フェムテックの市場規模は?サービス事例や参入に向いている企業も解説

  • 2022/9/7
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女性の健康上の悩みや課題を、テクノロジーを活用して解決する「フェムテック」。
フェムテックは、女性の社会進出が進むにつれて年々注目を集めている市場であり、今後も将来性が期待される分野です。
しかし、フェムテックについてあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、フェムテックの概要や市場規模、サービス事例、市場参入時のポイント、参入に向いている企業の特徴について解説していきます。

 

フェムテックとは

「フェムテックという言葉を最近初めて耳にした」「フェムテックが何なのかよくわかっていない」方向けに、まずはフェムテックの概要やサービス事例について説明していきます。

フェムテック=Female(女性)+Technology(テクノロジー)

フェムテックとは、女性を意味する「Female」とテクノロジーを意味する「Technology」を組み合わせた造語です。女性の身体や健康に関する悩み・課題を、テクノロジーを使って解決する考え方やサービス、製品を指します。
フェムテックは、デンマークのイダ・ティン氏が2016年に提唱した比較的新しい言葉であるため、まだ十分な認知度があるとはいえません。
しかし、年々注目を集めていて、日本でも2021年に流行語大賞にノミネートされています。

フェムテックのサービス事例

フェムテックという言葉が理解できたところで、具体的なサービス事例について見ていきましょう。
フェムテックにはさまざまなサービスが登場していますが、ここでは代表的なものを3つ紹介します。

  • ルナルナ

生理日予測・排卵日予測アプリの「ルナルナ」は、日本国内で20年以上のサービス実績を持つ代表的なフェムテック分野のサービスです。アプリも1700万以上のダウンロード実績を誇り、多くの女性にとって体調管理のうえで欠かせないサービスとなっているでしょう。
(参考:https://sp.lnln.jp/brand

  • エルビートレーナー

「エルビートレーナー」は、骨盤底筋の緩みや尿もれ対策に役立つトレーニンググッズです。スマホのアプリと連動させることもでき、ゲーム感覚で骨盤底筋のトレーニングができます。
(参考:https://hellofermata.com/products/elvietrainer-elvie

  • KOREDAKE

「KOREDAKE」は、女性の栄養補給をサポートするプロテイン商品です。日々の食事で女性が特に不足しがちなたんぱく質や食物繊維、カルシウムなどの栄養が十分に含まれています。また、カロリーゼロの天然甘味料が使用されていることも女性にとって嬉しいポイントです。
(参考:https://koredake.co.jp/

 

フェムテックの市場規模

さまざまなサービスが展開されているフェムテック分野ですが、市場規模はどの程度あるのでしょうか。
海外のフェムテック調査機関である「FemTech Focus」によると、フェムテックの世界における市場規模は、2027年時点でおよそ1.1兆ドルと予測されています。
また「矢野経済研究所」の調査では、日本国内におけるフェムテックの市場規模は2020年において約597億円とされています。
これらの調査結果から、フェムテック分野は今後さらに成長していく有望な市場であることがわかります。

フェムテック市場へ参入する際のポイント

今後ますます伸びていくフェムテック市場に参入する際は、どのような点が重要になるのでしょうか。
ここでは、参入時のポイントを3つ解説します。

1.時代のニーズの変化を素早く捉える

フェムテック市場に参入するためには、変化していく世の中のニーズに素早く対応していくことが大切です。
フェムテックは、今でこそ注目を集めている分野ですが、以前は女性の身体に関するデリケートなテーマとしてタブー視されていました。
つまり、フェムテックは時代のニーズの変化によって台頭した市場なのです。
今後もライフスタイルが年々変化していくにつれ、フェムテック市場も変化していく可能性があります。そのため、市場の変化に対応する柔軟性が求められるでしょう。

2.デジタル技術を有効活用する

フェムテックは「女性」+「テクノロジー」がベースであるため、テクノロジーへの追随も不可欠です。
フェムテックのターゲットとなる女性は10代~50代と幅広く、特に若年層へ効果的にアプローチできれば顧客のLTV(ライフタイムバリュー)向上を図ることができます。
現在ではスマホが広く普及し、若年層を中心にSNSの利用が活発なため、SNSなどのデジタル技術を有効に活用することが顧客へのアプローチにおいて重要となるでしょう。

3.ユーザー同士のコミュニティを促進する

フェムテック分野は、人それぞれに身体や健康上の悩みがあり、個人で抱え込みがちな側面があります。
そのため、ユーザー同士で悩みを共有できるコミュニティをサービス上で展開できると、ユーザーの安心感やサービスへの信頼感につながるでしょう。
その結果、顧客のエンゲージメントが向上し、長期的な顧客の定着化が期待できます。

フェムテック市場に向いている企業の特徴

ここでは、フェムテック市場に向いている企業の特徴を3つ解説します。

1.既成概念に捉われずに柔軟な発想ができる企業

フェムテックは、扱うテーマの性質上、これまでビジネスにしづらかった分野の一つです。現在でも、あまりオープンに扱えないと感じる企業や組織も存在するでしょう。
既成概念に捉われず、世の中で求められる大事なビジネス領域として、柔軟なマインドでビジネス展開ができる企業が参入に向いています。

2.女性の意見や提案を積極的に取り入れている企業

フェムテックは、10代~50代の女性をターゲットにしたビジネス領域であり、企業で働く女性もターゲットに含まれます。
そのため、社内の女性従業員の意見や提案を積極的に取り入れ、ビジネス展開に活かしていく風土の強い企業が向いているといえるでしょう。

3.新しいテクノロジーの活用に力を入れている企業

フェムテック分野で展開するサービスは、SNSやスマホアプリなどのデジタルテクノロジーを活用する機会も多くなります。
また、そのようなテクノロジーは年々進化していくため、新しいテクノロジーの活用に力を入れている企業がフェムテック市場に適しているでしょう。

 

まとめ:フェムテックの市場規模は今後ますます伸びていくことが予測される

フェムテックは、「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語であり、女性の身体や健康に関する悩み・課題を、テクノロジーを使って解決する考え方やサービス、製品を指します。
年々注目が集まり、市場規模も増加している将来性のある分野です。
フェムテック市場に参入する際は、既成概念に捉われない柔軟な発想や企業風土とともに、テクノロジーの進化に追随していくことが重要となるでしょう。
企業のデジタルテクノロジー活用事例や、基礎知識は下記の記事でご紹介しているので合わせて参考にしてみてください。

【いまさら聞けない】IoTとDXの違いとは?|用語への理解が深まる活用事例をご紹介

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