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会議の効率化から働き方改革をサポートする「ThinkSmart Hub 700」-レノボ
- 2019/2/13
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- ThinkSmart Hub 700, サブスクリプション, テレワーク, レノボ, 働き方改革, 超音波
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12日、レノボ・ジャパン株式会社は、生産性の向上を実現するオンライン会議システム「ThinkSmart Hub 700」を発表した。本サービスは、”Always Connected”のコンセプトのもと、場所を問わずに誰もがコラボレーションできる時代に即した”ThinkSmart as a Service”を実現するツールである。
本製品は、レノボグローバルの研究機関である大和研究所が開発・製品化した。Zoom Video CommunicationsやSkype for Businessといった複数のUC(ユニファイド・コミュニケーション)プラットフォームに対応したテレカンファレンス用スピーカーマイクという体であるが、それだけに終わらない仕掛けが詰まっていた。簡単に導入できることから”情シス不要”をうたう本サービスであるが、実際の管理・運用面はどうなのであろうか。情シスの視点から新製品発表会のレポートをお届けする。
ワークプレイス変革を加速させる為のサービスを
発表会は同社の代表取締役デビット・ベネット氏より、同社のミッションである”Intelligent Transformation”の説明から始まった。
レノボでは、世界的にワークプレイス変革には3つのトレンドがあるととらえている。
日本でのワークプレイス変革も徐々に進みつつあるものの、もっと加速できる余地があるとベネット氏は語る。
その解の一つとして提案するのが、テレワークやコラボレーションワークに最適な「ThinkSmart Hub 700」ということである。
テレワークは働き方改革の一部ではあるものの、全てではない。しかしながら、”現場”に縛られない業種においては、テレワークは大いに働き方が広がる存在であり、これまで様々な理由で就業できなかった人にもチャンスを与える。だが、無料のサービスも含め、オンライン会議システムやテレカンファレンスシステムはこれまでにも存在している。そこにはどのような違いがあり、どのような背景で製品化にいたったのであろうか。
同社プロダクトマネージャーの元嶋氏より紹介があった。
”オンライン会議の不満や問題点を解決する”設計・開発
同社が実施した「Web会議システムに関する調査」によれば、勤務先で採用・導入している制度や働き方を調査したところ、「テレワーク制度」を導入している企業は全体平均では10.1%という結果であったという。大企業ほどテレワーク制度導入の率は高いが、それでも21.8%であり、政府目標である「テレワーク導入企業数:2012年度比で3倍≒30%超」という数字には遠く及ばない。
また、Skypeなどのオンライン会議システムを導入済の企業でさえも、3人に一人は活用できていないという。
更にテレワークが活用されない理由を深堀し、オンライン会議に対する上位の不満や問題点を大きく3つに絞り込んだ。
この結果から察するに、現状のシステムが”使いにくい存在”であることが分かる。会議システムであるので、聞き取りにくいのではそもそも製品として成立しないが、設定/操作が複雑でわかりにくい、コンテンツ(画面共有)がしにくいなどは設計思想で大きな違いが出る。これらの不満や問題の解消をハードウェア設計やアプリケーション開発では大きく意識したという。
また、本サービスはグローバル展開するものであるが、開発にあたっては、日本特有のニーズにも対応できるような体制作りも行った。ユニファイドコミュニケーション(UC)関連に豊富な知見を持つ住友商事マシネックスの力を借り、社内を含めてβテストを充分に行い、仕様に磨きをかけたという。UIにホイル操作を用いたのも、どの向きから操作しても差異を感じさせない為である。また、その逆に試作段階では採用していたナビゲーション用のポップアップを省略するなどβテストのフィードバックから、実際の使い勝手がよく考えられている。
また、ハードウェアではユニークな機能を搭載している。デバイス認証に超音波を採用したところである。同社の調査結果ではオンライン会議の開始が日常的に5分以上遅れている人の割合が67%という結果もあり、ログイン→相手を選択→呼び出しといった一連の操作をせずに、(会議室など)その場に行けばすぐに使えることを目指した。
利用者のPCやAndroid搭載スマートフォンに「スマートオフィスクライアント」というソフトをインストールして使用する。会議などでクライアントデバイスを持ち寄った際、「ThinkSmart Hub 700」の専用スピーカーから発する超音波をキャッチし、ユーザーはIDなどの入力をすることなく、ワンタップで会議に参加。画面共有も簡単に行うことができる。
このような機器接続には、一般的にはBluetoothやWi-Fiなど、ハードウェアが搭載する通信方式を利用してペアリングすることを考えがちであるが、無線という特性上、どちらもその信号が会議室の中だけに収まらない可能性がある。その点、超音波であれば、人の耳に聞こえることなく、且つ、仕切りで遮蔽してしまえば、外に漏れることは少ない。実にユニークであり、使い勝手を考えていると感じた。その分、コストはかさむことになるが、商品・サービスの性格上、あまり問題視されることはないであろう。
このように「ThinkSmart Hub 700」はハードウェアだけでなく、ソフトウェアも独自設計し、良質で効率的なコミュニケーションを実現する為に作られているが、どのような点に注意し、開発・設計を行ったのか、その開発ストーリーについて、同社大和研究所の熊木氏が語ってくれた。
”オーディオ・ファースト”デザインという設計思想
「ThinkSmart Hub 700」のユースケースはハドルルームでのユニファイドコミュニケーション(以下、UC)や内部MTGという2つの利用方法を想定しているという。参考までにハドルルームとは小規模の会議室のことで、およそ15ft×15ft。2~6名での会議を想定しており、最近、米国企業では多く見られるようになった会議室である。
また、デザインにあたり2つのニーズを両立させることを目指している。コラボレーションモードとパススルーモードである。コラボレーションモードはオンライン会議を想定した使い方、一方、パススルーモードは従来のプロジェクターの代わりとなる外部画面としての使い方である。
また熊木氏によれば、「ThinkSmart Hub 700」は”オーディオ・ファースト”デザインで設計した結果だという。音質の面で従来のノートPCとは違う“いい音”を追求し、その為にさまざまな工夫も凝らした。
Dolby Audio Speaker Systemに対応した大型ステレオスピーカーを2セット搭載し、スピーカー部は許す限り十分なチャンバースペースを確保。スピーカーユニットのマウント部には振動抑制ダンパーを介して取り付けるというこだわりようである。またアレイ・マイクロフォンを採用し、エコーキャンセルやノイズ軽減に貢献している。
会場でその音量を確認したが、多少のこもり感を感じる音質であるものの、想定する会議室のサイズを考えると必要十分以上の音量が確保できていた。
「ThinkSmart Hub 700」は3月から出荷開始を予定しており、価格は39万9000円(税別)。これには1年間の利用ライセンス権が付属し、2年目以降は別途利用権の更新が必要となっている。現状の価格は未定とのことであったが、同社では5000円/月程度を想定しているという。
尚、現時点では「スマートオフィスクライアント」はPC及びAndroidデバイスのみの対応であるが、日本ではiOSの普及率が高いこともあり、検討中であるという。
専用のWeb会議システムと専用のSP/MICが、月額5000円(初年度は約40万円)で利用できるのであれば、十分に納得がいく。
【執筆:編集Gp ハラダケンジ】
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