米フレクセラ、セキュリティやライセンス管理で日本市場を本格攻略へ

  • 2016/9/16
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2016/09/16

米フレクセラ・ソフトウェアは、9月15日に国内で初めて説明会を開催。オルソン・アダム・グローバル・バイス・プレジデントと、スクワイヤーズ・コートニー・日本セールスマネージャーが、自社製品や日本市場でのビジネス戦略について説明した。

フレクセラはソフトウェアのインストールやライセンス管理などを手がける。特にソフトウェア・ライセンス管理部門では世界で最も高い信頼を獲得しているソフト会社だという。

同社が提供するのは、「製作者」と「購入者」、双方が抱える課題を解決するソフトウェア。「製作者」向けソフトでは、ソフトウェアのライセンス、セキュリティ、管理・配信と更新・製品内分析のライフサイクルを完全に管理するためのシステムを提供。このソフトでは顧客に米マイクロソフトも名を連ねる。

一方、「購入者向け」のソフトウェアでは、ソフトウェアのライセンス管理、ソフトウェア脆弱性の管理などを提供。ビジネス用途などでソフトを購入する企業が抱える、ソフトの監査、セキュリティ認識の甘さなどの課題を解決する。同社のシステムでライセンスなどの最適化を行った場合、ソフトウェアのコストを年間最大で30%節約できるという。

実は同社はすでに日本で販売を行っており、20年以上の実績がある。顧客企業は富士通、三菱、NECなど1400社を超えるという。こうした顧客企業に対し、同社ではソフトウェア資産管理、脆弱性管理、ライセンス管理などの自動管理システムを販売してきた。

こうした中、フルクセラでは、日本企業への製品販売を拡大する考え。日本市場開拓にアクセルを踏み込む。グローバル・バイス・プレジデントは「(当社の製品)世界ですでに1700社以上の企業が毎日使っている。日本のパートナー企業とも緊密に連絡を取り、顧客の拡大を行っていきたい」と意気込んだ。

オルソン・アダム・グローバル・バイス・プレジデント

オルソン・アダム・グローバル・バイス・プレジデント

そのパートナー企業には、ソフトバンクコマース&サービス、ウチダ・スペクトラム、NTTコミュニケーションズ、SoftwareOne Japan、フロム・ナウが名を連ねる。また、現在数社とパートナーシップを結ぶ話が進んでおり、その中に「日本たばこ(JT)」があることも明らかにした。

一方、説明会でスクワイヤーズ・コートニー・日本セールスマネージャーは日本企業でソフトウェア脆弱性が増えていると話し、「適切な人、プロセス、テクノロジーが配置されれば、(日本)企業のSAM(ソフトウェア資産管理)の成熟度は向上する」と指摘。「(フルクセラの製品は)日本のSAM成熟度にかかわらず最大限にリスク低減、コスト管理を行うための抜本的なテクノロジー・フレームワークを提供する日本で唯一のSAMソリューションだ」と強調した。

スクワイヤーズ・コートニー・日本セールスマネージャー

スクワイヤーズ・コートニー・日本セールスマネージャー

ただ、日本は顧客では大企業よりも中小企業が多い市場となる。この点についてコートニー・日本セールスマネージャーは「パートナー企業と連携して、強みや適性を考えて対応する。今は、IT資産管理やセキュリティ管理について社内にインフラを持ちたくない、アウトソーシングしたいというニーズが増えており、充分に対応できると考えている」と説明した。

日本でもクラウド形式のソフトウェアなどが普及してきている。しかし、セキュリティやライセンス管理について日本企業は認識が甘いのが現状だ。こうした環境の中、リスク管理を得意とするフレクセラが日本企業にどれだけ受け入れられ、市場を攻略できるのかが注目される。

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