使える! 情シス三段用語辞典31「BYOD」

2017/01/10

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「BYOD」の意味

「Bring Your Own Device」の略で、直訳すると「個人所有の機器の業務利用」。会社のメールや業務システムなどへのアクセスに、スマートフォンやタブレットなど、私物のモバイル機器を使って行うことを指す。

BYODの導入で、企業は機器の調達コストや運用コストを抑えることができるほか、社員も使い慣れた自分のモバイル機器を使うことで、機器の2台持ち(会社と私物の2台の機器を持ち歩く)ことがなくなるという利便性がある。

ただ、私物をBYODで使うと、紛失時や盗難時のセキュリティリスクがあるため、リモートでモバイル機器の管理が行えるMDM(Mobile Device Manager:モバイル機器管理システム)の導入が推奨されている。

 

二段目 ITが苦手な経営者向け

BYOD(ビー・ワィ・オー・ディ)は、スマートフォンの普及に伴い、メールやWebを使った業務システムなどをスマートフォンを使って出先で作業ができるようになったことや、パケット定額制が一般的になり、私物を業務に使っても通信コストに対する負担感がなくなったことで普及し始めたといわれています。

ただ、コストに関しては、人によって考え方が異なり負担感を感じる人もいるため、BYODを導入している企業では通信費の補助を出しているところもあります。

最近では「業務端末の個人使用」(Corporate Owned, Personally Enabled:COPE)という考え方も出てきています。これは一定のルールの範囲内で、業務用タブレットやモバイルPCの個人利用を認めることで、在宅ワークなどのワークスタイル変革の一環として取り入れる企業も増えてきています。

 

三段目 小学生向け

いま、スマートフォン(スマホ)をみんなが使うようになり、仕事をしている多くの人が自分でスマホを持つようになっています。実はこのスマホ、仕事に使うととても便利なのです。会社のメールや、会社の仕事用のコンピューターにアクセスすることができます。

そのため、会社で働く人のなかには、「自分のスマホで会社のメールが見られたり、会社のコンピューターにアクセスできるといいな」と考え始める人が出てきました。例えば、お客さんのところをまわったりするために会社の外に出ることが多い仕事(「営業」といいます)の人などがそうです。

そこで、こうした人のスマホで、メールが見られるようにする会社が増えてきました。これを「BYOD(ビー・ワイ・オー・ディ:社員の人の持ち物を会社の仕事で使えるようにすること)」といいます。

BYODが広まったのは、携帯電話の使用料(使うために払うお金)が毎月同じ額(「定額制」といいます)になり「自分のことに使っても、仕事で使っても払うお金は変わらないから、使ってもいいか」と思える社員が出てきたことが、きっかけになったといわれています。

それでも多くの会社では使用料の一部のお金を払っていて、社員が損したという気持ちにならないように配慮しています。また、最近では使っている人の個人情報と仕事の情報が混ざらないように、安全に分けて使えるスマホ用のアプリなども出てきているんですよ。このように、安全で使いやすい仕組みが整ってきているのもBYODの利用を進めているのです。

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