利用者の要望に合わせた最適な業務用PCの選び方 第3回 使用目的に合わせた選び方
- 2016/3/17
- 情シス知恵袋
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みなさん、日々の業務お疲れ様です。今でも、自分はデスクトップの方が使いやすいと思っているフォンジュンです。
情シスとしては、先入観があっては適切な選定が出来なくなりますので、日々利用者に合わせたヒアリングをするように心がけています。今回は、筐体(きょうたい)タイプについて紹介します。
デスクトップとノートの違い
大まかな選定で、デスクトップ型にするかノート型にするかという選択肢が出てくると思います。
過去では「ノートPCは非力」というのが多くありましたが、今ではその性能差が埋まり、意識するほどの物ではなくなりつつあります。移動が出来るノートの方が都合いい等ありますが、デスクトップの方が性能単価が安く、耐久性も高いというのもあります。最近では、タブレット型という部類もありますので、それも比較して見てみましょう。
種類によって、処理性能や耐久性はピンキリありますので一概には言い切れませんが、一般的にはこんな感じになります。ノートでもクリエイターノートやゲーミングノート呼ばれる部類はデスクトップに匹敵する性能があったりしますし、タブレットでも大型化はしているが、デスクトップPCと同じパーツを使うことで性能を補っている物など、例外は存在します(各タイプの詳細は、のちほど説明します)
近年は、小型化と言って小型を猛プッシュする量販店さんもいますが、小型化にも多少のデメリットはあります。
それは、熱に対する耐性が弱くなりやすいのと端子(ポート)数減少があります。よく有りがちな選定ミス例では、無線環境が悪かったりなかったりする場所で使うのに、薄型ノートでLAN端子がついていない。そのため、USB変換LANアダプターを別で持ち運ばなくてはいけないという事もあります。別になると、常時持ち運ばなくてはいけないか必要な時だけだと、とっさの時に使えない事がある。用途に合ってないケースが発生してしまいます。
次に、選び方を選定します。
長く・確実に運用したい場合は、デスクトップ!
情シス的観点で障害発生や日々のフォローを考えると、デスクトップの方が何かと融通が利きやすいという事があります。急な機能拡張や安定性面を考えるとデスクトップの方が丈夫さ・安定性は高いです。近年では、パーツ相性というのもキワモノ商品を除けば、ほとんど見かけなくなってきています。USB機器を沢山つける、外付けHDDなどのデータ移動が頻繁にあるなどの場合には、おすすめです。USBHUBという手もありますが、こちらは電力問題で動く動かないの問題が出ることがあり、障害となる可能性を少しでも減らしたいという場合には、重要なポイントになるかと思います。近年では、デスクトップとしてもNUCと呼ばれる超小型PCの分類が現れ、非常にコンパクトな物もあります。狭くても据え置きデスクトップが使える場面が多く増えてきており、家庭用でもよくある液晶一体型よりも快適で管理しやすいメリットもあります。
持ち運ぶならノートで、しかも軽め!
ノートPCは、フリーアドレス制のような移動の多い部署や営業マンに最適です。いわゆる持ち運べる軽量ノートという境目が本体重量1.4kgだと私は思います。画面サイズの多様化、SSDの出現、小型ACアダプタの存在など一概に言い切れない要素はありますが、本体1.4kg以下というのが持ち運びやすいノートPCの目安とすると分かりやすいと思います。キツイ条件を設けると選択肢がなくなってしまい、情シスとしての柔軟な提案が難しくなります。注意点としては、各種ポートの有無。先述にありましたように、有線LANポートだったりUSBポートの数など利用によっては重要になる事もあります。例えば、外でマウスとハンディスキャナーが必要だったりするとその時点で2つ必要となり、何かしらでUSBメモリを使う事になるとUSBポートが3つ必要になります。これを慣れない社員にうまくコントロールをお願いするのは、コア業務以外で負荷をかける事になります。寿命は、デスクトップと比べると短くなりやすいです。
Iot時代の先駆け!? タブレット系
タブレットといえば、ちょっとした作業というのに向いてるというのがありますが、近年性能も底上げされてきています。
安い物は、安い物なりですので、使いこなすにはそれなりの知識が必要となります。ミドルクラスからハイエンド機に関しては、動作も快適と言える物もあり、業務スタイルによっては十分に使える物もあります。折り返せるノート、キーボード分離型など……日本においては、使いこなそうとする人がガジェッターと呼ばれる人達しかいないため、需要が伸びなかったりします。iOSやAndroid以外にWindowsという選択肢も選べるようになってきましたので、従来PCの既存アプリケーションがそのまま使えるメリットがあります。業務系アプリであれば、Windowsタブレットでも、実用LVに来ていますので、タブレット用にアプリを開発したり改良する必要がないメリットがあります。
結局、どれがいいの?
どれが一番というのは、ないです。情シスとしては、現場に対して最適な提案を行うのが理想になりますので、利用する人に合わせ、選ぶのが一番です。選定ポイントをまとめますと……
- 有線LANやUSBポートの有無
長く使っていくうえで重要なポイントです。 - タッチ操作でも大丈夫なのか
キーボードがないおよび小さい変則キーボードだと打ちにくかったりがあります。
タッチ操作は、ある程度練習しないと細かく扱えない事が多く、手が大きい人には不利だったりします。 - 長く使う必要があるのか(予算の関係など)
長く4年使いたいなどとなるとノートよりデスクトップに軍配があってしまいます。 - 移動の頻度は、どのくらいあるのか
1年に数回なのか、1か月に1回以上なのかで ノートでも、どのくらいの軽さが要求されるかが変わります。
商社任せ等にすると、5世代前モデルと言ったものが、まだまだ流通在庫としてあるらしくポーンと見積もりが来るケースがあります。5世代前つまり今だと3年位前になりますが、さすがに3年となると性能差が少し出始めますので、用途やユーザー希望によっては注意が必要です。情シスとして、利用者および部署に見合ったPCが選べるといい仕事したなと感じられると思います。
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