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「Wi-Fiは5G時代も重要な技術」 Wi-Fi AllianceがWi-Fiの現状と2020年に向けた取り組みを説明
- 2017/7/27
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無線LANの業界団体「Wi-Fi Alliance」は、Wi-Fiの現状と今後の取り組み、最新の認定プログラムを紹介する説明会を開催した。Wi-Fi Allianceでは、次世代の無線通信「5G(第5世代)」の普及をにらみ、東京オリンピック開催の2020年までに最新技術を投入する。会見したケビン・ロビンソン・マーケティング担当 バイスプレジデントは「Wi-Fiは5Gと同等の能力があり、高密度な通信は5Gよりも優れている」と、優位性を強調した。
ケビン・ロビンソン・Wi-Fi Alliance マーケティング担当 バイスプレジデント
説明会では、まずWi-Fiの現状について説明。ロビンソン・バイスプレジデントは「Wi-Fiは長い間成長を続けている」と説明。Wi-Fiのチップセットの出荷台数が2021年までに全世界で40億台に達するとの見通しを示し、「その頃には(次世代高速通信技術の)IEEE 802.11ax/Wi-Gig対応チップセットの普及も進んでいる」と述べた。また、21年までにWi-Fiを搭載した機器の累計出荷台数が320億台以上になると語った。
Wi-Fiのチップセットの出荷台数
Wi-Fiデバイスの累計出荷台数
そして、日本でのWi-Fi環境の現状に触れ、日本航空や公共バスが飛行機内やバス内で、無料のWi-Fi接続サービスを提供していることを例に「Wi-Fiはユーザーにとって、どこにいてもすぐに使える技術で、簡単にアクセスできる環境を当然に感じている」と述べた。その上で「2020年の東京オリンピックがWi-Fiの技術を提供する機会」と強調。政府が2020年までに学校、官公庁、美術館など公共の場所に3万か所のWi-Fiスポットを設置しようとしていると紹介した。
次に、今後の実用化が予定されている5Gとの関係についても説明。「5Gに移行しても、Wi-Fiは重要な役割をする。セルラーを補完する重要な基盤技術だ」と述べた。その理由として「Wi-Fiは最も成功している小型セルの技術で、5Gのデバイス要件に十分対応できる能力がある」と説明。具体的には802.11ac、WiGig、2020年に向けて普及を見込む次世代規格の802.11axを挙げた。
一方、最新の認定プログラムも紹介。まず、1つのアクセスポイントに機器からのアクセスが集中し通信速度が低下するのを回避する認定プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Vantage(バンテージ)」を説明した。これはサービス事業者がネットワーク管理し、1つのアクセスポイントに接続し続ける機器を削減や映像や通話などのアプリケーションの通信が中断することを最小限に抑えることなどができる。
「Wi-Fi CERTIFIED Vantage」の概要と今後の計画
そのほか、ワイヤレスディスプレイのプログラム「Wi-Fi CERTIFIED Mircast(ミラキャスト)」で、4K ウルトラHDのコンテンツ表示が可能な機能の追加、デバイス間の正確な時間の同期ができるプログラム「Wi-Fi CERTIFIED TimeSync(タイムシンク)」も紹介。TimeSyncを利用すると、例えば、マルチチャンネル接続の無線スピーカーでは、音の遅れなどの問題を解決できるという。また「この機能は自動車やIoT(モノのインターネット)、工業、医療分野でも威力を発揮するだろう」とロビンソン・バイスプレジデントは話した。
「Wi-Fi CERTIFIED Mircast」の新機能
「Wi-Fi CERTIFIED TimeSync」の概要
Wi-Fi AllianceはWi-Fiの技術をグローバルで提供するための業界団体。世界で700社以上の企業が参加しており、日本企業も111社がメンバーに名を連ねている。Wi-Fi Allianceでは日本を「重要な市場」(ロビンソン・バイスプレジデント)と位置付けている。
Wi-Fi Allianceに参加する111の日本企業
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