セキュリティ事故を起こすのは“新入社員”!? 情シスが抱える課題が明らかに エムオーテックス調査
今後、セキュリティ事故を引き起こしてしまう恐れがある役職は、第1位が「新入社員」。セキュリティで抱える課題は、「時間」「お金」「社員の興味・関心」――。情報システム部門で働く人の調査から情シスが抱える社内セキュリティ教育の実態が明らかになった。
実施したのはエムオーテックス。情報システム部で働く100名を対象に、2017年2月8~10日でインターネット調査を行った。調査では自社のセキュリティ知識レベルの満足度を問うと、「あまり満足していない」「全く満足していない」を合わせて49%と、約半数の情シスが「不満に思っている」と回答。自社社員のセキュリティ知識の少なさを不安視していることが明らかになった。
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また、今後セキュリティ事故を引き起こす恐れがあると思われる役職を聞くと「新入社員」(26%)が第1位になった。以下は「外勤(営業系)」(25%)、「経営層(社長・役員など)」(24%)という結果となった。
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社内のセキュリティ教育について改善が必要かを尋ねると、84%の情シスが「必要」と回答。セキュリティ教育で困っていることは「セキュリティ教育に割く時間がない」(37%)がトップとなり、「セキュリティ教育に対する予算がない」(33%)、「社員がセキュリティに興味・関心を持ってくれない」(31%)が続いた。この結果から情シスが「時間」「お金」「社員の興味・関心」の改善に課題を感じていることが分かった。
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「社員の興味・関心」について、社員にセキュリティ知識を身に付けさせる方法を聞いたところ、「セキュリティに関して自分ごと化できるように、自社と類似した事例を紹介する」が約7割に上った。次いで「社員が興味をもつようなマンガや本、動画などのコンテンツを利用する」(37%)になった。
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また、セキュリティ教育のための年間予算を尋ねたところ、「予算がない」が36%でトップだった。次いで、100~500万円未満(21%)、500万以上(16%)という結果になった。
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調査では23~59歳の男女ビジネスパーソン1410名にアンケートも実施。セキュリティ知識についてはビジネスパーソンの7割以上が「自信がない」と回答した。また、セキュリティで被害に受けそうになったが回避した経験をした人は約3割、7割以上がセキュリティ知識の習得に前向きだが、5人に1人が知識習得のための具体的な方法が分からないことも明らかになった。
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