賢く食べると仕事も体も幸せに! 管理栄養士 松原郁実の「情シスめし」第2回
情シスのみなさん、こんにちは! 管理栄養士の松原郁実(まつばら・いくみ)です。今回も情シスの人たちが、食事を通して、今よりもさらに健康で元気になれる「賢い食べ方」を「情シスめし」として紹介していきます。第2回のテーマは「朝ごはん」です。
「食べる」「食べない」 おすすめはどっち?
「健康のためには朝ごはんを食べよう」。昔から朝ごはんについては、こう言われてきました。しかし、最近は「朝は内臓を休ませるために食べない方がいい」という意見もあります。毎日さまざまな情報に触れている情シスのみなさんも「食べない方がいい」という意見も聞いたことがあるのでは?
では、朝ごはんは「食べた方がいい」のか「食べない方がいい」のか、一体どっちなのでしょう?? 迷いますよね。
2つの考えはどちらの理論も一理あり、間違いではありません。
ただ、私は朝ごはんを食べることをおすすめします! デスクワークで頭を使う作業が多いみなさんにとっては、仕事のパフォーマンスを上げるうえでも、疲れにくい体を作るうえでも、食べるとメリットが多いというのが理由です。だから、今回のポイントも「朝ごはんを食べる!」になります。
情シスの人たちにとって、朝ごはんを食べるメリットは3点あります。
(1)「思考力」「集中力」「ひらめき力」を高める→仕事がはかどり、早く帰れる
(2)体温を上げる→冷え性やクーラー冷えなどの“寒さストレス”から解放される
(3)代謝を高める→食べても太りにくい体になる、肩こりや腰痛を軽減する
厚生労働省の調査(※注1)によると、日本人の朝食欠食率は男性14.3%、女性10.1%でした。年齢別では、男性が30歳代(25.6%)、女性は20歳代(25.3%)で最も高いという結果が出ています。つまり、20~30歳代の4人に1人は朝ごはんを食べていないのです。
食べない派、食べる派におすすめの“賢い食べ方”
みなさんは朝ごはんを食べていますか?
「食べない」人の中には「1分でも長く寝たいから食べない」や「前日の夕食が遅かったから食べられない」など、いろいろな理由があると思います。一方、「食べる」人でも「家でしっかり食べる」「出勤してからデスクで食べる」など、さまざまな食事のスタイルがあるでしょう。
いずれにしても私のおすすめは「朝ごはんを食べること」です。そこで、今回は生活スタイル別におすすめの朝ごはんメニューを紹介していきます!
■食べない派
食べない派の人は飲み物から始めてみませんか?
これが私の提案です。朝ごはんというと、「ごはんにみそ汁に焼き魚と何品かそろえて…」というイメージもありますよね。そこまでガッツリそろえる必要はありません。まずはハードルを下げ、何かを口にすることが大切なんです。
「じゃあ何を飲めばいいの?」という声が聞こえそうですね。私がすすめる朝ごはんにピッタリの飲み物は「野菜ジュース」「飲むヨーグルト」「牛乳」の3つです。この3つは糖質やたんぱく質が補給できて、精製された砂糖の摂取量をなるべく抑えられるという理由で朝ごはんにピッタリなんです!
■食べられない派
食べられない派の人は「前日の夕食を軽めにすること」。これにつきます。
実は食べ物のおなかの中での消化時間は食品や料理によって異なります。このことを知っておくと賢く食べることができます。
具体的に説明すると、ごはん、めん類、野菜スープ、お寿司、海苔巻き、刺身や焼き魚は、2~3時間で消化されます。一方、揚げ物、肉料理などは4時間以上もかかります。また、グラタンやクリームパスタなどバターをたっぷり使った料理も消化時間が長くなります。知っておいてくださいね。
■デスクで食べる派
出社してから自分のデスクで食べる人には賢く食べるなら、断然、「パン」より「お米」です。
甘いパンやサンドイッチは手軽に食べられるのでついつい選びがちです。しかし、私はおすすめしません。なぜなら、白砂糖や油脂を多く含んでいて、太る原因になるからです。お米の食事は手軽に食べられるおにぎりを選びましょう。さらにプラス1~2品すると完璧です。組み合わせの例を教えますので、参考にしてくださいね。
これらの組み合わせにヨーグルト(カルシウムとたんぱく質)やプロセスチーズ(カルシウムとたんぱく質)を加えてもOKです。
■家で食べる派
家で朝ごはんを食べる人には、時間のない朝でもレンジで手軽にできるみそ汁を紹介します。
包丁もコンロも使わないため、男性でも一人暮らし初心者でも作れるんですよ! このみそ汁と納豆、ごはんまたは卵かけごはんがあれば◎です。
情シスの人はもちろん、働くビジネスパーソンなら毎日朝は忙しいと思います。そんな中でも自分に合ったペースでしっかりと朝ごはんを食べると気分よく笑顔で1日のスタートが切れますよ! 朝ごはんをしっかりとって今日も一日いってらっしゃい!