自社との相性抜群!評価も上がる!?外注先選びのポイント

  • 2024/5/14
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外注を検討するときに何を参考にして選んだらよいのでしょうか。開発会社の選択肢は多岐にわたりますが、最終的に依頼先として決めた開発会社の良し悪しはシステム開発のみならず、その後の運用の成否にも結びつきます。
このコラムでは開発会社を選択する時に比較すべき項目や相見積もりをスムーズに進める方法などを知った上で、継続的に良好な関係性を築ける自社との親和性が高い開発会社を見つけられるような視点をお伝えします。そうした開発会社を提案できればプロジェクトの成功に加えて、任された担当者の評価にも繋がることが期待できます。今、外注先を決めかねている担当者に向けて、わかりやすく解説します。

 

1.システム開発会社を選ぶ軸

最適なシステム開発会社を選ぶためには複数の軸があります。受託開発、業務委託契約、SES、その他がありますので、システム開発会社を選択する際の参考にしてみてください。

a.受託開発の場合

6点の解説をします。本コラムとあわせて、受託開発の外注先選定 ~システム開発会社を見極める6つのポイント~もご覧ください。

①実績の調査
まず、システム開発の実績がまだ少ない企業を選ぶことは基本的に避けましょう。実績を確認するためには、その会社のWebサイトに開発事例が公開されているか否かが参考になります。一例として事例紹介にインタビュー記事が掲載されていて、そのクライアントが特に大手企業であれば信頼性が高いと判断できます。多くの場合企業HPに掲載がありますが、もし公開していなければ、直接ヒアリングして確認しても良いでしょう。
②システム開発体制の調査
中規模のシステム開発の場合においても、受注した1社だけで開発するのではなく、プログラミングなどの工程を複数の会社に下請けに出す場合があります。元請けと下請けの間には、コミニュケーションの齟齬やコストの増加などのリスクがあることが多いため、可能な限り受注したシステム開発会社のみか、システム開発会社の子会社で内製する会社を選びましょう。グループ会社でオフショアの仕組みが整っている開発会社などでもよいでしょう。
③開発担当のスキルチェック
どのようなメンバーがシステム開発を行うのか、実際に担当者やメンバー構成、各メンバーのスキルチェックも大切です。確認は、1.各担当の役職、2.各担当の経験年数、3.それぞれが担当するフェーズや工程、4.保有資格の4つについては最低限確認しましょう。
④保守体制と企業自体の経営や運営の安定度
開発したシステムは短くても数年、長ければ10年以上使用することになります。そのためには納品後の保守運用を長期にわたって行える企業であることが大切です。それには、しっかりした保守体制があるのか、会社自体に倒産リスクなど経営面に問題がないかを確認しましょう。こうした企業の評価を行う場合は会社四季報や、帝国データバンクなどの企業調査のサービスを利用し調べることができます。開発後に保守を依頼しない場合でも、不測の事態のためにもあらかじめ確認することを推奨します。
⑤要求と妥協の適正な折り合い
要求と妥協とは、発注者側の要求に対して、システム開発会社側の見積金額や納期が要望を満たさないケースに対してどこまで折り合いをつけることができるかを意味します。システム開発においては妥協できる部分とそうでない部分を明確にして、システム開発会社と交渉を行いましょう。「安かろう悪かろう」のシステムが納品されるか「信頼性が高く、堅固なシステム」が納品されるかは、適切な要求と妥協の対応によって実現すると言えます。
⑥複数の選択肢からシステム開発会社を選択すること
開発するシステムの内容によって、対応できるシステム開発会社の数は絞られます。リサーチをした上で10社以上を候補としてあげ、そこから5社程度に絞り込みましょう。その後、RFPを送付し、提案を検討した上で、最終的にベストな1社に決定しましょう。

b.業務委託契約の場合

業務委託契約においてシステム開発会社を選ぶ軸には契約の種類を明確にしておく必要があります。業務委託には、結果に対して報酬が支払われる請負契約と、業務の遂行に対して報酬が支払われる(準)委任契約の2つがあります。そのため、自社の開発にはどちらの契約を選択するのがよいのか明確にしておきましょう。

c.SESの場合

SES契約(システムエンジニアリング契約)とは、エンジニアを雇用する時間に対して報酬を支払う形態を意味します。SES契約は「成果物に対しての責任は一切発生せず、作業時間についてのみ報酬が発生する」ことがSES契約の最大のポイントです。SES契約はスキルがある人材をスポットで集めることができるので、自社の開発方式と適正を検討した上で選択しましょう。

d.その他

SES契約と混同されがちですが、契約形態の一つに「派遣契約」があります。「派遣契約」は発注元の企業が指揮命令系統を担います。派遣契約のエンジニアやプログラマーに対して指示を行うことを認識しておきましょう。

 

2.自社の事業フェーズで分類、親和性が高いステム開発会社の選び方と注意点

最適な外注先は自社の事業フェーズでも異なります。立ち上げ期、成長期、安定期、拡大期の4つの状況に適したシステム開発会社についてそれぞれ説明します。

a.新規事業(立ち上げ期)

このフェーズは新たに事業を構想し、立ち上げるまでのフェーズと言えるでしょう。このフェーズではスピーディーなサービスの提供やローンチ(システムの公表や提供開始)が要求されると言えるでしょう。例えばスタートアップは短期間での急成長することを目標としています。そのためアジャイル型でWebベースの迅速なシステム開発の実績やノウハウがあるシステム開発会社を選択するとよいでしょう。ある程度開発自体を牽引できるパワーも兼ね備えているとなお良しです。

b.成長期

成長期は業績拡大に向けてビジネスモデルを構築するフェーズと言えるでしょう。このフェーズでは、例えば顧客やユーザー数が増加することによって、当初システム開発の時には想定していなかった問題が発生したり、オペレーション体制の拡充や安定稼働に向けた対応が必要となることが考えられます。よって、その業界への知見が豊富であったり、業界の専門的な開発の実績が多くある開発会社を選択すると良いでしょう。

c.安定期

安定期では、事業成長とともに安定的で堅牢なシステムが必要となります。こうしたシステムの開発を得意とするシステム開発会社を選択するとよいでしょう。将来的なビジネスの成長も視野にいれて、大きなコストをかけずに改修できるシステム開発を担うことができる会社を選択することが必要でしょう。ただし、成長期で出来ていた結果の出し方が徐々に通用しにくくなる場面も想定されるため、新たな施策のためにはしっかりとコストをかけてでも最新のノウハウをユーザーのために還元できる開発会社を選択できると持続可能な運用が可能でしょう。

d.拡大期

顧客やユーザーニーズを満たすためにサービスの拡充を行いながらビジネスをさらに拡大させるフェーズと言えます。例えば、このフェーズでは顧客のユーザー数の増加も想定されるため、パフォーマンスにも優れたシステムが必要となるでしょう。またより多くのアクセスが想定されることから、より洗礼されたセキュリティの確保も重要な要素となるでしょう。こうした要件にノウハウがあるシステム開発会社を選択すると良いでしょう。

 

3.評価につながる!発注側で工夫できるPOINT 7つ

システム開発において大切なことは、開発の主役は発注者であることを認識する点です。その上でシステム開発のプロジェクトを成功させるための発注者側で工夫できるポイント7つを説明します。

 

①内製するタスクと外注するタスクの線引き

システム開発を行う際には自社で内製タスクと外注するタスクの線引きを行いましょう。タスクの線引きが明確でないと、必要なタスクの抜け漏れの原因やトラブルの発生の要因になる可能性があります。評価ポイントとしては、自社のリソースを適正に配分して投下できる点、適切なコストについて検討ができている点、また重要なポイントを精査できている点などが挙げられます。

②コミュニケーションにまつわる環境の整備

例えば発注者と開発者間で理解の不一致や齟齬があるまま開発が進み、後工程で問題が発覚してしまった場合、手戻りが発生する可能性があります。このような場合は新たに工数やコストが発生しかねません。発注者側はコミュニケーションを行う際には相互の認識が一致しているか随時確認が必要です。「相手に伝わっている」との思い込みを見直すことも具体策となるでしょう。評価ポイントとして、追加工数によるコストインパクトを低減できる点が挙げられます。

③専門的な箇所はまるっと外注

システム開発会社が保有する最新のノウハウやツールを有効に活用することで、よりスピーディーに開発を進めることができます。内製や自社による対応が難しい工程や、専門的なノウハウが要求されるプロセスについては、外注にアウトソーシングすることで、自社のリソースの投下を回避できます。評価ポイントは、自社内に人材や開発環境を準備するコストや負担をせずにすむ点です。

④適切な開発方法の判断

事業環境や市場の変化が加速するなか、システム開発もスピードアップが要求されています。こうした環境下では、ウォーターフォール型の開発手法のみならず、アジャイル型やその派生であるスクラム型によるシステム開発も適しているかもしれません。最適な開発手法を選択できれば開発も早く完了することができるでしょう。評価ポイントとして生産性の向上やムダ・ムリ・ムラの排除など、利益を得る機会が拡大することが挙げられます。

⑤ガントチャートでタスク管理を視覚化

ガントチャートとはプロジェクト管理に多用される進捗管理表です。ガントチャートでスケジュールやタスクの優先順位、役割分担などを視覚化し共有しましょう。ガントチャートによってタスクの複雑な相関関係やクリティカルパスを整理し、進捗を管理できます。評価ポイントは抜け漏れを防ぎ、スケジュールに従って円滑なシステム開発を行える点です。

⑥メンバーでしっかり役割、期日などすり合わせ

システム開発には極めて多くのタスクが存在します。発注者側はシステム開発のプロジェクトが円滑に進むように、発注者側と開発者側と役割を明確化しタスクの完了期日などの要望をしっかりと伝え、すり合わせましょう。評価ポイントは、曖昧な状態のまま進行することで発生する抜け漏れやトラブル対応の工数を削減し、本来の開発業務にリソースを投下できる点です。

⑦バッファの設定

バッファとは、コンピュータでデータを一時的にデータを記憶する場所ですが「余裕」や「ゆとり」といった意味もあります。ギリギリのスケジュールや予算のシステム開発では、トラブルが発生した際の対応が難しくなります。外注先に開発を依頼する際はバッファを設けた計画を依頼しましょう。評価ポイントは予期せぬトラブルが発生したときにもスケジュールの遅れや工数の増加を吸収できることです。

 

4.HumAInのシステム開発

お客さまの課題解決をサポートするHumAInでは、受託開発やデザイン制作、その他さまざまな事業上の開発サポートをしています。こうした事業の1つの要素であるシステム開発については、4つのポイントがあります。

BTCチームを駆使して、ゴールまで伴走

HumAInではビジネス(B)、テクノロジー(T)、クリエイティビティ(C)のすべてを持つ人材を「BTC人材」と呼んでいます。「BTC人材」で構成され、開発を担うのが「BTCチーム」です。自社のリソースやパワーのみならず、アライアンスパートナーとの共同開発を行うなど、既存の枠にとらわれない思考や課題解決思考で、価値ある新サービスの開発を推進しています。HumAInのメンバーはあなたのチームの一員となり、ゴールまで伴走します。

ご希望のシステム開発やデザイン制作の更に踏み込んだご対応を、一丸となって担っていきます!

1.プロダクト開発

様々な開発実績があり、事業のフェーズにあったサポートが可能です。特にHumAInは人材採用分野におけるシステムの開発に強みがあり「採用を見える化する」採用分析システムの開発やATSサービス(Applicant Tracking Systemの略:応募受付やスケジュール管理などを一括して行う採用管理システム)へのHRogのマップ組み込み開発などを行っています。

実績に関しては、こちらからご確認ください。

2.保守・運用

開発後もサービスが安定的に稼働するように、保守、運用を行う体制を構築します。ソフトウェアのバージョンアップ対応などを適宜行うことでセキュリティ対策も実現し、安心してご利用いただけるサービスと品質を提供します。

もちろん他社で開発したシステムに関しての保守・運用のご相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

3.サイト解析・改善

開発したサイトなどは開発して完了ではなく、PV数やユーザーの動きを正しく評価しアップデートを重ねることで、継続的に期待する成果を出し続けることの割合が大きくなります。正しい評価を行うために、Webサイト上におけるユーザー行動を可視化することができる定期ヒートマップの作成や、Webサイトなどを最適化するためABテストのレポートやSEO対策を行い、成果の出るWebサイトの運用サポートを行います。

 

5.まとめ

本コラムでは「自社との相性抜群!評価も上がる、外注先選びのポイント」について解説しました。システム開発を外注する際の依頼先開発会社を選ぶ軸を理解して開発プロジェクトの成功につなげていきましょう。情シスNavi.では、本コラム以外にも、情報システムの開発に関わるさまざまなコンテンツを提供しています。是非確認してみてください。

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この記事を書いた人:takahashi

2022年、初めての転職活動を経て現職へ。情シスナビ編集部以外にもバックオフィス業務や営業サポートも担当。情シスやIT業界に関する情報を分かりやすくお届けします。

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