職場の雰囲気についてもお聞きしたいのですが、女性が多いですよね。

松隈さん：そうですね。社員の約半分は女性だと思います。情報システム部署だけでも他の会社と比較して多いかも。会社全体で女性が活躍していますし、女性社員のほとんどが私服で出勤するのでオフィスの雰囲気も明るく華やか。オフィスもパーテーションなど仕切りがないから別部署の人とも顔を合わせやすいですし、気軽に話しができます。社内の風通しが良いところもエプコの強みだと思います。

――実際にオフィスを拝見しましたが自然光が入る上、眺めも良くて最高の場所ですね。

松隈さん：今のオフィスは引っ越しをして2年目。高層階なので窓から眺める景色がとてもキレイです。春になれば目の前にある公園の桜が満開になりますし、夏には隅田川の花火もオフィスから見ることができて……。スカイツリーもすぐそばにあるので贅沢な景観を楽しめる自慢のオフィスです。
移転を機にお客さまとの打ち合わせ以外はスマートカジュアルになりましたので社内の雰囲気もさらに明るくなり、社員からの評判も上々です。オフィス内にはEPCOBASEという広々としたフリースペースもあり、ちょっとしたミーティングやランチスポットとして活用されていますよ。

――社内では何かクラブ活動やサークルには参加されていますか？

松隈さん：今現在は特に参加はしていません。でも、社内の人達と「バトミントンをやりたいね」と話しが出ています。ちょうど会社のすぐそばに墨田区の総合体育館があるので仲間内で始めようかと。この活動が成功したら拡大しようかなと密かに考え中です。

一度ハマったら納得がいくまでとことん頑張る！

――プライベートではクライミングにハマっているそうですね。

松隈さん：友人と一度だけ挑戦したことがありまして、その時に「面白い！　またやりたい！」と思ったんです。たまたま家の近くにボルダリングのジムがあったのでそこに通い始めてからすっかりハマってしまいました。本気で通っていた時は週5日は登っていましたね。全身筋肉痛になりますし、落ちて腰を痛めたこともありましたが、それ以上に楽しい気持ちが勝ってやめられません。

――松隈さんにとってクライミングの魅力とは何ですか？

ただひたすら登るだけなのですが、どうやって登らなくてはならないかという決められたルールが細かくあって、とても繊細なスポーツ。登れなかったところがどんどん登れるようになっていくという過程や登りきった時の達成感が最高です。最近はペアで登るロープクライミングに友人と一緒にチャレンジしていますよ。片方が登っている時に片方が支えるので相手を信頼しなくてはいけません。友人に命を預けて登っています。

――ジムだけでなく、外岩を登ることもありますか？

松隈さん：山の中や河原にある岩を登ることが多いです。岩場を登るのですが、私が登っている高さは3mくらい。1人では危ないので5～6人で行きます。近場だと奥多摩や御岳が多いですね。ジムだとストイックに登っていますが、外岩の時は皆で川遊びをしたりお弁当を食べたりして和気あいあいとしています。
クライミングを始めてからもう3年以上になりますが、だんだん筋肉もついてきて。それまで仕事で悩まされていた肩こりや頭痛が以前よりも改善されました。

――クライミング以外にも色々と趣味があるとお聞きしています。

松隈さん：実は靴を作っています。月に2回通う近所の教室には主婦やサラリーマン、靴関係の仕事をしている人など色々な方がいて面白いですよ。去年の5月から約半年かけてシンプルなスリッポンを作ってみました。実は今日、インタビューがあるので実物を持ってきています。

――すごく本格的なスリッポンですね!!

松隈さん：素材は牛革です。好きな革を選べるので明るめの茶色にしてみました。足のサイズを測り、木型を補正して自分の足に合わせて製作していくんです。足底部分も擦れてきたら取り替えることができるので、自分で作ったものが長く履けるというのもまた嬉しいですよね。次は何を作ろうか考え中です。

――クライミングや靴作りが仕事に活かされているなと感じることはありますか？

松隈さん：どちらも年齢層の幅が広く、いろいろなタイプの友人ができるので社内でも年代を気にせず自然にコミュニケーションが取れるようになりました。また、クライミングも靴作りも集中力が必要になるので、システムの設計・開発にもその集中力は活かされていると感じます。

――これから挑戦してみたいと思う業務や趣味を教えてください。

松隈さん：これまで様々な部署に配属されましたが、最近ではプログラムをかくことが意外と少なくて。最初の頃にやっていた太陽光のCAD開発が楽しかったので、今度はまた別の分野で開発に携わりたいと思います。同じ社内でも知らないことがまだまだあるので、他の部署の人とも仕事で関わって知識を身につけて自分の業務に役立てていきたいですね。プライベートでは第2弾の靴を作ります。クライミングも川の中から岩を登っていく沢登りを夏あたりにチャレンジします！

＜最後に＞
インタビュー中も終始笑顔で答えてくれた松隈さん。過去には上期と下期で会社に貢献した人に贈られる賞を受賞されたこともあるということで社内にあるラウンジスペースには表彰状が飾られていました。仕事もプライベートも努力を惜しまない情シス女子が創る未来に注目です。

株式会社エプコ

〒130-0012 東京都墨田区太平4-1-3 オリナスタワー12階
電話：03-6853-9165
設立：1990年4月12日
URL：http://www.epco.jp/
社員数：381名　※社員・臨時社員・派遣社員含む（2015年12月末時点）
経営理念：社員とその家族の幸福を追求し、社会問題を解決して国民生活に貢献する企業を目指す

文：izumi　撮影：大塚七恵　ヘアメイク：内藤瑛貴