デジタルワークプレイスとは?メリットや課題、実現のポイントを解説
デジタルワークプレイスというキーワードをご存じでしょうか。
デジタルワークプレイスとは、場所に捉われずにデジタル上で業務や情報共有を行える仕事空間です。
企業で働くご担当者の方にとっては「デジタルワークプレイスについてよくわかっていない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、デジタルワークプレイスの概要や注目される理由、メリット、課題、実現ポイントを解説していきます。
この記事の目次
デジタルワークプレイスとは?
はじめに、デジタルワークプレイスの概要や注目される理由について解説します。
・デジタルワークプレイスの概要
デジタルワークプレイスとは、デジタル上の仕事空間のことです。職場で行う業務をデジタル環境にシフトし、場所に捉われずに業務や情報共有を行えるようにすることで、生産性向上やコスト削減を図ることを目的としています。
・デジタルワークプレイスが注目される理由
デジタルワークプレイスが注目される理由には、主に以下の2点が挙げられます。
- テレワークの普及
- 労働力不足への対策
近年はテレワークの普及により、自宅やサテライトオフィスでも業務を行えるようになりました。それに伴ってテレワーク環境の整備が急務となり、デジタルワークプレイスの構築に注目が集まっています。
また、少子高齢化により労働人口が減少するなかで、デジタル技術を用いた業務効率化が大きな課題となっていることも理由です。
デジタルワークプレイスのメリット
続いて、デジタルワークプレイスのメリットについて、以下の3点を解説します。
- 生産性の向上
- 従業員満足度の向上
- 社内のDX推進を加速
①生産性の向上
デジタルワークプレイスでは、デジタル上で統一的な連絡手段を用いることで、情報の伝達・共有にかかる時間を減らせます。バラバラだった各部署の業務をオンライン上で一括管理することで、業務スピード向上が見込めるでしょう。
②従業員満足度の向上
自宅やサテライトオフィスでも働けるようになることで、通勤の負担などが減り、従業員満足度の向上につながります。育児や介護で出社が難しかった社員の就労促進にもなり、優秀な人材の確保が可能です。
③社内のDX推進を加速
デジタルワークプレイス導入にあたって、紙を使ったアナログ業務のデジタル化を推進することになります。そのため、結果的に社内のDX推進を加速することにもなるでしょう。
デジタルワークプレイスの課題
デジタルワークプレイスには前述のメリットがある一方、課題も存在します。主な課題は以下の3点です。
- 社内のコミュニケーションの希薄化
- 情報漏えいのリスク
- 業務の進捗状況がわかりづらい
①社内のコミュニケーションの希薄化
デジタルワークプレイス上で働く場合、各社員が物理的に離れた場所で働くことになります。直接顔を合わせる機会が減るため、社内のコミュニケーションが希薄になりがちな点が課題です。
②情報漏えいのリスク
サテライトオフィスやカフェなどの公共の場で働く場合もあるため、情報漏えいのリスクが上がります。たとえば、カフェで離席している間にパソコンを盗まれる危険性もあるでしょう。
③業務の進捗状況がわかりづらい
デジタル上のメールやチャットだけでは、日々の社員の業務進捗状況がわかりづらい点も課題です。進捗状況がわかりづらい場合、あとになって業務の遅延などが発覚し、スケジュールに影響をきたすおそれがあります。
デジタルワークプレイスを実現するためのポイント
本章では、デジタルワークプレイスを実現するためのポイントについて、以下の3つを解説します。
- 定期的なコミュニケーションの機会を創出
- 各社員のパソコン上に情報を保管しない
- タスク管理ツールや朝会・夕会の場を有効活用する
①定期的なコミュニケーションの機会を創出
デジタルワークプレイス上では社員同士のコミュニケーションが希薄になりがちなため、定期的なコミュニケーション機会の創出が大切です。たとえば、統一出社日を設ける、オンライン上でランチミーティングを開催するなどの工夫が求められます。
②各社員のパソコン上に情報を保管しない
サテライトオフィスやカフェで働く際、パソコンの盗難リスクなどがあるため、各社員のパソコン上に情報を保管しない運用が重要です。社内サーバー上で情報管理し、各パソコンからは毎回アクセス認証を行うようにするなど、十分なセキュリティ対策を実施しましょう。
アクセス認証などのセキュリティ面に関しては、以下の記事も合わせて参考にしてください。
関連記事:「ゼロトラストとは?分かりやすく解説!実現に必要な対策機能も紹介」
③タスク管理ツールや朝会・夕会の場を有効活用する
デジタルワークプレイス上で業務進捗を可視化できるように、タスク管理ツールを活用することも大事なポイントです。また、朝会・夕会の場を設けて、日々の業務進捗を各社員から報告できるようにするとタイムリーな進捗管理につながるでしょう。
まとめ
デジタルワークプレイスは、デジタル上の仕事空間を指し、生産性の向上や社内のDX推進、従業員満足度の向上といったメリットがあります。
一方、拠点の多様化に伴い、情報漏えいのリスクやコミュニケーションの難しさなどが課題となるでしょう。デジタルワークプレイスを導入する際は、意識的なコミュニケーション機会の創出や十分なセキュリティ対策が重要です。
デジタルワークプレイスを自社に効果的に導入して、生産性向上や業務効率化を促進していきましょう。