2018/07/23

【総務・人事・経理ワールド2018】レポートでも紹介したが、5日、VAIO株式会社は、「LTE over IP」技術を活用した次世代リモートアクセスソリューションとして、「VAIO® Secure SIM™」を10月よりサービス提供すると発表した。

LTE over IP

「VAIO® Secure SIM™」は、携帯電話で使われるLTEプロトコルを公衆無線LANなどのIPネットワーク上で利用する技術「LTE over IP」を提供するLTE-X社の協力により実現している。

”デジタル方式”である以上、暗号解読は必ずできると言ってもいい。しかし、その解読コストが見合わない為、誰も手をつけていないのが、携帯電話の実情である。（アナログコードレス電話用の盗聴器は数多く市場に出回っていた。）

そんなLTEプロトコルを用いた「LTE over IP」を使うことで、Free Wi-Fiなどの公衆インターネット回線からアクセスしたとしても仮想閉域網として通信の安全性が担保される優れものである。

何もしなくてよい、それが高セキュリティ

もちろん、ソフトウェアVPNや閉域網SIMを用いることで同様のことができる方法はある。しかしながら、前者はユーザーのリテラシーによりセキュリティが大いに脅かされることがあり、後者は通信コスト問題や海外ローミング問題が発生する。
本ソリューションでは、仮想閉域網利用のメリットに加え、LTEモデム内蔵PC＋SIMをこれに組み合わせることで、個体認証による「なりすまし」を防止し、またユーザーのリテラシーに関係なく、高い安全性を確保できることは、管理する情シスにとってのメリットは大きいのではないだろうか。

ワークスタイルの変化により、サテライトオフィスやリモートワークなどが増加する昨今においては、これほどマッチするソリューションは他には見当たらない。

SIM利用料金は月額2000円/月間1GB～月額4000円/月間5GBと、VPN利用料やWi-Fiルーター利用料金と比べると割高に感じる部分もあるが、これらではカバーできないメリットを企業がどう評価するのかは、今後も注目である。

VAIO株式会社のコメント

VAIO株式会社は、2014年度の設立以来、法人向けビジネスを強化してまいりました。法人向けのPC売上は3年連続で伸長する見込みです。販売強化を行ってきたLTE内蔵VAIOと、この度発表する「VAIO® Secure SIM™」を組み合わせることで、モバイルPCによるリモートワークの提案をより一層強化していきます。これからも企業の働き方改革をサポートする様々なソリューションをご提供してまいります。

プレスリリース：https://vaio.com/news/pdfdata/pr71.pdf

個人的にはB2C向けサービスとして、この機能が使えるソリューションを提供して欲しいが、LTE-X社が独自に行わないのであれば、ソリューションパートナーからの登場を待つしかなく、今後も目が離せない。

【執筆：編集Gp　原田 健司】

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