【医師監修】情シスのための「残業メシ」第6回 眼精疲労をやっつけろ! 夜食で補う目に良い食材とは

  • 2016/2/24
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2016/02/24
眼精疲労イメージ画像

情シスの職業病ともいえる眼精疲労。いつものこととあきらめている人も多いのでは? でも、大事な仕事道具ともいえる「目」をケアしないなんてプロとして失格です! 一時しのぎの目薬やホットアイマスクばかりに頼るのではなく、内側からの改善と予防を意識すること。適当に選びがちな夜食を使って、情シスの敵ともいえる眼精疲労対策に取り組みましょう。

 

今回はビタミンA、アントシアニン、ビタミンCの成分に注目して夜食を提案します!

目に必要なのはビタミンAだった

だんだんとコードはぼやけ、行列を追うのがつらくなる渇き目。安易に目薬を選ぶ人も多いかもしれませんが、結局一時的な効果でしかありません。そこで、栄養療法に詳しい小池雅美先生に、内側から改善する方法をお聞きしました。

小池先生いわく「渇き目をはじめ、疲れ目対策として意識したいのが『ビタミンA』の摂取」とのこと。

 

小池先生:「意外と知られていませんが、ビタミンAは別名『目のビタミン」とも呼ばれています。目に届く光を感知する作用を高める働きがあり、不足すると暗いところが見えにくい『鳥目」の原因になります。さらに、ビタミンAは目の表面を潤すための粘液分泌を促す作用もあるんですね。つまり、目の使い過ぎだけでなく、ビタミンA不足でも視力の低下や渇き目が悪化してしまうのです。」

レバーの画像

なんといっても『レバー』

というわけで、夜食にはビタミンAが入った食材を選ぶのが第一のポイント。といっても、ビタミンAって何に入ってるの?? 小池先生、教えてください!

小池先生:「ビタミンAが多く含まれるのは、なんといっても『レバー』です。スーパーの総菜コーナーには、鶏のキモ煮を置いているところも多いのではないでしょうか? コンビニなら、レバ串を置いているところも。見つけたら、夜食の第一候補として購入したいですね。」

そのほか、うなぎやあなごなんかにも多く入っているのだとか。どれもちょっとクセのある食材が多いので、苦手な人もいるかもしれません。レバーやうなぎがどうしても苦手な人は、手軽に買えて片手で食べやすい人参スティックが代替になるそうです。人参にはビタミンAに変わるβカロテンが多いとのこと。油と一緒に摂ると吸収力が上がるので、マヨネーズを付けて食べちゃいましょう! ただし、ビタミンAとしての効果は、やっぱりレバーがダントツのようです。

アントシアニンが豊富な定番ブルーベリーは、加工せずに食べること

目に良い食材として定番なのがブルーベリーですよね。なかに含まれるアントシアニンが眼精疲労に働きかけるとして、気になる存在です。ブルーベリー入りのヨーグルトやジュース、お菓子もありますが、この辺の効果はどうなのでしょうか?

ブルーベリーの画像

冷凍ブルーベリーはおすすめ

小池先生:「多くのメーカーがブルーベリー入りのヨーグルトや飲み物を提供していますが、これははっきりいって気休めにしかなりません。食材は加工が進むにつれ栄養価が減るのは当たり前。そうした加工品には、実際に含まれる量も、ほんのちょっとです。ブルーベリーによる効果を期待するなら、ブルーベリーそのものを食べること。」

なるほど! ブルーベリーの効果はあるけど、そのまま食べるのがいいんですね。とはいえ、生のブルーベリーを探すのはちょっと難しい。おすすめなのは、砂糖なしで作られたブルーベリーのドライフルーツや、冷凍になったブルーベリーが良いようです。スーパーの製菓コーナーや冷凍食品コーナーに置いてあるので探してみましょう!

ブルーベリーよりアレンジが効く! オリーブオイルを活用しよう

オリーブオイルと納豆の画像

オリーブオイルと納豆の組み合わせで血栓予防

ブルーベリーもいいけれど、どうしてもオヤツっぽい。もう少し普段の食事に使える食材はありませんか?

小池先生:「では、オリーブオイルを取り入れてみてはいかがでしょう?
ブルーベリーに含まれるアントシアニンはポリフェノールの一種。このポリフェノールだけでなく、ビタミンAや抗酸化作用を持つビタミンEなどを含むのが、オリーブオイルです。ある研究では、特に加齢による目の疲れや老化現象には、オリーブオイルが良い効果を出したという報告もあります。(参照:Consumption of foods rich in polyphenols and age-related macular degeneration: the Alienor study)(英語サイトへリンク)」

というわけで、いつもの夜食にオリーブオイルをプラスするのもいいらしい。オイルの栄養価を取り入れるためには、できるだけ加熱せずに、そのまま使うのがいいようです。といっても、そのまま飲むのは無理がありますよね。

小池先生:「そうですね。夜食として使うなら、納豆にかけて食べるのはどうでしょうか? 納豆に含まれるポリアミンは、細胞の新陳代謝を促し、オリーブオイルとの相乗効果が期待できます。納豆そのものが、デスクワーカーに起こりやすい血栓予防にも役立ちますよ。血栓を溶かす働きがあるナットウキナーゼは、特に、夜に活性化するんですよ。」

実は目にも大事なビタミンC

目が命の情シスですから、疲れ目や渇き目に限らず、目にかかわる病気は阻止したいところ。なかでも気になるのが、加齢とともに起こりやすい白内障です。目が白くにごり、視力が落ちてしまうため、仕事も難しくなりますよね。こうした目の病気予防のためにもしっかり摂っておきたいのがビタミンC

小池先生:「ビタミンCはストレスでも大きく消耗される栄養素で、不足すると白内障をはじめ、全身に不調が表れやすくなります。仕事上ストレスの多い情シスのみなさんは、ビタミンC不足になりやすいのではないでしょうか?
ビタミンCが豊富なのは、フレッシュな野菜やフルーツです。ただし、野菜ジュースはNG。作られてから時間のたつジュースは、ビタミンCが酸化しており効果は期待できません。といって、フルーツの食べ過ぎにも要注意。脂肪肝や肥満の原因になるため、ほどほどがよいでしょう。実はここでも注目なのが『レバー』です。ビタミンAの多いレバーは、意外にもビタミンCを含んでいます。1つで一石二鳥の働きがあるので、積極的に摂りたいですね。食事から摂りにくい人は、サプリメントを活用するのもおすすめです。ビタミンCはストレスでどんどん消費されてしまうため、十分に補ってあげましょう。」

栄養不足からくる目の不調を回避せよ

ただでさえ目を酷使する情シスは、適当飯で栄養不足にもなりがち。ビタミンAにポリフェノール、ビタミンCと目に良い栄養素をしっかり摂りたいですね。同時に、こうした栄養素たちは、タンパク質がないと働けないのだとか! そう考えると、タンパク質まで含むレバーは最強食材と言えるのかも。普段の食事に肉や魚、卵などの良質なタンパク質を加えつつ、目をいたわる食材を食べましょう!


監修:小池雅美(こいけ診療所 漢方専門医)

こいけ診療所院長、日本医学放射線学会放射線診断専門医、検診マンモグラフィ読影医、漢方専門医。1994年に東海大学医学部を卒業。漢方を中心に栄養、食事の指導を重視した診療を行っている。

文:みのうかなこ

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