使える! 情シス三段用語辞典26「ダークストア」

2016/11/17

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「ダークストア」の意味

「ダークストア」とは、ネットスーパーに特化した物流施設を指す。「ストア」といっても基本的に一般の人は受け付けず、ネット経由の注文のみを受け付け配送することに特化している。法的に店舗を設置しなくてはいけない理由で店舗を併設する場合もある。

ネットスーパーは、これまで利用者から「店舗にある欲しい品物をすぐ配達してほしい」という要望に十分に応え切れていない面があった。そこで、ネットスーパーに力を入れる小売大手では、都市部にダークストアと呼ばれる物流施設を設け、顧客の要望に応じられる最適な体制を構築しようとしている。

二段目 ITが苦手な経営者向け

ネット通販が広まり「欲しい品物をすぐ配達してほしい」という消費者からの要望が強くなっています。これを受け、大手小売各社ではネットスーパーに力を入れたいと考えています。しかし、ネットで注文を受け、各地の店舗から配達する仕組みでは、在庫に限界があります。物流システムの面でも対応に限界があり、消費者の要望に応えられなくなっています。

そこで、一般消費者が多く住む都市部に、ネットスーパー専用の物流施設を設け、この問題を解決する動きがあります。この施設は「ダークストア」と呼ばれています。施設内にはさまざまな商品がストックされており、ネット経由での注文に応じてすばやく配達することができます。このダークストアを活用することで、大手小売などはネットスーパーの利用客を増やそうとしています。

施設は表向き倉庫ですが、一般の買い物客を受け入れません。ただし、小売各社で、その戦略には微妙な違いがあり、一般の買い物客も受け付ける「ハイブリッド型」のダークストアも登場しています。どちらの施設がネットスーパーに最適なのかは注目を集めるところです。

三段目 小学生向け

みなさんは「インターネット通販」って知っていますか? みなさんは使わなくても、お父さんやお母さんが通信販売で買った品物が段ボール箱で届くのを見たことはあるかもしれませんね。本や電化製品、日用品、化粧品などをインターネットで注文し配達してもらうことを「ネット通販」というのです。

一方で、新鮮な野菜や牛乳、お肉などの食品は近所のスーパーマーケットに買いに行くことが多いですよね。そこで、スーパーマーケットの社長さんたちは、こういうものもインターネット通販で受け付けて配達できるようになれば、「お店がもうかるし、お客さんも喜ぶだろうな」と考えました。そこで「ネットスーパー」といって、ネットで食品などを注文できるスーパーを作ったのです。

ただ、お客さんは、いろいろなものが欲しいので、ネットスーパーにはバラエティーに富んだたくさんの品物を置いておく必要があります。しかも、すぐに配達しないと「なーんだ」と言われてしまいます。けれど、近所のスーパーにはそんなに荷物を置いておく大きな倉庫もないし、運ぶ人手も足りません。

そこで、ネットスーパーを成功させたい人たちは、「ネットスーパー専用の倉庫」を作ることにしました。この倉庫には一般のお客さんは入れません。なので「ダークストア」と呼ばれています。

ダークストアには大量に品物をそろえておき、ネットで注文が入ったら、すぐ運べるように、お客さんがたくさんいる都会の便利な場所に作ります。あなたの家の近所にある大きな倉庫が、実はダークストアだった、なんてこともあるかもしれません。

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