国内ソフトウェア市場予測(2017~2022)-IDC
- 2018/7/12
- ニュース, リサーチ・分析
- IDC調査, 国内ソフトウェア市場
- 国内ソフトウェア市場予測(2017~2022)-IDC はコメントを受け付けていません
2018/07/12
9日、 IDC Japanは国内ソフトウェア市場の2017年の実績と2018年~2022年の予測を発表。
※IDCが定義するソフトウェア市場には、パッケージソフトウェア、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)の売上額が含まれる。
· 2017年の国内ソフトウェア市場は前年比成長率5.8%
· 働き方改革とビッグデータ/アナリティクスが市場を牽引
· 2018年は前年比成長率4.6%、2017年~2022年の年間平均成長率は4.5%
2017年の国内ソフトウェア市場は2兆8,579億1,400万円、前年比成長率が5.8%。2018年は前年比成長率4.6%を見込んでいます。2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.5%、2022年には3兆5,694億9,900万円に達するとIDCでは予測。3つの大分類市場の実績と予測は以下の通りに。
アプリケーション市場
2017年のアプリケーション市場は前年比成長率が6.3%となりました。マーケティングアプリケーションの活用拡大とセールスアプリケーションの中堅中小企業への浸透によってCRMアプリケーションが二桁成長を達成しました。また、企業の働き方改革の実践により、SaaS型のファイル同期/共有ソフトウェアやチームコラボレーティブアプリケーションなど場所やデバイスを問わずに業務を遂行することを支援するコラボレーティブアプリケーション市場も大きく伸びました。2017年~2022年のCAGRは3.8%とIDCでは予測しています。マーケティングや顧客管理においてより一層データ活用が広まり、CRMアプリケーションが引き続き成長します。また、様々な業種においてAI(人工知能)の活用が拡大するに伴い、コグニティブ/AIソフトウェアプラットフォーム市場が急速に拡大するとみています。
アプリケーション開発/デプロイメント市場
2017年のアプリケーション開発/デプロイメント市場は前年比成長率が6.6%となりました。企業のビッグデータに対する取り組みが活性化し、構造化データに加えて非構造化データの管理に対する需要が拡大したことでデータ管理ソフトウェア市場が高い成長となりました。さらにデータの分析や可視化への需要が増加し、データアナリティクスソフトウェア市場も高い成長となりました。この成長は今後も継続し、2017年~2022年のCAGRを6.9%とIDCでは予測しています。さらに、クラウドサービスの利用拡大に伴い、複数のクラウドサービスやオンプレミスシステムとの連携やプロセスの自動化で必要となるインテグレーション/オーケストレーションミドルウェア市場も高い成長を予測しています。
システムインフラストラクチャソフトウェア市場
2017年のシステムインフラストラクチャソフトウェア市場は前年比成長率が4.8%となりました。働き方改革に向けてセキュアなリモートワーク/モバイルワーク環境の構築のために、バーチャルクライアントコンピューティングとモバイルデバイス管理ソフトウェアの導入が増加し、市場の成長を牽引しました。2017年~2022年のCAGRは3.9%とIDCでは予測しています。今後はSDN(Software-defined Networks)ソフトウェアとSDS(Software-defined Storage)ソフトウェアの導入が本格化、それに伴いシステム自動化ソフトウェアに対するニーズの高まりが、システムインフラストラクチャソフトウェア市場の成長を促進させる要因になるとみています。
<参考資料>
国内ソフトウェア市場予測: 2017年~2022年
ソフトウェア市場の今後の見通しについては、企業はデジタルマーケティング、IoT、AI、ブロックチェーン、セキュリティなどデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現するためのサービスを顧客に提供していくために、データの活用をさらに拡大させていく。そこでは企業内外の様々なデータを収集し分析するためのデータプラットフォームの構築が不可欠であり、そのニーズの高まりがソフトウェア市場にとっての大きな成長要因にもなると考える。
本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20180709Apr.html