『第2回 ウェアラブルEXPO』レポート 「両手で荷物が持てるイノベーション」株式会社ウェルキャット

2016/01/22
ブース全景画像

バーコードリーダー、RFIDリーダーメーカーの株式会社ウェルキャットは、PCに直接つながるバーコードリーダーや無線機一体型バーコードリーダーなど、国内初の製品を作り続けてきた日本におけるバーコードリーダーのパイオニア的存在です。

 

もちろん今回の出展も腕にはめる二次元ウェアラブルターミナル「WIT-220-N」とFIDウェアラブルターミナル「WIT-250-N」。その小さなボディからは想像もできない高機能と業務効率化の実力を同社の営業部 バーコード営業1課 課長 毛賀澤 泰司さんにお話を伺いました。

「ハンディ型のバーコードリーダーは、使うときにどうしても片手を塞いでしまいます。例えば両手で荷物を持っている時に、バーコードを読み取る必要が出てきた場合は、一旦荷物を置くとか、片づけてから読み取り、また手に持つという動作が必要になります。
バーコード読み取りとは、本来は業務の補助的なデータ読み込みであって、作業効率を求められる製造業や物流業では読み取りのための無駄な動作が非常に課題になっていました。それを解決したのがこのウェアラブルターミナルです」

持たない、落とさない、失くさない 画像

お話を伺った、毛賀澤 泰司さん

「結構多いのがリーダーを落として壊してしまうこと。ハンディタイプも産業用に作ってありますので、ある程度頑丈にはできているのですが、完全ではありません。作業中にリーダーを無意識に置いてしまい、忘れたり紛失したりすることもあります。
落下防止や紛失防止のために首から下げる方法もありますが、重さもあるので、長時間下げていると作業者に負担がかかります。また、工場などでは、機械に巻き込まれる可能性もあるので、安全上ぶら下げること自体が禁止されている場合がほとんどです。逆に荷物を持ったままリーダーを操作しようとして、荷物を落としてしまうという事故もよくあるようです。
その点、ウェアラブルターミナルは腕に固定していますので、落下事故も防げますし、小型軽量(本体重量94g)なので作業者の負担軽減も可能です」

「リーダーならモニター画面をこんなに大きくしなくても良いのでは、という声もあります。実際、お客様によっては1行分の表示があればいいという方もいらっしゃるのですが、双方向通信ができることで、作業指示を出したり、手順書を表示したりという使い方ができます。例えば大きな倉庫でのピッキング作業では、リーダーで荷物のバーコード読んだら、次の荷物の場所を正確に指示できるので、業務の効率を高めることができます」

「多機能ターミナルということで、お客さまが我々の想定しなかった使い方をされている例もあります。例えばBluetooth通信もできるのですが、同じくBluetooth通信ができるノギスやトルクレンチなどの測定機器から計測結果をデータ受信して、基準値内に収まっているかを確認するという使われ方をしているお客さまがいらっしゃいました」

「また、フォークリフト作業者の方が使われているということも当初は想定外でした。倉庫などでは荷物をどこに置くかという指示を情報端末に表示するというところもあるのですが、フォークリフトに端末を設置すると、振動やバッテリーの問題があって、フォークリフトメーカーはあまりいい顔をしないそうです。特注ということもあってコストがかかります。
その点、このターミナルなら、常に身に着けているので、バッテリーも振動も心配しなくていいいですし、コストもさほどではありません。導入コストを抑えながら業務効率化を図れるということで活用いただいています」

同社では10年ほど前からウェアラブルタイプ型の端末を販売しており、実際に導入先で業務効率化を実現しているという面で、ウェアラブル端末のパイオニアと言えるかもしれません。製造業や物流業の情シス担当者の皆さん、会社がコスト削減で悩まれているようでしたら、一度このような機器を導入して業務改革を図る方法も考えてみてはいかがでしょうか。


株式会社ウェルキャット


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