使える! 情シス三段用語辞典36「Windows10の『CB』と『CBB』」

  • 2017/2/20
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2017/02/20

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「Windows10のCB・CBB」の意味

「CB」は「Current Branch」、「CBB」は「Current Branch for Business」の略で、それぞれ「Windows10」の更新プログラム、アップグレードに関するサービスのオプションのことを指す。

Windows10は機能強化やセキュリティ対策を目的として、年に2~3回程度アップデートがリリースされる。CBは主に個人用で、リリースされるとすぐにアップデートが自動で行われる。しかし、企業ユーザーは、移行テストを行う期間が必要になる。そのため、マイクロソフト(MS)では、CBのリリースから最長で4か月の間、ユーザーへのアップグレード展開を遅らせることができるCBBを用意している。

CBBは「Windows10 PRO」「Education」「Enterprise」のエディションが対応する。「HOME」エディションは対象外になる。また、CBBでは最新のアップグレード2世代前までしかサポートの対象にならないため、速やかにテストを行い、アップグレード済ませておく必要がある。

基幹システムや組込システムなどのように、頻繁にOSのアップグレードを行うことが難しいシステム向けには、システム管理者が手動で更新することが可能で、リリース後に最長で10年間のサポートが受けられるLTSB(Long-Term Servicing Branch)がある。

二段目 ITが苦手な経営者向け

「Windows10」は、マイクロソフト(MS)がデスクトップPC用として「最後のバージョン」と呼んでいるOS(基本ソフト)です。背景には同社が今までのように「XP」→「Vista」→「7」→「8」のように明確なバージョンアップを行うのを止めて、継続的にOSのバージョンアップを行っていく形に方針を変えたことがあります。

MSでは今後、Windows10の修正・改良を、少しずつ行ってゆき、新たなセキュリティ脅威の対策や新機能の対応を続けていきます。それを実現するのが「CB」と「CBB」です。

Windows10は「Windows Update(ウィンドウズ アップデート)」がWindowsの更新を、自動で行うようになっています。このサービスは「CB」と呼ばれ、PCがインターネットに接続されていれば、新しい更新プログラムがリリースされると自動でインストールされるようになっています。

一方で、企業が社内などで運用するシステムでは、新機能による仕様変更で動作に不具合を起こすアプリケーションなどが存在します。そこでMSでは、このような企業ユーザー用に、CBのリリースから最長4か月の間、更新を遅らせる「CBB」という仕組みを用意しています。この4か月間は、企業の情報システム部門などがアップグレードによる新機能をテストするための「猶予期間」とされています。

このようにWindows10では、最新の機能やセキュリティ対策とシステムの安定をバランス良く維持するために、過去のWidowsで得た教訓をもとに作られているのです。

三段目 小学生向け

パソコンやタブレットなどは、新しい機能が次々と開発されて、年々便利になっていきますよね。ただ、みなさんが、その新しい機能を使うためには「OS」と呼ばれる「基本ソフトウエア」を新しくしていく必要があるのです。

パソコンが新しくなる一方で、パソコンなどからデータを盗み取ったり、データを破壊しようとしたりする「マルウェア」と呼ばれるプログラムも、悪いことを考える人が、どんどん新しい技術を使って、パソコンに攻撃をしてきます。

そこで、パソコン用の最新基本ソフトウエア「Windows10(ウィンドウズテン)」は、そうした攻撃などを防ぐために、自動でどんどん新しくした対策をするように作られています。この自動的に新しくする仕組みを「CB(シービー)」といいます。

この仕組みは、Windows10の前のWindowsで、使っている人が新しくしなかったために、弱点を狙われて、マルウェアが広まることがよく起きたため作られました。

CBは攻撃などからパソコンを守るために大切な機能です。ただ、この仕組みを利用すると会社のパソコンでWindows10を使って動かしている仕事専用のソフトウエアが動かなくなってしまう可能性があるのです。

そのために、Windows10を売っているマイクロソフトという会社では、会社のパソコンのWindows10を新しくする前にテスト用のパソコンで正しく動くかを確認してから、新しくできるようにしました。

これを「CBB(シービービー)」といいます。CBBは4か月の間、Windowsを最新にすることを遅らせることができます。そこで、その間に会社でパソコンの面倒を見る係の人は、正しく動くかを確認するのです。

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