国内コンサルティングサービス市場予測-IDC
IDC Japanは、ビジネスおよびITコンサルティングで構成される「国内コンサルティングサービス市場」予測を発表。これによると2019年の同市場規模は前年比7.3%増の8,217億円になったとみられ、2024年に1兆円に達すると見込まれている。
果たしてDXにはコンサルティングサービスが必要なのであろうか?
コンサルティングサービス市場の内、ビジネスコンサルティング市場は企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みの拡大が需要を牽引し、企業全体といった大規模な変革型案件により、2019年に前年比8.7%増と高成長を遂げた。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)による国内経済へのマイナスの影響は、景気変動による影響を受けやすい同市場に短期的に大きく波及するとみられるものの、企業のDXに関わる継続的取り組みの中で提供されるサービスは成長を維持すると考えられる。
2021年以降、国内経済の回復と共にビジネスコンサルティングに対する需要は再び拡大傾向にある。特に、COVID-19後の社会環境変化の多くは、企業のビジネスモデルから再定義するような大規模な変革と本質的DXへの取り組みを促進し、同市場の2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は5.3%で、2024年に5,951億円になるとIDCでは予測している。
ビジネスコンサルティング市場の内、クラウド、アナリティクス、モビリティ、ソーシャルといった第3のプラットフォームの導入/活用、あるいは、同プラットフォームを通じて提供されるIoTやコグニティブ/AIシステム、サイバーセキュリティなどの導入/活用に関わる「デジタル関連ビジネスコンサルティング」市場は、2019年に前年比36.3%増の967億円になったとIDCではみている。
DXにおける変革範囲の拡大を通じ案件当たりの規模が拡大し、戦略や業務改善といったサービスラインを横断する形でデジタル関連ビジネスコンサルティングへの支出は拡大した。COVID-19がもたらすさまざまな社会環境の変化への対応は、企業におけるDXおよびデータ駆動型ビジネスへの転換を促進する方向に作用するとIDCではみている。
同市場は2019年~2024年のCAGR 25.0%で高成長を維持し、2024年に2,950億円に達するとIDCでは予測する。
国内コンサルティングサービス市場 支出額予測: 2018年~2024年
Note:
・2019年までは実績値、2020年~2024年は予測値
Source: IDC Japan, 6/2020
国内コンサルティングサービス市場全体では上記を背景として、2019年~2024年のCAGRは4.0%で、2024年には1兆4億円に達するとIDCでは予測している。
IDC Japan ITサービス グループマネージャーの植村 卓弥氏は「COVID-19後の社会環境変化の多くは、中長期的には企業のビジネスモデルから再定義するような大規模な変革、つまり本質的DXへの取り組みを促進し、ビジネスコンサルティングの需要を拡大させるであろう」と述べている。
今回の発表はIDCが発行した「国内ビジネスコンサルティング市場予測、 2020 年~ 2024 年 」にその詳細が報告されている。
本調査レポートは、IDCが定める国内ビジネスコンサルティング市場の概況や動向を分析し、サービスセグメント(戦略、財務/経理、業務改善、組織/変革、GRCその他)および産業分野別、およびデジタル関連/デジタル関連以外別の予測をまとめたものである。
本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ46448620