使える! 情シス三段用語辞典51「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」

  • 2017/6/20
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2017/06/20

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」の意味

「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」は、英ラズベリーパイ財団が開発した、教育用のシングルボードコンピューター(1枚の基板の上に構成部品をすべて搭載しているコンピューター)。学校でのコンピューター教育に使うことを目的に開発された。数百円から数千円という安価な価格で販売されている。記録用メディアや電源などを入れても1万円以内で済む。

CPUには組み込み機器用のARMプロセッサーが使われている。標準のOS(基本ソフト)にはLinuxOSの一種である「Raspbian」が用意されており、「Ubuntu」や「Fedra」などの有名なOSにも対応している。マイクロソフトもIoT(モノのインターネット)用の「Windows10 IoT Core」を無償で提供しており、これらの豊富なソフトウエアを使用することができる。ただ、すべてのソフトウエアが使えるわけではない。

GPIO(汎用入出力)端子と呼ばれる、温湿度や圧力、音などのさまざまなセンサーを接続することができるインターフェースを標準で備えているため、簡易的なIoT用のコンピューターとしても注目を集めている。機能を拡張するボードやノートPCとして使える液晶とキーボードときょう体(ケース)のセットなど、周辺機器も発売されており、さまざまな目的に使うことができるコンピューターといえる。

二段目 ITが苦手な経営者向け

社長は「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」というコンピューターを知っていますか? これは、名刺サイズの基板の上にコンピューターに必要なCPU(中央演算処理装置)、メモリ、USB、HDMIなど、コンピューターを構成する最小限の部品がのっている小型コンピューターです。SDカードスロットもあり、記憶メディアとして使うこともできます。

性能も比較的高く、最上位機種「Raspberry Pi3」は、タブレットや少し前の安価なPCとほぼ同じぐらいの性能があります。そのため、ファイルサーバーやデジタル音楽プレーヤー、ネットワーク映像プレーヤーなどの「手づくり機器」用コンピューターとして使われていたりします。価格も数百~数千円程度と安価なのも特徴です。

このRaspberry Piは、業務用コンピューターとしても活用され始めています。例えば、IoT(モノのインターネット)用のコンピューターとして、センサーをつなげて、機械の状態を集計したりする用途などです。このようにRaspberry Piは安くて小さいながらも、すごいポテンシャルを持ったコンピューターなのです。

三段目 小学生向け

みなさんは、「ラズベリー」というキイチゴの仲間の果物を知っていますか? ちいさくて甘酸っぱい果物ですが、それを使ったパイの名前がついたコンピューターがあります。名前を「ラズベリーパイ(Raspberry Pi)」といいます。

ラズベリーパイは、みなさんのような、子どもたちが学校でコンピューターの仕組みや動かし方を学ぶことができるようにとイギリスで作られました。その名の通り、とてもちいさくて、子どもの手のひらにも乗る大きさのコンピューターです。

でも、その大きさの見かけとはちがって、とてもすぐれています。スマートフォンと同じぐらいの速さで動くことができて、音楽や映像を再生したりするなど、いろいろなことができるのです。

いろいろな電子部品をつなげて、電子工作することもできるんですよ。例えば、LEDランプをつけて、つけたり消したりをするLチカ(LEDをチカチカさせること)も、少しプログラミング(コンピューターを動かす命令を作る)の勉強をすれば、ラズベリーパイでできます。値段も数百円からあって、安いんです。安いけれど、性能がすぐれているラズベリーパイで、みなさんもコンピューターの動かし方や使い方を学んでみてはいかがですか?

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