利用者の要望に合わせた最適な業務用PCの選び方
- 2015/11/18
- 情シス知恵袋
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情シスの方々が担当する業務の中で、業務用PC選定があると思います。
部外の方から見ると、情シスの方は、PCに詳しいと見られ、良い物を選んでくれるという期待に満ちた目で依頼してくる方もいると思います。
しかし、○○用のPCと見積を任されても「どうすればいいんだろうか」と悩み、ベンダーに丸投げして利用者状況が分からず、アンマッチとなってしまう事があります。利用者に対するヒアリングも大事ですが、ある程度の選定基準は、推測可能ではあります。
その道のプロとして、利用者に合わせた最適な業務用PCを選んでみませんか。
PCを選ぶなら、まずはCPUから
第1回は「CPUとグラフィック」について説明します。
CPUといえば、PCの頭脳にあたり処理速度に直結する部分です。グラフィックとは、GPUとも呼ばれるものです。GPUには、グラフィックボードと呼ばれる独立パーツとして動くものもありますが、今回は内蔵GPUに目を向けます。
その昔は、内蔵GPUはマザーボード側についている事が主流でした。現在ではCPU内蔵になりIntelによると10年前と比較し、100倍以上の性能UPしたと発表しています。複雑なグラフ・動画編集があるならグラフィックボードを使う事もありましたが、内蔵グラフィックでも選択さえ間違えなければ、十分な作業が出来るようになってきました。
とある兼任情シスのお手伝いに行った時、「予算がなければ最低で」という選択をしていました。現場の気持ちになると最低スペックで端末選ばれた人は、処理が追い付かずイライラしますし、最高スペックでは、使いこなせてない場合もあり、コストパフォーマンスに欠けてる場面がありました。その結果、業務が滞り、情シスへの不満が向けられます。
やはりTPOに合わせた選択をすることが、プロとしての選択。現場にも喜ばれ、会社の経費も抑えられるようになります。それでは、選定ポイントにおける機能説明をします。
現在のCPUシリーズのラインアップは、大きく分けてこんな感じになります。
CPUメーカーには、intelとAMDがありますが、ここではintelのみを紹介します。性能的には、ざっくりと左にあるモデルが高性能で、同モデル内では上に来る物が高性能になります。
迷ったら、メインモデルを選びましょう!
各モデルについて、説明します。
メインモデルは、一般的な担当者に渡すPCに選ぶモデルです。
一般的にCorei5シリーズがおススメになります。なぜ、Core i5かと言いますと、省電力にも優れている部分があるからです。そんなに使わないし、安いからCore i3という選択肢もありますが、i3には、ターボブースト機能がなく省電力に向いていないからです。オフィスでは、基本朝つけて、帰るなり外出するまではPCの電源を入れたままにすると思います。その間、全ての時間で処理しているかというと、そういうわけでもなく、会議やPCとは関係ない作業したりする時間があると思います。Core i5以上であれば、省電力にも優れるため、電気代を抑える事も出来ます。また、多岐にわたる業務をされるような場合は、Core i7を選択肢に入れるのもありで、特に内蔵GPUが上位版にあがったりと、3Dや動画再生でパフォーマンスを発揮します。
廉価モデルは、コスト重視の場合に役立ちます。メインPCでの利用はおススメしません。
性能は今一つとなる場合が多いため、PC操作になれない人が使うには不便とイライラが出てしまい、運用上予期せぬ不具合が発生しやすくなります。(2重処理や応答なし状態)このモデルを選ぶ時というのは、受付で一つのプログラムしか動かさないとか、展示用などでいつ壊れてもイイというよう使い方が想定される場合に選ぶのがおススメになります。PCに詳しくない人がブラウザの数を抑えたり、メモリの限界を考えたりするのは、難しいかと思います。繰り返しになりますが、一般業務用には、Core i5をお勧めします。
省電力モデルは、バッテリー駆動時間を稼ぐ必要のある場合に役立ちます。
とにかく消費電力を抑えるために作られており、タブレットPCなどに搭載されています。そのため、性能は、控えめになっています。登場したてのAtomは、Officeファイルを開くのもギリギリという設計のPCもありましたが、現在では、Youtube再生もそれなりに出来、軽作業なら十分出来るようになってきています。しかし、過度な期待は禁物です。サクサク動かしたい人には、あまりお勧めできません。
性能的に下の方になっていますが、Core Mに関しては、物によってCore i3に匹敵し、高画質なフルHD動画も問題なく再生出来ます。
IntelのiGPUって、どうなの?
CPU内蔵GPU「iGPU」については、あまり気にしなくて大丈夫です。
一般用途では、どれを選んでも普通に処理できるLVまで来ているため、難しい処理をしない限りは考える必要ありません。3Dや軽いCADをやりたいとなると話は別ですが、場合によってはiGPUでも対応出来る事があります。参考までに、性能比較はこんな感じになります。
Irisがつく内蔵GPUは、あまりありませんが、ミドルクラスグラフィックボード並に性能保持しているため3D処理も余裕で処理出来ます。真ん中の数字ありのモデルは、基本数字が大きい方が性能高いです。2000→3000→4000→5000番台と来ていましたが、現行モデルでは、数字がもどり、500番台となっていますので、注意が必要です。
今回のまとめ
ざっくりと説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
今回のおさらいになりますが、簡単に選定するならこんな感じになります。
情シスの方なら分かると思いますが「困った」と一言で済まされる問い合わせが来ると、何が原因なのかも分からず、PCがフリーズして呼ばれると何をしたかも分からないと対応に困る事があると思います。
障害対応に慣れている方なら、それでもよいですが、兼務情シスさんだとコア業務以外に手を取られて追い詰められますので、余裕あるスペックでのPC選定をお勧めします。
次回は、「メモリとHDD」について説明します。
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