国内パブリッククラウドサービス市場予測(2021年)-IDC

IT専門調査会社であるIDC Japanは、国内パブリッククラウドサービス市場予測を発表。
この報告によると2021年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は、前年比20.3%増の1兆5,087億円になると予測している。
また、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は18.4%で推移し、2025年の市場規模は2020年比2.3倍の2兆9,134億円になるとIDCでは予測する。

今更パブリッククラウドサービス市場が前年比増となることについては疑う余地はない。しかしながら、増加の背景は知っておくべきではないだろうか。

現在、継続的に、短期間で多様かつ大きな変化が常態化するネクストノーマル時代を迎え、デジタルトランスフォーメーション(DX)/データ駆動型ビジネスを、優先度の高い経営課題と認識する企業が増加している。まだ実践できていないにしても、その意識はあるという企業が大半なのかもしれないが。
それに加えて、DXを推進するだけではなく、ビジネスレジリエンシーの強化のために、ITインフラストラクチャを見直す企業も増加している。

その一方で、企業の意識は変わったものの、DX/データ駆動型ビジネスの具現化というのは容易ではない。現在、多くのベンダーが企業のDXを支援する施策を強化しているといえよう。
これらの施策は、技術的な課題の解決だけではなく、「人材育成」「組織/文化変革」なども含まれる。だからこそ、これまでの実績があるところほど難しさもある。
これらのことから、企業のDX/データ駆動型ビジネスに関わる投資が活性化され、今後の国内パブリッククラウドサービス市場の高い成長を牽引するとみられている。

企業がDX/データ駆動型ビジネスを進めるために、国内パブリッククラウドサービス市場では、クラウドネイティブアーキテクチャーが急速に浸透し始めているという。
一方、クラウドネイティブは複数の技術/製品を組み合わせて実現するが、そのベストプラクティスはまだ整備されているとはいえない。現在、クラウドネイティブを実現するための新しい製品/サービスが登場している段階にある。
また、OSS(オープンソースソフトウェア)の活用も促進しており、ベンダーのエコシステムの再編も始まっている。

このような状況に関して、IDC Japan ITサービスのリサーチディレクターである松本 聡氏は次のように述べています。

「従来のビジネスの延長線上で製品/サービスを強化しても、ベンダーは競争力を高めことはできない。ベンダーは、クラウドネイティブ時代におけるエコシステムにおける自らのポジションを明確化し、戦略的な投資によって短期間で特徴/強みを提示できる製品/サービスを開発することが重要である」

 

詳細のレポートはIDCが発行した国内パブリッククラウドサービス市場 産業分野別予測、 2021 年~ 2025 年 にその詳細が報告されている。
このレポートでは、国内パブリッククラウドサービス市場の概況や動向を分析し、セグメント別に2021年~2025年の市場予測をまとめている。

 

国内パブリッククラウドサービス市場 売上額予測、2020年~2025年


Source: IDC Japan, 10/2021

 


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ48263121

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