【コンテンツ東京2016/先端コンテンツ技術展】観賞魚ロボットの真の力は? AIRO
- 2016/7/6
- レポート
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エンターテイメントやマーケティングなどでのコンテンツ活用促進を目的に関連企業が出展した展示会「コンテンツ東京2016」内で開催された「第2回先端コンテンツ技術展」。
その会場で、デザインも派手なロボット観賞魚が目を引いたのが、AIROだ。
ロボット観賞魚「MIRO」
陸も空もあるので、魚ロボットを作った
「陸も、空も、すでにロボットがあったので、私たちは水の中で動く、つまり魚ロボットを作ることにした」とDragon Oh・AIRO社長は楽しそうに語る。同社は2014年に創業した観賞魚ロボット専業の韓国のベンチャー企業だ。
このMIRO、頭の周りにセンサーがついていて、水槽の壁や、ほかの魚にぶつからないように泳ぐことができる。見た目は派手だが、泳いでいる姿は本物の錦鯉を見ているようだ。
大型モデルは5時間充電で12時間、中型モデルは4時間充電で8時間泳ぐことができる。夜間に充電しておけば、昼はずっと泳いでいりことができるので、かなり実用的だ。
日本市場を意識した「桜」という和のデザインのMIRO
自由なデザインは広告媒体の利用も想定
AIROでは、去年、大型の観賞魚ロボットを完成させ、中国・韓国で販売を開始。すでに中国向けに200台を出荷し、7億ウォン(約6200万円)の売り上げがあった。
「MIROの特徴は、デザインが自由にできる点。今泳いでいるのは中国向けモデルなので派手になっているが、桜のデザインのタイプは、日本マーケットを意識したモデル。このようにデザインが自由にできるので、店舗などでは広告媒体としもと使ってもらえると思う」とLee Khan・マーケティング担当は語る。また、アニメキャラを身にまとった「痛魚」も実現できるという。
観賞用だけでなく、業務用にも
実はMIROの用途は観賞用だけではない。カメラを搭載して、水族館の水槽で泳がせると、魚の視点での映像を撮影できるので、その映像や画像を販売するなどのビジネスが考えられる。また、海水でも泳ぐことができ、センサーを付けることで水槽内の水質調査を行うこともできる。実際、韓国の水族館では、センサー付きのMIROが導入されており、普通の魚に混じって泳ぎながら水質調査を行なっているという。
「今後はより小型化を進め、一般家庭でも楽しめるモデルを開発する。今回の出展は日本でのパートナーを探すことが目的。まずは1000台の出荷を目指している」とDragon Oh社長は力を込める。
最初、観賞魚ロボット専業と聞いた時は驚いたが、カメラやセンサーを搭載することで、業務用途での広がりを感じられた。将来は、河川などの水質や生態調査などにもMIROが使われるようになるのかもしれない。
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